喫茶店
ここ三日ほど佳那さんは学校を休んでいる寂しいが佳那さんも自分の仕事で忙しいのだ大体わたしとお昼を食べたり遊園地に行ったりは彼女のきまぐれかもしれない。今日はバイトだ。佳那さんみたいに頑張らなくては。「よろしくお願いします」「ああ!咲ちゃん調理補助頼む!」「はい」トマトやキャベツマカロニサラダなどの盛り付けをしていく。マスターがハンバーグを焼くいいにおいがする。まかないで食べさせて貰ったことがあるがこの喫茶店のチーズハンバーグはとても美味しい。今日は常連のお客さんが多い。
コーヒーを飲んで新聞を見ている人やパソコンで作業をしているお客さん本を読んでいる人などいろいろだ。「咲ちゃん洗い物お願いな」出来上がったハンバーグをマスターがお客さんのもとへ運びにいっているあいだに洗い物をする結構な量だ。大変だけど頑張らなくては。
ピークがすぎ席もすいてきた「咲ちゃん座りなウインナーコーヒーがいいんだろ」「はいありがとうございます」甘いクリームが乗った私の好きなコーヒーだ。カウンター席の隅のほうでコーヒーを飲むほんとうはクリームだけを先に食べるのが好きなのだが今日は少し混ぜてから飲むことにした混ぜるとコーヒーがまろやかになり美味しいするとカランカランと音がなり扉が開いた。私は半ば癖になっている(いらっしゃいませ)を言おうとしたがその人物を見て驚く佳那さんだ。近づいてくる私が飲んでいるものを見ている「今は休憩中?私も同じコーヒーが飲みたいな」「あっはいわかりましたマスター!ウインナーコーヒー1つお願いします」「はいよー咲ちゃんの友達かい?じゃあこの一杯はサービスで出しといてくれ」「はい」嬉しくなる「ありがとうございます」「咲ちゃんがもってくだろ?」「はい!」窓際の席に座っている佳那さんのもとまでコーヒーを運ぶ接客はしないのでいくら佳那さんとはいえ緊張する。
「ウインナーコーヒーですこちらはマスターからのサービスです」「えっ?いいの!やった!でも悪いからサンドイッチも頼もうかな?」「鈴木さん無理に頼まなくても大丈夫ですよ」「無理じゃないの今日はここに長くいさせてもらうつもりだからね」「え?」「ここのお店何時に閉店するの?」「18時閉店ですけど」「そうなら一緒に帰ろう私たち家の方向一緒じゃない」「あっ…はいわかりました」また押しきられてしまった。今は16時、閉店まで2時間だ。もう他のお客さんも少ししか入ってこないだろう「あの洗い物が残ってるので失礼します」「はーい仕事がんばって!」洗い物をしたり閉店の30分前に店内の掃き掃除とテーブルを拭く一通りの仕事を終えた。「咲ちゃーん今日はもういいよ後は俺がやっとくから」とマスターが言ってくれた正直助かった佳那さんに横目で見られながらの作業は今までに無い緊張感があった。「ありがとうございますお疲れ様でした」「おつかれさーんまたよろしく」「鈴木さんお待たせしました」「喫茶店て結構忙しいのねお疲れさま」「じゃあ一緒に帰ろ!」「はい…」外に出ると空は黒い雲に覆われていた今にも雨が降りだしそうだ。「これは雨降るかもな」と佳那さんが言う。私は自転車を引いて佳那さんと歩く佳那さんは家の方角が一緒だと言っていた遊園地からの帰り道でわかったのだろうか?帰り道の橋の途中からポツポツと雨が降りだしてきた。橋をわたりきる頃にはザーザーと雨が強く降ってきた。「わーすごいあめ!」「はい!」「ねぇうちによらない?」「はい?」「私一人暮らししてるし迷惑かける人いないから!」「でも」「いいでしょ!まだ門限まで時間あるじゃない!」「はい!わかりました…」雨に濡れながら二人で佳那さんの家まで走る立派なマンションだった。
びしょ濡れのままエレベーターに乗ると12階のボタンを佳那さんが押す。「はぁもう」とかなさんはため息を漏らす濡れた前髪をあげる仕草が艶めしかった。エレベーターの扉が開く綺麗な廊下の突き当たりが彼女の部屋らしいカードキーであける。ドラマでは良く見るが実際にカードキーで開ける家を見るのは始めてだ。
入った瞬間桃のようないい匂いがした。
「今タオル持ってくるからちょっと待ってて」
「あっはいありがとうございます」彼女が家のなかに消えるリビングの明かりがついた。戻ってくる。「はいこれで拭いて」ふわふわのタオルだきっといいタオルなのだろう洗い立ての優しいにおいがする。頭を拭き腕も拭く靴下もびしょ濡れだが脱ぐのが躊躇われるまごまごしていると佳那さんが「もうお風呂に入っちゃった方が早そう」「そのままでいいからこっちきて」と腕を引かれる廊下横の扉を開ける「ここお風呂場タオルはこれ使って着替えは後で持ってくるから」「あの…」「いいから速く入る!」
「でも鈴木さんも濡れてるのに」「私は大丈夫水で濡れる撮影もするから慣れてるタオルドライして着替えるから」「じゃあ失礼します…」
「ああそうそう洗濯物はここにいれて洗ってすぐ乾燥するから」「はいありがとうございます」「じゃごゆっくりー」制服を脱いで洗濯機にいれる靴下も下着も脱ぐシャワーを浴びる佳那さんが使っているボディソープやシャンプーを見るどれも見たことがないような高級そうなものだ「山本さん!着替えここに置いておくからシャンプーとかも好きに使って」「はい!」使っていいと言われたので頭や体を洗う佳那さんの住んでいる家にきてお風呂までいれて貰えるなんてなんだか贅沢だ。洗剤のいい匂いがお風呂じゅう広がっていた。お風呂場からでるとタオルと着るものが用意されていた下着まで準備されているわたしの体型で入るだろうか…大体佳那さんが着たかもしれないものを着ること自体緊張するがせっかく用意して貰ったのに着ないのも失礼だ。それに洗濯機のなかに全部着ているものをいれてしまったので後の祭りだ。下着を付ける上はTシャツで下はショートパンツだった。制服を着るときも極力足を出さないようにしてるのでショートパンツが恥ずかしい。脱衣所からでるとリビングのソファーに佳那さんが座っていた。「そんなところに立ってないで横座ったら?」「…はい」少し離れて横に座るすると佳那さんが私の真横によってくる私の首筋に鼻を寄せて匂いをかいでくる。
「うんちゃんと洗えてる」すると突然私の首筋を舐め始めた。「…っふ」くすぐったいようなそれだけではない気持ち良さがを駆け抜ける。
ショートパンツの中の太ももにも手を入れてなでてくる「はぁもう…」「ねぇもしかして気持ちいいの?」「!そんなこと…」彼女が耳元で囁くそんなことにも反応してしまう「…ぃや」すると突然音楽がなり始めた。洗濯機が洗い終わったようだ。「洗い終わったみたいね」と彼女は何事もなかったように洗濯物を取りに行こうとする。「待ってください…どうしてこんなこと」「キスのときも…」「さぁなんでだろふふっ」「さぁ服も乾いたし門限あるもんね帰らなきゃね」「…はい失礼します」私は彼女の家を後にした。