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裁きの天秤  作者: 悪性新生物
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ページ3

登場人物ごとにカギかっこを変えています。主人公、重要人物は「」これにしております。

 最近瀕死の狼者を治療して回る人間の医者がいるーー


そんなウワサが、狼者国…もといアンデルセン国に流れていた。国内ではそれに関する賛否両論が飛び交っている。この日、バー「Ingel」に集った三人の男がそのことについて議論していた。


[なあ、人間の医者が俺たちを治療しているって噂知ってるか?]


【ああ、そんな噂が流れてたっけな。】


『知ってるが、それがどうしたんだ?』


[そいつのこと、どう思う?]


【俺ぁ人間のくせ出しゃばりすぎだと思うがなあ。】


『あぁ、俺も同感だ。助けてくれるのはありがたいが、どうも人間なのがいけねえ。せめて狼者だったらよかったんだが。』


するとそこに、一人の赤い頭巾をかぶった少年が後ろから近づいてきた。そして、一人の男の首元めがけて斧を振り下ろした。


[ぐっ]


血しぶきが飛び散る。切り取られた首がゴロンと地面に転がる。


『【うわあああああああ!】』


そして椅子から転げ落ちたもう一人の男に飛びかかる。それから抵抗する男の両手を切り落とし、心ノ臓に斧を突き立てる。


【…!】


男は声を立てずに絶命した。赤い頭巾の少年に、血がかかる。もともと赤かった頭巾がもっと赤く染まる。


 少年がいきなりくるりと後ろを向いた。そこには最後の一人の男がいた。


『ひぇぇぇ!もうやめてくれぇぇぇぇ!』


必死で命乞いをする男。そこで初めて少年が口を開いた。


「…てめぇ、漏らしてンのか?」


そこで、男は初めて自分が漏らしていたことに気づく。股間のあたりが濡れている。それを見て無言で斧を振り上げる少年。男は無我夢中で這いながら逃げる。しかし、驚くほど身軽な少年はあっという間に追いつき、四肢を切り裂いた。しかし、そこから一向に攻撃してくる気配がない。


『なぜ…俺を殺さない?』


「町の狼者たちに気づかれたみてェだ。おめぇを殺す時間が惜しい。まあそのケガならほっとけば失血死するだろう。とどめは刺さねェから、勝手に死んどけ。」


そういって、少年は男を手ごろな縄で縛り上げた。


『ちょ、ちょっと待って…』


男がそういうと、こちらを向いた少年が満面の笑みで言った。


「やだ。」

今回の分量については大変反省しております。ごめんなさい。

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