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相も変わらずの日常

悠染です。車にのったら必ず寝ると言われている悠染です。心地いいですよね。電車は1/fゆらぎって言いますけど車は何かあるんでしょうか。

相変わらず桜井さんと歩いていると色んな感情のこもった目で見られるがもう追いかけられることは無くなった。

まぁ、いじられることはあるのだが。


「このちゃん!ご飯一緒に食べる?」


教室前で桜井さんと隣のクラスの女子が話をしている。


「あ、三島くんと食べるのねーおっけー!!それじゃあまた今度ね!」


教室に戻り際の女子がニヤっとした視線を送ってくるのはもう慣れた話だ。

今日一日で。


「いこっか、このはさん。」


歩いてくる桜井さんにそう言うと彼女は満足そうに頷いた。

目的地は中庭、一緒にご飯を食べるのだ。



中庭に向かって歩いているとなんだか聞き覚えのある某田中の声が聞こえた。


「おおおおい、みし....んが!おい放せよ藤原!おい藤原!!」


サンキュー、藤原。後でジュースでも奢ってやらないと。



そんなこんなでいろんな人に絡まれつつ今日一日も平和に過ぎ去っていくのだった。



......................



「明日は休みかぁ。」


『なにか予定でもあるの?』


「いや、特に。」


ボーッと放課後の教室で桜井さんと駄弁っていた。

隣のクラスだったが、まばらに人がいるくらいだったので遠慮なく椅子を借りている。


机に頬を乗せて外の夕焼けを見上げてみた。


「帰るの、めんどくさいなぁ。」


意外と我が家と学校は遠いのだ。


『今日も家来る?そしたら爺に送ってもらえるよ』


思わず吹き出しそうになった。

何の気なしに書いたのであろうがそれは殺し文句過ぎる。

だがまぁ、断る理由もない、のかな?

勤めて冷静に返事をしよう冷静に冷静に。


「あ、そ、それじゃあ。お言葉に?甘えよっかなー、あは、あはは。」


.......。

なにも、なにも言わないでくれ。


『ふふ、それじゃあ爺に連絡しておくね。』


あーこれは絶対動揺がバレてるやつだ。


「じゃ俺も母さんに連絡してくるわ。」


桜井さんが頷いたのを横目で確認して勢いよく立ち上がった。

教室を出て階段の踊り場で電話を掛ける。


プルルルルル


「あ、もしもし母さん?」

「どうしたの、悠。」

「今日も友達の家に泊まりになったから、連絡をと思って。」

「あら、いいじゃないの。お母さんもお友だちの家にお泊まりにいこうかしら。」

「良いんじゃない?気分転換にさ。それじゃあね。」

「失礼の無いようになさいねー。」

「はいはい。」


プツ


「よし。」


特に意味のない気合いをひとつ入れて教室に戻った。



.................



車での帰宅がなんと快適なことか。

程よく揺れるこの感じがなんとも眠気を誘う....

はずではあるが、桜井さんとの密着状態でそんなうかうか寝れるかぁぁぁ...ってね。


お先に眠くなってしまったお嬢様こと桜井さんの頭が俺の腕に寄り掛かっているのだ。

寝れるほど肝は座っていない。

内心汗が止まらない。


だが時折ちらっと見える桜井さんの幸せそうな寝顔が見れて、こんな時間も悪くないと静かな車内で三島は頷くのであった。



.....................



『ねぇねぇ悠くん!!』


「うわぁ!....びっくりしたー。」



夕飯も終わって夜の談話室。

桜井さんがお風呂から出るのを待っていたら突然背中側から携帯を見せられたのだ。


「出てるなら言ってくれればよかったのにー。」


『えへへ、いたずらしてみた!』


してやったりといった風にピースを向けてくる。


「で、どうしたの?」


『えっとねー、明日どこか遊びにいかない?』


「お、いいねー。どこ行く?」


桜井さんはちょっと迷うそぶりをして


『最近夏っぽいから海、いく?』


「海...うん!最高だね!明日も夏だったらそうしよう!!」


ああ神よ、明日はまじで夏のままであってください....

み、水着が、み、見れ....


『ねぇってば!!』


腕を叩かれて我にかえる。


「ごめんごめん。」


にやにやが取れない。頼むからそんな訝しげな目で見ないで桜井さん。


『んーーー、まぁいいわ。どうする?誰誘う?』


「そうだなぁ、多い方が楽しそうではあるけど...」


『そう、なら学年全員誘いましょ。』


「え、ちょっ、ちょっとまって。....できるの?」


何か問題でもあるのかといった風に桜井さんは小首を傾げる。


さ、さすが副会長様....



こうなったら後は楽しみに待つだけだ。

三島はうきうきと明日のことに胸を弾ませるのだった。


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