9話 演劇合宿 後編
今北産業のための前回と前々回のあらすじ。
夏休みの演劇合宿に来た、演劇部一同。
初日の夜、包丁を研ぐような音を聞いたオータニ先輩。
その後、女子部屋の1つと、俺らの部屋が荒らされていた?!
P.S.
後編だってのに、事件は終わりません。まだまだ続きます。
おフロあがりに耳そうじをするとしめっている。
***
ポルターガイストに襲われた部屋を片付けえ、その日を終えた。
100円が落ちてたから貰ったのは内緒。
───次の日。
「ふあぁぁぁぁ、目覚めの悪い朝だ」
「なんちゅう寝起きだ」
俺は布団から体を起こし、寝起きから悪態をつく。すると、歯磨きをしていたオータニ先輩にツッコまれた。
「あれ、先輩。なんで歯を磨いてるんですか?」
「息が臭いからだよ。お前らも磨け。息臭いぞ」
「んな、俺の息はホーリーブレスですよ!」
「ダメージ食らいそう。磨け。モテナイぞ」
「あ、磨きたくなってきた!」
どうも、チョロい男です。
俺らは歯磨きを済ませ、普段着に着替える。そして、朝食を食べに行くのだ。
「それじゃ、行くぞぉ」
「「はーい!」」
俺達は廊下に出て、食事処へ向かう。
「さて、今日は聞こえますかね?」
「朝からあんな音聞きたくね───」
オータニ先輩の声が途切れる。
「どうしましたか?」
「いる」
「え?」
「だから、いるんだよ。霊が。その通路の奥に」
オータニ先輩が、右側にある通路を指差す。その通路は、別の棟の客室にへと通路だ。
「行ってみますか?」
「あぁ...そうしよう」
俺達3人は、その通路を通る。そこには、おかっぱ頭の女の子の幽霊がいた
───らしい。
まぁ、俺らには見えないからね。
「えぇ?いるんですか?俺には唯の薄暗い通路なんですけど」
「気味悪いから、とっとと戻るぞ」
「はーい」
幽霊を見たいなと思いつつ、俺らは朝食を食べに行く。
「今日は聞こえますか?」
「んや、聞こえない。安泰だな」
「そうですか。なら、よかった」
───そして、2日目も演劇の練習を終え、部屋に帰る。そして、夕食の時間になると...
「あー...まただ。また聞こえる」
「え、本当ですか?」
「あぁ、俺の耳に嘘はねぇ」
「そうですか...」
「───」
「あれ、オータニ先輩黙ってどうしたんですか?」
「いや、気の所為だ」
「そ、そうですか...」
こうして、俺達は夕食を食べ終える。
その日は、ポルターガイストの被害もなく3日目を迎えた。
霊がいるホテルで、俺達はどうなっちゃうのぉ?次回!不可思議な幽霊の罠で解決する?!
まだ、続きます。てへぺろ。