Hot-Water-Bag
持って一晩の命です
産まれた時から、宣告されている
そんな君を、今日も抱いて
僕は蒲団で
眠りに、つく
君は命を削っていって
僕の命を、伸ばしてくれる
君との出会いはとても熱くて
僕は君のことが苦手で
蒲団の隅に追いやったり
それも眠りにつくまでで
一度忘れてしまえたのなら
蹴とばそうが
何をしようが
僕には君への
関心がない
なのに、ふと目が覚めた時
どうしても、君が、恋しく、なる
虚ろな意識をかき集めて
どうにか君へ、手を伸ばす
明け方、冷たくなった君に会うたび
少しだけ
涙を流す
大きく開けた僕の口から
明日も、おはようの声が届く
さむいさむい。
ありがとうございました。