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第九話:輝きの美術館と愛の彫刻



「ロボ美ちゃん、美術館に行ったことはあるかい?」


光は、遊園地を後にし、次の目的地を告げた。


「美術館?」


ロボ美は、首を傾げた。


「ああ、美術館だ!そこは、人間の感性を刺激する、芸術の殿堂だ!」


光は、アーティスト気取りで説明した。


「感性を刺激する?」


ロボ美は、まだよく理解できていない様子だった。


「よし、じゃあ、行ってみよう!」


光は、ロボ美の手を引き、ネオ渋谷にある美術館へと向かった。

美術館に着くと、光は目を輝かせた。


「どうだ、ロボ美ちゃん!これが人間の創造力の結晶だ!」


光は、両手を広げて美術館を紹介した。


「さっきも、同じことを言っていましたね」


豪は、冷静にツッコミを入れた。


「うっ!」


光は、言葉を詰まらせた。


「まあいい!とにかく、中に入ろう!」


光は、ロボ美と豪を連れて、美術館の中へと入っていった。

美術館の中は、静寂に包まれていた。

様々な絵画や彫刻が展示されており、光たちはそれらを興味深そうに眺めていた。


「ロボ美ちゃん、この絵はどう思う?」


光は、一人の女性を描いた肖像画を指差した。


「美しいですね」


ロボ美は、絵画に見入っていた。


「ふむ確かに美しいまるで俺のように」


光は、ナルシスト発言をしようとした。


「社長、絵画と自分を比べるのはやめてください」


豪は、冷静にツッコミを入れた。


「うっ!」


光は、再び言葉を詰まらせた。

次の展示室には、彫刻が並んでいた。


「ロボ美ちゃん、この彫刻はどう思う?」


光は、ギリシャ神話の英雄を模した彫刻を指差した。


「力強いですね」


ロボ美は、彫刻に見入っていた。


「ふむ確かに力強いまるで俺の腕のように」


光は、再びナルシスト発言をしようとした。


「社長、彫刻と自分の腕を比べるのはやめてください」


豪は、冷静にツッコミを入れた。


「うっ!」


光は、三度言葉を詰まらせた。


「もういい!俺は一人で鑑賞する!」


光は、ロボ美と豪から離れ、一人で絵画を鑑賞し始めた。

光は、一人の男性を描いた肖像画の前に立ち止まった。


「この男どこか俺に似ている」


光は、絵画の中の男性と自分を重ね合わせていた。

そして、光は予期しない行動に出た。

光は、絵画の中の男性のポーズを真似て、ナルシストポーズを決め始めた。


「どうだ!このポーズ!俺の輝きが絵画に負けていないだろう!」


光は、絵画に向かって語りかけた。


「社長!」


豪は、慌てて光に駆け寄った。


「周りの人に迷惑ですよ!」


豪は、光を注意した。


「うっ!」


光は、我に返った。


「す、すみません」


光は、周りの人々に謝罪した。


光たちは、現代アートの展示室へとやってきた。


「これはなんだ?」


光は、目の前に置かれた奇妙な形のオブジェを不思議そうに眺めた。


「何かのメッセージ性があるのでしょうか?」


豪も、首を傾げた。


「これはきっと!」


光は、目を輝かせた。


「この世の不条理を表現した芸術作品に違いない!」


光は、自信満々に宣言した。


「社長、それはただのゴミ箱ですよ」


豪は、冷静にツッコミを入れた。


「え?」


光は、言葉を失った。


「よく見ると「ゴミ」って書いてありますよ」


豪は、オブジェに書かれた文字を指差した。


「うっ!」


光は、恥ずかしさで顔を赤らめた。

次の展示室には、様々な彫刻が並んでいた。


「これは!」


光は、一人の男性の彫刻の前に立ち止まった。


「まるで俺のように完璧な肉体美!」


光は、ナルシスト発言を炸裂させた。

そして、光は彫刻のポーズを真似て、ナルシストポーズを決めようとした。

しかし、バランスを崩し、彫刻にぶつかってしまった。


「うわあああ!」


光は、悲鳴を上げた。

彫刻は、光にぶつかった衝撃で、台座から転げ落ちてしまった。


「社長!」


豪は、慌てて光に駆け寄った。


「大変です!展示物を壊してしまいました!」


豪は、光に注意した。


「うっ!」


光は、青ざめた。


「警備員さんが来ますよ!」


豪は、周囲を見渡した。


「に、逃げろ!」


光は、ロボ美の手を引き、展示室から逃げ出した。


「社長!」


豪は、光とロボ美の後を追いかけた。


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