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「魔法陣」と「魔方陣」の取り違え ひとまず終わり

「魔法陣」「魔方陣」の取り違えはなぜ起こるのか?


 原因の一つは、ジャストシステム Just Right! と、同じ校正エンジンを搭載している一太郎です。初期状態だと「魔法陣」があると「魔方陣」が正しいと指摘します。時間に追われている場合は指摘に対して「あれ、そう……だったかな?」「置換ボタンポチー」「おおくの魔方陣生成、まさにマジック」です。しかし、一因でしかありません。謎は解かれていません。真の原因追求は放置しておきます。



 それはそれとして、文字としての取り違えでなく、絵と組み合わせての取り違えについては主犯候補の名のあげることはできます。


 ビジュアルのマホースゴイ! の「魔法陣」であるはずが「魔方陣」と記述され、なんかマホースゴイ! 的な幾何学模様と結びつけてしまう。そのホンボシは誰なのか?

 

 今のところは、鏡貴也が有力候補です。大ヒットシリーズの「伝説の勇者の伝説」シリーズの作者です。作中で方陣要素のない「魔法陣」を「魔方陣」と書いています。作者の他の「いつか天魔の黒ウサギ」でも、「魔法陣」だろう方陣要素の無いマホースゴイ! 模様や文様とか紋様とかを「魔方陣」と記述しています。


ttp://bit.ly/2LSSOqB

ttps://docs.google.com/spreadsheets/d/1OvHBb2G1t1MVNVu7NeE-aq3Tr2JJSOotWONLQ2Q1zfs/edit?usp=sharing

 作者名でソートして並び替えると分かりやすいです。

(直リンクでない一部欠けのURL貼り付けでもマズイ場合は削除します。)




 さらに、担当編集者もふわっとしたイラスト発注をしていたのか、「伝説の勇者の伝説」初期のイラストは、単行本の表紙イラストもふくめて五芒星や六芒星が描かれています。


挿絵(By みてみん)

「伝説の勇者の伝説」初期表紙イラスト。手に五芒星。作中では魔方陣と記述。


挿絵(By みてみん)

「伝説の勇者の伝説」イラスト。敵が六芒星。作中では魔方陣と記述。六芒星はやめとけ。


 五芒星や六芒星も「魔法陣」といえば「魔法陣」の一種です。ただ、そのまま五芒星や六芒星がイラストで描かれているのに、五芒星や六芒星となぜ記述しなかったのか? なんで「魔方陣」になったのか。編集や校正のときになにがあったのか? 謎は解き明かされることはないでしょう。


 作中において五芒星や六芒星が「魔方陣」と記述されている。アニメ化の後に新しい表紙になった際には、表紙イラストからは「魔方陣」は消えました。


挿絵(By みてみん)アニメ版の「魔方陣」だけど方陣要素無し。アニメから入った外国のオタクが小説を読もうとすると混乱きわまれりになると予想。小説における文章での記述は「魔方陣」のままです。


  鏡貴也の別シリーズ「いつか天魔の黒ウサギ」でも方陣要素のないマホースゴイ! の「魔法陣」が「魔方陣」と記述されています。でも、たまに「魔法陣」とも書きもする。


 8巻「レスは、ヒメアが右手に展開していた魔法陣」


 鏡貴也ホンボシ説を主張するのに都合の良い証拠が積み上がっていきます。


 「魔法陣」「魔方陣」混在。すでに見てきたように、KADOKAWA系に限らず、一度間違ったものが世に送り出されると、よほどのことがないと修正されません。


 話を鏡貴也ホンボシ説に戻すと、学術データ方面で運が悪いことが起こっています。


ttp://www.kotonoha.gr.jp/shonagon/

以下引用

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

このサイトでは大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所と文部科学省科学研究費特定領域研究「日本語コーパス」プロジェクトが共同で開発した『現代日本語書き言葉均衡コーパス』(BCCWJ:Balanced Corpus of Contemporary Written Japanese)のデータを検索できます。BCCWJには、現代の日本語の書き言葉の全体像を把握できるように集められたサンプルが約1億語収録されています。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ここまで引用

 少納言での「魔方陣」検索結果なんですが


挿絵(By みてみん)


 なんと、他にもホンボシとなりうる幾人かの作家は少納言に採用されず、鏡貴也の「魔方陣」だけが採用されているのです。堂々の9個採用。


 少納言での「魔法陣」検索結果


挿絵(By みてみん)


「魔法陣」の複数採用は、冴木忍と蒼井村正の2名。大学教授・翻訳家の金原瑞人の名前があります。金原研究室出身らしいライトノベル作家・志瑞祐が、「魔法陣」「魔方陣」混在トラブルを回避する手段を身につけたのは翻訳でのトラブルを知っていたのかも。それとも「やってきたよ、ドルイドさん」を出版している間に何かを悟ったパターンか。


 少納言のデータはDVDに焼かれており、日本のみならず海外の研究者にも配布されています。サンプルから抜いてくれと言っても、すでにDVDに焼かれたものからは除去できません。後世、国内外の研究者が「魔法陣」「魔方陣」の混在について調べる時がくれば……


 その時は、魔方陣、魔法陣の混在は、鏡貴也がメディアミックスで広げた説が採用される可能性は他の説よりも高いです。歴史の生まれる時に立ち会えたのかもしれません。


 以下余談


 個人的には、安田均か井辻朱美が翻訳時に「魔方陣」「魔法陣」を混在させて広めたと現時点では思っています。


 鏡貴也以外の有力な候補としては、オーフェンの秋田禎信、ハイスクールD×Dの石踏一榮、風の大陸の竹河聖と、どう考えても富士見ファンタジア文庫にバイアスかかっている候補があがっています。(bookwalkerで調べたからしょうがないのね)


挿絵(By みてみん)

「指さして、コンスタンスがつぶやく。魔方陣は円形で、文字はその円を、螺旋を描」

オーフェン しゃべる無謀編4


 かかわった関係者すべてが「魔方陣」「円形」をスルーした結果生まれたカラーイラスト。少納言に採用されていれば秋田ホンボシ説も後世では有力候補になっていたやも。


 竹河聖

「ていた。 薬草で描く円。 それは、魔方陣を意味する。 霊や精霊を防ぐ盾だ」

「の周囲に、薬草の粉で円を描いた。 魔方陣の代わりである。 代わりというより」

 他の箇所でも一貫して魔方陣でしたが、「円」と書いていますので、あきらかに「魔法陣」「魔法円」をイメージしていたと思われます。


 菊地秀行先生も「魔王伝」で「ソロモンの魔方陣」とあきらかに誤変換していましたが、その後はマホースゴイ! は「魔法陣」で、「魔方陣」であるべきところは「魔方陣」と記述しています。「妖魔陣」というタイトルの作品もあるので、なにがなにやらわからなくなっている側面もあります。


 ロッド先生 魔方陣と魔法円を切り分けて、オーバーラップで孤軍奮闘

「サモン・モンスター!」 重なる魔方陣と魔法円、その中央に出現したのは

 魔法円を継続して記述する稀有な御方です。


 

 志瑞祐

「やってきたよ、ドルイドさん!」で何かあったのか、何かを悟ったのか、「精霊使いの剣舞」では「魔術方陣」と記述しています。これはよくできた回避策で、「魔術」「方陣」と各種IMEの辞書に登録されているであろう単語の組み合わせで構成されています。なんというドルイド魔術。


「魔術」「法陣」ではダメ。魔法陣と間違えられて、魔方陣にもなりうるから。

「魔法」「法陣」でもダメ。魔法陣と間違えられて、魔方陣にもなりうるから。

「魔法」「方陣」でもダメ。魔法陣と間違えられて、魔方陣にもなりうるから。

「魔術」「方陣」は「魔方陣」「魔法陣」混在を回避しうる道です。正着手。


 榊一郎

 チャイカシリーズで「魔法陣」「魔方陣」を珍しい形で混在させる。

挿絵(By みてみん)

 チャイカシリーズは5、6巻だけが「魔方陣」と記述されています。


挿絵(By みてみん)

 残りはすべて「魔法陣」。5、6巻執筆時にPCが壊れて代替機で書いた説。5、6巻執筆時に入院かなにかで口述筆記になって口述筆記担当者が間違えた説。5、6巻だけ誰か別の人が仕上げた説。なんとなく指運ゆびうんでそうなった説。存命中に謎を解き明かしてほしい。


 投稿には至っていませんが、横断検索で「間違えやすいだろう言葉」を検索していくと、榊一郎作品がヒットすることが多いので、何かを見直したほうがいいと思います。


挿絵(By みてみん)

「顰める」か漢字を開いて「ひそめる」にならなかった。チェックをくぐり抜けて世に送り出された謎も永遠に解かれることはないでしょう。


石踏一榮

「央で光が走り出して円を描き出す。 魔方陣だ。しかも知っているもの。これは─...リーの紋様! このタイミング、この魔方陣! とな」

ハイスクールD×D13 イッセーSOS


 円を描き出して魔方陣。ハイスクールD×Dシリーズでは「魔方陣」記述で統一されていますが、「魔法円」「魔法陣」の方が適しているのは明らかです。少納言に採用されていればー


手島史詞

2013-2016年まで、複数のシリーズですべて「魔方陣」であったものの、2017年からは突然「魔法陣」になっています。たぶん、ホビージャパン HJ文庫の担当編集が子子子子子子子と同じだったからと予想します。



陋巷に在り7―医の巻―酒見賢一2017/2/1

論を容れた方士、道士らが複雑怪奇な「魔方陣」的仕掛けを考案するようになるのだが

陋巷に在り9―眩の巻―酒見賢一2017/2/1

道士は少なからずいた。呪文をつかい「魔法陣」を使い、符や紙に呪文や記号を書いた


2017年電子書籍化分の新潮社で、「魔方陣」「魔法陣」の取り違えや混在が複数ありました。


幻冬舎さきちゃんたちの夜よしもとばなな2017/2/10

「いた。大きさももっと大きく、まるで魔方陣みたいに井戸を囲んでいた。ひとつは」

 よしもとばなな作品でもぞんざいに扱われるンゴねえ……


神坂一 スレイヤーズで「魔法陣」「魔方陣」の混在があれば、鏡貴也を超えてホンボシ筆頭候補だったのですが、混在はありませんでした。ただ、五芒星、六芒星の「芒星」が、スレイヤーズ4巻以降はすべて「紡星」になっていて25周年記念でも「紡星」でした。スレイヤーズで再チェックされないということは、金の問題ではないということでしょう。


挿絵(By みてみん)

スレイヤーズ3巻までは「五芒星」。


挿絵(By みてみん)

スレイヤーズ4巻以降は、ロスト・ユニバースなども含めて「紡星」。うっかり「六芒星」と書くことを避ける効果はあるものの、なぜそうなったのかは不明。3巻までを修正していない理由も不明。


挿絵(By みてみん)

なぜか、渡辺まさきも「五紡星」。IME(当時だとFEP?)の問題か、別の理由があるのか分かりませんでした。


 再掲しますが

ttp://bit.ly/2LSSOqB

ttps://docs.google.com/spreadsheets/d/1OvHBb2G1t1MVNVu7NeE-aq3Tr2JJSOotWONLQ2Q1zfs/edit?usp=sharing

(直リンクでない一部欠けのURL貼り付けでもマズイ場合は削除します。)

 まだ書いていないこともあります。ソード・ワールド2.0がらみは「魔法陣」「魔方陣」の混在多すぎて拾いきれませんでした。


 いまだに「魔方陣」は増え続けていますので、ある程度増えたら、また追加で「魔方陣」がらみで書こうと思います。増える原因は、冒頭で書いた、ジャストシステム Just Right! と、同じ校正エンジンを搭載している一太郎が一因だと思います。「魔法陣」を「間違いです」と指摘してきます。

次は軽めのものを予定しています。もちろん、予定であります。もちのろん、この後書きもネタフリの一貫です。追記 後書きで誤変換すると、誤字報告で直せないンゴ。


ネタフリの一環です。が正しいですね。眠いとだめですね。謎の誤変換が生まれる理由、それは「眠かったから」が主因やも。


次の次のネタが、軽いけど笑えないものになる予定。

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