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第14話 猫と名前と青い実と

「もう体は大丈夫なのか?」




 次の日不死さんがちゃんと仕事をしてくれたのでけろっとした顔でトレーニングルームに行くとエイドルに驚かれた。




「おかげさまで」




「ダッシュが昨日つい何本か折ってしまったと言っていたがどうなってるんだ?お前の体は本当に人間か?」




 目をそらして丈夫以外の言い訳を考えていると先にエイドルが口を開いた。




「まぁいい、それも踏まえてトレーニングしてやる。逆に壊れないなら壊れない鍛え方ができるしな」




「いやいやいや!壊れますよ?玉子くらい簡単にくしゃっと!優しくお願いします!」




 僕は焦って弁解を下が一切聞き入れてもらえず、その後のトレーニングはただの拷問だった。






 トレーニングと言う名の拷問が始まり1週間が経過していた。




「お、起きたか、少しだけ前よりましになってきたな」




 あれからトレーニング中に何度か死んだ。初めて死んだときは流石にエイドルも焦ったみたいだったがしばらくすると勝手に息を吹き返す事に気付き、それ以来死ぬと端っこに捨て置かれるシステムになっていた。まぁまぁ扱いがひどい気がする。




 獣人達の生死感はかなりいい加減で(エイドルとダッシュだけかもしれないけど)僕が生き返る事を特に気にせず、むしろ鍛えるのに都合が良いくらいの扱いになっていた。




 まぁ僕も死にたくない一心で防いで、避けて、逃げて、転がって、転がって、転がって、死んだふりして、とどめ刺されてってあれ?思い出すとひどくないかな?




 それと最近傷の治りも少し早いような気がする。もしかすると不死さんが気を使ってくれてるのかもしれない。不死さんありがとうございます。




 それと、どうやら今回は頭をカチ割られたようで髪の毛がパリパリする。




 あれ?死なない様に鍛えてるのにここで死んでるならもう普通に闘技場で死んだ方が回数少ないんじゃ…だめだ、考えたらだめだ!危険な考えを振り払い(現実逃避して)落ちている剣を手に取ってエイドルへ向かっていった。






「お、目が覚めたか」




 あれ、さっき同じシーンがあった様な、っていうかまた死んでたのか…。





「よし、今日はこれでおしまいだ。明日は休みにするからゆっくりしろよ」




 エイドルが刃引きしてあるのに血の付いた剣の手入れをしながら珍しく休みをくれた。




「やったー!ありがとうございます!」




 僕は体の血を水道で流しながら喜んでいると嬉しくない言葉が帰ってきた。




「明後日は試合だからな、ちゃんと疲れを落としておけよ。怪我は…大丈夫そうだな明後日の試合は槍にしろ。今日の感じなら槍の方がまだ、ましだろう。まぁ相手次第だがな」




「え?!試合!?うそ、忘れてたここ闘技場だった。もちろん辞退はできないんですよね?」




「当たり前だ戦闘しない戦闘奴隷って何様だ」




「ですよねー」




「まぁここ一週間致命傷を避けれる様に鍛えたんだ、あとは相手の隙を突いて倒すしかないな、せっかくこんなに時間を割いたんだ死んでくれるなよ人間」




「はい!ありがとうございました」




 その後僕は珍しく早めに終わったので温かいシャワーを浴びてさっぱりして、ゆっくり大盛ご飯を食べて今、自分のベッドで寝ころんでいた。




 それにしてもこの一週間は毎日筋トレしてランニングマシンで走って、ダッシュに模擬戦と言いながら骨を折られ、エイドルに技の習得と言う名の体罰で殺され、食堂で熊に胃袋に肉を詰め込まれ、内と外から色々鍛えられた一週間だった。




「あー、でもやっぱり戦いたくないなぁ。絶対痛いよね、何とか人のせいにして戦い辞退できないかなぁ。無理だよねー絶対、そんなことになったら今度はエイドルに殺されそうだしなぁ」




 まぁなるようにしかならないかなぁ、最近不死のせいか色々な変化に心が動じなくなった気がするなぁ。




 きっと不老不死で死なないし今がだめでも未来が有るって思えるからかな?自分の事だけどどこか他人事みたいになっているきがするね。


 まるでゲームの中に居るような感じなのかもしれない。これからどうしよう一応勝ち続ければ自分を買い戻せるってエイドルも言ってたし、とりあえず今を頑張るしかないか。




「そういえば、しばらくあの穴の空いた月を見ていないな、ジャングルでは毎日見てたのに。まぁでも壁と屋根のある生活って最高だし別にいいか」




 そして少し早いがベッドサイドについているスイッチで部屋の電気を消して眠りについた。






 次の日チャイムの音で目を覚ました。


「もうご飯の時間か今日は良いもの食べよう」




 どうやらこのチャイムは朝と夜に二回なる様でその時間に食堂のメニューが補充されるみたいだ。なので自分が好きなメニューが食べたい人は早く来いよって事らしい、後は建物の中で時間が分かりにくいからだと熊が教えてくれた。


 ちなみにここ一週間はベッドサイドの壁にタイマーが有るみたいでダッシュが設定をしてくれたのでその時間に起きてトレーニングをしていた。




 僕はのんびりと食堂に行って今日はモーニングセットを選んでみた。珍しくおばちゃんは居なかったので量は普通だった。




 トレーの上には硬いパンと分厚いベーコンに黄身が青い目玉焼き、具がたっぷりのスープとフルーツまで付いている。


 相変わらずパンは硬いがスープと一緒に食べると歯ごたえがあって食べ応えがあるしベーコンも目玉焼きも見た目はあれだが普通の味だ。安心感があるね!そしてフルーツ…っていうか見て見ぬふりしてたけどこのフルーツってジャングルで食べた無花果モドキじゃない???




 僕が毒フルーツとにらめっこしてるとトレーを持ったダッシュが隣に座った。




「おはよう、何を固まってるんだい?」




「あ、ダッシュさんおはようございます。これなんですけどこのフルーツ前食べて吐きまくった事があるんですけど大丈夫なんですか?」




 ダッシュが僕の手元のを見て納得したのか説明してくれた。




「あーエネマの実か、それ食べたとき青い実じゃなかった?」




「そうですねジャングルで遭難して食べるものが無かったので食べました」




「じゃあだめだね、エネマの実は別名脱水果と言ってね青い実には嘔吐や下痢の症状があるんだ。でも少しなら便秘の薬として重宝されてるんだよ、まぁでも3つも4つも食べたら脱水症状で死ぬことも有る。田舎では子供がこれを食べて死にそうになるのはよくある話さ、でもちゃんと完熟した実は大丈夫だよ、食べてみなよとっても美味しいよ」




「わ、わかりました食べてみます」




 あの嘔吐を思い出すと恐ろしいがダッシュに進められたので震える手を押さえつけて紫色の皮をめくり中の赤い実に齧り付いてみた。




 中の赤い実は口に入れるとトロリと溶けて強い甘さを感じた。その後独特なココナッツの様な風味が鼻を抜け、最後に舌に優しい酸味が残って爽やかでとても美味しかった。




「美味しい」




 でもどこか微かにあの青臭い風味がいる様な気がする美味しいけど苦手かもしれない。




「そうだろ?だから青い実でも食べようとするやつがいるんだよ」




 あははは、と苦笑いするしかなかった。




「そういえば十三番って名前なんて言うの?」




 名前を聞かれて同じ猫の獣人のニアさんにも聞かれたのを思い出した。元気にしてるかな?あの時、異世界なんでつい洋風っぽく名乗ってしまったけど今更日本風の名前っていうのも説明しにくいし、まぁこれからもシュウでいこうかな。




「シュウです」




「シュウか、いい名前だね。明日試合だろ?頑張ってね僕はシュウに賭けるから」




 ダッシュがスープをスプーンで飲みながらウィンクをする。猫なのになんでかっこよく見えるんだ。




「ありがとうございます、それって僕も賭けれるんですか?」




「自分には無理だよ、でもその分勝てば賞金が貰えるからね」




 無理か、自分に全掛けして最短で自分を買い戻すのは無理そうだ。




「あ、でもこの建物内の人同士で戦うのにイカサマとかは無いんですか?」




 ダッシュは意外そうな顔をしたあと張り付いたような笑顔で答えてくれた。




「あーそうだねー基本的には無い、事になっているね」




「なっている?」




「うん、獣人はね強さが誇りなんだよ、だから戦いで手を抜く事は無いし騙し打ちや卑怯な罠なんて仕掛けない、と言う事になっている」




「ってことは有る事はあると?」




 ダッシュはスプーンを置いて困った顔でため息をついた。




「ふー、言いにくい事を言わせるね。そうだね昔は本当に無かったみたいだけどやっぱり文明的な生活をして牙を抜かれた獣人もいるんじゃないかな?それに獣人の中でも商売に目覚める奴とかも居てね。昔とは違うってことだよ、さて僕はトレーニングに行くよシュウも来るかい?僕の牙が抜けていないか確かめさせてあげるよ」




 お盆をもって立ち上がりながらナチュラルに地獄へと誘ってくるダッシュに僕は焦りながら答えた。




「いやいやいや、明日試合なので今日はよーーく休む様にってエイドルさんに言われてるんです!残念です!お疲れ様です!」




 悪い笑顔で地獄に誘ってくる猫をかわし、僕は急いでトレーを返却口に返しに行った。




 急いで食堂からロビーに戻るとゴリラの獣人のエリザベスに出会った。




「十三番さんおはようございます。あれからお体の調子はいかがですか?」




 白い看護服を着て、手に何かボードの様なものを持ったエリザベスが僕を見つけて小走りで近付いてきた。




「おはようございます。もうどこも痛く無いですよ、ありがとうございます」




「そうですか良かったです。でもあれからトレーニングルームでかなり厳しいトレーニングをしてるって言う噂になっていますよ、本当に体は大丈夫ですか?」




 意外とエリザベスはゴリラの獣人にしては背が低く、話す際に木のボードを胸に抱いて上目遣いで話しかけてくる。




「そうですねー、僕が弱いんでエイドルさんに鍛えてもらっているんですよ」




「そう言えば明日試合なんですよね。今もしお時間あれば医務室に来ませんか?ここは古代魔法時代の遺跡をベースに作られてるので医務室に体の状態を検査する機械が有るんですよ。何も無いですけどお茶くらいはお出ししますよ、もちろん予定がなければですけど」




 古代魔法時代の機械とかすごく興味が有る。正直地球の科学力を別のベクトルで超えてる気がするので是非見てみたい。




「一度見てみたいので行きます。むしろお願いします」




「じゃあ行きましょうか」




 そう言って少し嬉しそうに歩いて行くエリザベスの後ろについて食堂の奥にある医務室へ向かった。





 医務室の中はかなり広く、病院のように受付と椅子が並んだ部屋が最初にあり、その先に診察室と検査室そして手術室が並んでいてそこは完全な病院だった。




 そして今僕はエリザベスと二人で検査室の中だった。





「13番さんもっと胸を逸らせて抱きしめてください、腕はそこへ」




「こうですか?」




「そうです、ああすごく良い感じです!じゃあ次いきますね。大きく息を吸ってください」




 ピピッと機械音がしてエリザベスがモニターからこちらに顔を向けた。




「はい、綺麗に撮れましたご協力ありがとうございます」




 レントゲンだこれ。




 あれから検査室に連れて行かれ何枚もレントゲンを撮られた。まぁシステムは魔力で体をスキャンしているらしいので体には害が無いらしくもしかしたら地球のやつより高性能かもしれない。




 そして、どうやらエリザベスは骨格フェチらしい。




「本当にありがとうございます!こんなに中肉中背の標準的な人間の骨格データが頂けるなんて思っても見ませんでした!」




 気合いが入り過ぎてちょっと近い、これが人間の女の子だと嬉しいんだけどゴリラって結構牙が鋭いんだね。




「そうだお礼と言っては何ですがとっても美味しいお茶請けが有るんですよ。持って来ますね、ちょっとそこに座って待っててください!」




 そう言って上機嫌で出て行くエリザベスを見送った。




 それにしてもすごいなこの機械、多分骨格だけじゃなくて臓器なんかも見れる様になってる。ボタンも記号になってて古代魔法時代のユニバーサルデザインだね。言葉が読めなくても何となくわかるのがすごい。




 立ったまま全身を撮影する機械から体の部位だけ、そして寝転んで撮るCTみたいなのまで有る。獣人の街と比べてこの建物のオーバーテクノロジー具合が半端ないね。




 僕が機械をジロジロと見ているとエリザベスがトレーを持って帰ってきた。




「お待たせしました。十三番さんは遺物に興味があるんですか?」




 エリザベスが僕の前に紅茶の様な飲み物を置きながら聞いてきた。




「そうですね、とてもすごい機械だと思います。これなんか身体の臓器まで見えるんですよね?」




 それを聞いたエリザベスは胸の前で手を合わせて固まったと思ったら急に近づいてきた。




「十三番さんはこれが分かるんですか?!」




 テンションが上がったのか近づいてきて僕の手を両手で握って来た。力強くてちょっと痛い。




「あ、いや、全部が分かるとかじゃなくて似た様な機械を見た事があるので、そう言った物なのかなぁ程度ですが」




「それでも凄いですよ!ここの人達はこれの重要性を分かって無いんです!私がこの施設に来るのがもう少し遅かったらこの機械を放り出してる所だったんですから!」




 ぷんぷんとほっぺを膨らませているので多分怒ってる顔なんだろうか、迫力がすごい。




「ははは、本当に危ない所でしたね」




「この機械のことが分かってくださる方が他にも居て本当に嬉しいです」




「そうですか、あはは」




 愛想笑いをしていると僕の手を無意識で握っていた事に気付きエリザベスは恥ずかしそうに手を離した。




「あっすっすみません。つい嬉しくて手をにぎってしまって私ったら、ほんとうにすみません。あっ!そうだこれ良かったら食べて下さい!お礼と言うわけじゃ無いんですけど、とっても甘くて美味しいんですよ。今朝分けてもらったんです」




 そう言って出て来たのはエネマの実だった。




「貰ったんですけど多すぎて一人では食べきれなくて、良かったらぜひ食べてください」




 多分エリザベスは満面の笑みなんだろう、決して不味く無いしむしろ美味しい実だけどジャングルのトラウマを思い出してしまう。




 しかし!いくらゴリラでも女の子に出されたものは男だったらどんな食べ物でも美味しいと言って完食するもんだ。死んだ父さんが昔そんな事を言ってたような気がする。




「ありがとう頂きます!」




 実はまぁ確かに美味しかったが量が結構あった。しかもさっき朝ごはんを食べたばっかりだし、きつかった。




「そんなに美味しそうに食べてもらって有り難うございます。まだ有るので持って来ましょうか?」




 嬉しそうなエリザベスを放って置くともっと持って来そうだったので釘を刺した。




「いやいやもう、もう大丈夫です。朝ごはんもさっき食べたところで、この実とっても美味しかったです。ご馳走様です」




 お腹がパンパンな上に独特の青臭い風味が喉の奥から上がってくる様な気がする。これはもう部屋に帰って一度寝よう。




「今日は有り難うございます、ご馳走様でした僕は明日の準備をしますね」




「こちらこそ、くだらないことに付き合ってもらってありがとうございます。明日は頑張ってくださいね、応援します!」




 ブンブンと(実際音がなってるような気がする)手を振るエリザベスと別れ、医務室の自動ドアを抜けて食堂に入ると、何人かのまとわりつくような視線を感じた。




 めんどくさい事になりそうな気がして下を向いて視線を合わせない様にして足早に部屋へ帰ろうとしていると目の前に何人かの獣人が立ちはだかってきた。




「どいてくれませんか?」




 そう言って前を向くとガウルとその取り巻きだった。




「またお前かよ犬っころ」




 飽き飽きしながらガウルの横を素通りしようとすると、取り巻きの中の犬の獣人とネズミの獣人が僕の腕や肩を掴んで口をひらいた。




「お前何エリザベスちゃんにちょっかい出してるんだ!」




 まさかのエリザベスファンだった。ちょっとまって、獣人って種族関係ないの?




「お前らには関係ないだろ離せよ」




 腕を振り解こうとしても獣人の力が強くうまく振り払えなかった。




「お前明日試合だろ俺たちが鍛えてやるよ!」




 ニヤニヤしたガウルの取り巻き達に引っ張っていかれるので抵抗したが獣人の力が強く、あっさりとトレーニングルームの奥の砂地の部屋へ連れて行かれてしまった。




「くそ!やめろ!はなせ」




 僕が抵抗しているとガウルが初めて口を開いた。




「おい離してやれ」




 ガウルがそう言うと僕の腕を掴んでたやつが手を離し、ついでとばかりに僕のみぞおちに向かって膝をいれた。




「ぐあぁっ、オロロロロロロ」




 僕は食べてすぐ殴られたせいで胃の中のものを吐き出してしまった。




「うわ汚ねぇ!」




 肩を掴んでいた獣人に後ろから蹴り倒された。クッソ、あの実はやっぱ食べると吐く運命なのかな。




 急いで起きあがろうとすると鋭い痛みが右足に走った。




「うぐあぁぁ!」




 倒れたまま後ろを見るとネズミの獣人に木剣で叩かれていた。折れてるなこれは。




「エリザベスさんはお前みたいな奴が近づいて良い人じゃないんだよ糞人間がっ!」




 さらに何度も足や腕を叩かれて痛みで頭がくらくらする、気絶しそうだ。





「お前にはムカついてたんだ!人間のくせにここでのうのうと暮らしやがって!俺は人間に仲間を殺されたんだよ!今日はエイドルの奴も居ないし、手足ぐちゃぐちゃにしてやるよ!」




 木剣を振り上げる犬の獣人の攻撃を避けようとするが手足がうまく動かず激しい痛みが襲ってくる。




「それはさらった奴に言えよ、ぐあっ!」




 犬の獣人が関係ない奴の恨みを僕で晴らそうとしてるけどマジでやった奴にやり返してくれないかな。




 さらに犬の獣人に蹴られていると、ガウルが鋭い牙を見せながらしゃがんでこちらに顔を近づけてきた。




「明日の試合楽しみだなボロボロの身体でどこまで出来るかな?それともここで死ぬか?」




「…ふぅ…どく…」




 僕が小声で喋るとガウルは少し近づいてきた。




「どうした?聞こえないけど命乞いでもしてるのか?謝るならもっと早くするべきだったな人間」




「ドッグフード臭い」




 その言葉を聞いたガウルに顔を思いきり蹴られ、さらに取り巻きから受け取った木剣で何度も叩かれた。




 そのあと僕は完全に意識が無くなるまで執拗に殴られけられ続けた。

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