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5話 ここは、どこですか。

 

 高校2年の時だった。俺が霊を見えるようになったのは。



 ========================



 俺は高校2年生の頃から霊が見えるようになってきた。

 始めて霊を視認した話はかなりショボかったので割愛しよう。ネタが無さすぎて、いつか書くのかもしれないけれども。


 オータニ先輩のせい───おかげもあるかもしれないのだが、一番の影響力は、古谷さんなのかもしれない。


 古谷さんは、俺が高校2年生の時に出来た。女子の友達だ。女子の。

 クラスで目立つイメージの方ではないのだが、顔は可愛い。よくまぁ、友達になってくれたね。


 そんな、古谷さんの母親の実家が寺で、古谷さんもその系図からか、よく霊が見えることがあったらしい。



 そんな、古谷さんが聞かせてくれた霊の話だ。



 *************


 古谷さんが母親の寺に行くと、たまに霊と遭遇することがあった。人を襲ってくるような怨霊なんかは出会わなかったらしい。普通はそうなのだろう。


 {ここは、どこですか。}

 古谷さんは、母親の寺でそんな声を聞いた。近くにいないと聞き取れないようなか細い声。でも、周りに両親や、祖母はいない。


 {ここは、どこですか。}

 迷っていると、またもそんな声が聞こえた。

「ここは寺よ」


 幼き古谷さんは、そう答えた。

 {ここは、どこですか。}

 問いに述べても、声はやまない。


「ここは寺ですよー!愛知県にある○○寺でーす!」

 古谷さんはもう一度質問に答える。


 {ここは、どこですか。}

 まだ、そんな声がする。語りかけてないのかと思い、古谷さんは返事をしなくなった。


 {ここは、どこですか。}





 {ここは、どこですか。}




 {ここは、どこですか。}



 何度も何度も同じ言葉を反復する。古谷さんは声の発信源を探すことにした。



 ───だが、どこにも見当たらない。



「どこから、声がするんだろう...」

 {ここは、どこですか。}

 庭の近くも、畳の部屋も、キッチンも全て探した。お風呂だって、トイレだって探した。なのに、どこにも見当たらない。


「気にしないでおこうかな...」

 ドスドスと、何かが階段を登るような音がした後、すぐに、{ここは、どこですか。}という声は止んだ。


 古谷さんは、階段を登るような音をしたところに行くと、そこには叔父がいた。

「お、古谷さん(本来は下の名前で呼ばれてるのであろうが、名前で)。どうしたの?」

「声が止まったから...」

「あぁ、古谷さんにも聞こえてたんだ。でも、安心して。叔父さんが退治したから」


 叔父さんは、屋根裏に登っていた。その後、{ここは、どこですか。}という声はすることはなかった。

一先ず、オータニ先輩と吉田と古谷さんの話は書き終えた。

どれも、印象に残ってる話ばかり。


カヨコさん(吉田の彼女)は未登場だけど、朱雀と似たような立ち位置ですので。

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