消失
久しぶりです....といい続けてる気がします...
悠染です。次のお話は近いうちに投稿できたらなーと思います。
のんびりと待っていただけたら嬉しいです!!
久しぶりのバーベキューだったからか出されたお肉で満足した俺であったが、他の人はそうもいかないみたいで
「肉!追加!!」
「私もほしいー」
「あ、じゃあジュースも希望。」
「俺も俺も!!」
皆口々に言い始めた。
「じゃんけん!じゃんけんで買い出し班決めよ!」
隣のクラスの男子が叫ぶと場は一気にじゃんけんのムードになった。
「俺に負けたやつが買い出し班な!いくよー、じゃーんけーんぽん!」
俺が出した手はチョキ。前のやつはグー。
つまり俺は買い出し班決定だ。
...まぁお腹も一杯だしちょうどいいか。
他にも頃よく5、6人チョキを出した人がいたみたいで、その人たちで買い出し班結成だ。
「そういえば桜井さん、そもそもこの島って店ある?」
話を急に振られた桜井さんがお肉を頬張ろうとしてた手を慌てて止めて携帯を取り出す。
『じゃあ、私案内します!』
汚れていない小指で文字を器用に打っていた。
「ごめんねー、邪魔して。そんじゃ、買い出し班よろしく!!」
そいつは決めポーズを取ってまた肉を食べ始めた。
....思ったのだが、あいつは買い出し班になるリスクゼロだったよな....
なんて今更負け惜しみが浮かんできたがそれは置いておく。
「このはさん、店はここからどのくらい?」
定位置になってしまったのか俺の隣に寄ってきた桜井さんはまだ口をもぐもぐさせていた。
こういうところ、お嬢様らしさがなくて良い意味で親近感がわく。
『この先の道を行くとすぐよ。コンビニ!!』
コンビニか、久方ぶりにコンビニに行く気がするなぁ。俺は尻ポケットに入れた財布をパンと叩いて確認して買い出しに出発した。
.......................
皆で歩く海岸線沿いの道は海風が気持ちよく、満腹で窮屈なお腹を解消するには気持ちがよかった。
遠くには白波がたっていて目にも優しい。
駄弁りながら歩いているとすぐに見えてきたコンビニは島にあるにも関わらず普通のコンビニより大きくてちょっと予想と違った。
「早く買って帰って焼き肉再開させようぜ!」
「じゃ俺ジュース取ってくるー。」
「私お肉ー。」
「んじゃあ俺はお菓子でも適当に見繕って買って帰ってあげるかー。」
俺はあまりお菓子を食べない質なのでどれがいいかわからなかったので適当に手に取る。
桜井さんが持ってきてくれたかごの中にお菓子の山を入れてかごごと受けとる。
順番に肉とジュースもかごの中に入れて回っていく。
最後にレジに持っていこうとしたのだが、
「おーい、悠。なにしてんだー、早く帰るぞー。」
もう店から出ていた一人から呼ばれた。
「え、なにって会計しないと!!」
「は?会計?」
「何行ってんのー、三島くん。」
続々と外に出ていた皆も不思議そうに俺を見る。
「いやいやいや、会計!しないと!!」
何か俺不思議なこといってるのか??
例えここの島の持ち主が桜井家だったとしてもお金は払わないといけないだろう。
それなのに皆の表情は俺が何を言っているのかわからないといった風だ。
「ね、桜井さん、さすがにここの島だとしてもお金は払わないといけないよね?」
助けを求めて桜井さんの方を見たが、
『悠くん。早く帰りましょ。』
そう目の前に踊る文字だけが見えた。
「待て待て待て。お前ら財布...は...」
そうして初めて気づいた。
出発するときに叩いて確認したはずの財布が無くなっていることに。
「悠、早く帰ろうぜ。」
「三島くん、帰りましょ。」
『帰ろ?皆待ってるよ?』
全員に見つめられて俺もだんだん訳がわからなくなってきた。
え、だって商品を買うときにお金は必要だよね.....
でもみんな払わなくて良いみたいな....
え、でも財布..
色々と混乱する頭。
それに追い討ちをかけるかのように催促の声をかけられる。
自分の常識が間違っていたと言われたようで、乾いた口で言えたのは
「じゃ、まぁ帰ろっか....」
その一言だけだった。




