1話 白髪の少女
くじ引きするためによく神社にあるおみくじの箱を持ってきて生徒たちに渡した。
俺とガルは、端の地面に座りこんだ。
「アル。俺はぜってぇ負けねーからな! 」
「お前もな。ガル」
俺たちは、互いに睨み合いながら友情の握手をした。その後ろには、それぞれくじ引きで決まったメンバー達を互いに睨み合い稲妻が走りそうだった。
「彼ですか? 貴方の息子さんは」
「ええ、私の可愛い息子です。姫」
「へぇー。叔父様。ちょっと耳を貸して下さい。」
「ん? 」
[それは、いいかもしれ無いですね。ちょっとそこにいて下さい。]
そう言ってアルフィレットは、飛び出し、始めの合図を止めた。
「学園長。どうしたんですか一体…。ん? そのお方は…。」
アルフィレットの後ろにいたのは、制服姿ではあるが、この国の王女だった。
「初めまして。皆様。私はエリシア・バールド・オーフィスと申します。以後お見知りおきを」
上品な仕草で挨拶をするが俺は懐かしい気がするが記憶を無くしているのか覚えていなかった。
「姫様からの提案で、どちらかのチームに姫様を連れて行ってもらい、片方のチームは姫様を守り抜けば勝ち。もう片方のチームは、姫様を奪い取れば勝ち。という提案なんだが、どうかね? 」
「まじか! 」「防衛線もできるてことか」「いいなそれ」
「なるほど、なら姫様に決めるともらうとしよう。アルバード。ガルバード。前に出ろ」
「「はい‼」」
二人は、メンバーの間を向けてエリシアの目の前に跪いた。
「久しぶりですね。アルバード様」
「え? どこかでお会いしましたけ? 」
「覚えてないんですか! あんなことまで約束したのに…。」
「すみません。覚えてないです。」
「仕方ないですよね。あの時は気絶寸前でしたから」
「アルが覚えてないのも無理もないぜ。なんせあんとき魔神が俺たちを襲ってきてお前は出してはいけない力を出したんだからな。」
「何言って…。」
ガルの話が引っ掛かると、記憶に鍵が掛かっていたのが外れ懐かしい記憶が蘇ってきた。
「アル。そいつ誰? 」
「は? 誰て…。」
記憶を取り戻した途端、俺の膝の上に白髪の少女が居眠りしていた。
「えへへ、もう食べれないの」
「えーと、どちら様ですか? 」
エリシアやガル。クラスメイトや先生、父さんまでも俺の膝の上にいる白髪の少女に驚いていた。
「あれ、いつの間に鍵といたの? 」
居眠りしていた少女は俺の方をじっと見つめながら言った。
「鍵てなんだよ。」
「あ、ごめん。何でもない」
少女は、自分の腕から禍々しい色の剣を作り出し俺に渡してきた。
「あげる。もうそれ持っても大丈夫。」
「あれは、まさか…。」
「おいおい。あれって教科書に載ってた魔剣じゃね?」「たしかに言われてみれば」
「正解。いいからもってアル。」
少女は徐々に機嫌が悪くなり、強引に俺に権を握らせると突然剣が消え俺の右腕に黒い紋章が描かれた。
「お前。俺の中の剣なのか? 」
「うん。今まで出てこれなくてごめん」
本来、騎士の称号を神から受け取ると自分の剣を召喚することができるようにもちあるかなくても、召喚すれば自在に使えるという魔法のようなものが存在する。
しかし、アルバードの場合は別だ。教会で称号をもらえたが召喚することすらできなかった。召喚できないためいつも親父に魔法で作ってもらった剣を使って鍛えていた。
「今のアルなら大丈夫。あの時みたいな暴走は起きない。私が何とかするから。」
「とにかくだ。おめでとう。アル」
「おめでとう。息子よ」
「おめでとうございます。アルバード様。」
「あ、ありがとう。みんな」
その日は、実戦練習に入る直前に倒れ保健室に運ばれベッドで眠っていた。
心配性のアルフィレットは、アルバードに付きっきりで側にいた。
布団の中でアルを抱きしめている白髪の少女はアルフィレットと一緒にアルバードを心配していた。
「一体どうなってるんだ。この魔剣は」
「簡単だよ。私自体が魔剣。」
「ふむ。擬人化の魔剣てことか」
「うん。本当の名称は、アルブレードだけどね」
「アルブレード? 」
「アルはアル ブレードは剣ていう意味だっけ、名称なんかどうでもいいけどまぁ擬人化てこと」
「うーん。よく分かりませんがいいでしょう。そのまえにいい加減愛しい息子から離れてください‼ 」
「えーやだ。離れる意味ない。アルは主だから」
「それとこれとは違うでしょ! 」
「これぐらい良いでしょ! 」
「よくありません! 早くそこから離れなさい! 」
「いやだってば! 」
ドタバタしたいると、白髪の少女の手がアルバードの首を絞めるとアルバードが目覚めた。
「あ、おはよ~。おやすみ。」
「いやいや、首から手離せてあれ? 」
横にいた白髪の少女は姿を消えていた。
ここまで読んでくれてありがとうございます!
なんかめっちゃごちゃごちゃですみません(´;ω;`)
・エリシアの提案
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