第3話 フランの本心
今回はフランの助けます!
意味がわからないって?
見りゃわかるよ(何
朝、俺は昨日泣き疲れて寝てしまったらしい。
紫さんはまだ俺の隣に居てくれている、それがとても嬉しかった。
俺が起きてからも紫さんは笑顔で言ってくれた…
紫「おはよう、良く眠れたかしら?」
俺はここに来てから日が経ってないのに、色々変わった気がする。
今までの自分を否定されているとは思わなかった、それがいい方向に向かって行ってるから…
辰巳「おはようございます、昨日はすみません…」
俺は深々と頭を下げ、謝った
でも紫さんはやっぱり優しかった…
紫「いいのよ、貴方がありのままの姿になってほしいと思って連れてきたのだもの。だから、すみませんは要らないのよ?」
紫さんの笑顔は意地悪そうだったが、悪意は感じなかった。
だから笑顔で言わなければならない言葉がある…
辰巳「ありがとうございます」
自分でこんな笑顔をしたのは初めてだった。
紫「いい笑顔するようになったじゃない」
そういって紫さんはスキマを開いた。
どうやら戻るらしい、少し名残惜しいが、笑顔でお見送りをしなければ失礼だと感じた。
だから笑顔で…
辰巳「さようなら、また会いましょう」
紫さんは何かを言おうとしたが、俺の顔を見て、その言葉は必要ないと察したらしい。
そして紫さんもまた、笑顔で手を振ってくれた。
紫さんが立ち去ってから、俺もベットから降りた。
そしてタイミングを見計らったようにドアの向こうから声が聞こえた。
「辰巳さん、朝食ができました」
この声は咲夜さんであろう。
昨日はご飯を食べずに疲れて寝てしまってたから、お腹は空いていた。
辰巳「後で行くんで、先に行ってて下さい」
だけど、お風呂にも入ってないので、先にお風呂に入ろうと思う。
紅魔館の個室には、小さなバスルームがあるから、そこで体を洗った。
お風呂から出て、着替え、ドライヤーをかけ、歯磨きをすまし、部屋を出た。
咲夜「お待ちしておりました」
外にはまだ咲夜さんがいた、待っててくれていたらしい。
辰巳「待たせてすみません、行きましょうか」
俺は咲夜さんに案内をして貰い、皆が居る場所に着いた。
そこには、昨日の少女…フランは居なかった。
そしてレミリアさんは言った…
レミリア「昨日はフランが騒がしくしてしまってごめんなさい」
レミリアさんの表情は変わらない…
俺はそれが疑問に思った。
辰巳「…どうして、フランはここに居ないんですか?」
そこ言葉を言った瞬間、レミリアさんの表情が険しくなり、空気がどっと重くなった。
レミリア「あの子は能力が強すぎるから幽閉してるのよ」
レミリアの顔は「これ以上聞くな」と言う顔をしている。
でも…
辰巳「どうして、実の妹なのにそんなに冷たいんですか?」
とたん…俺の首には槍が突きつけられていた
レミリア「貴様にフランの何がわかる…」
多分これ以上言ったら殺されるであろう、でも…
辰巳「昨日の戦い中、フランの心の声と記憶を見せてもらいました。彼女は…ずっと助けを求めていました、壊したくなんてないのに体が勝手に動いてしまう。彼女は目に怯えています」
目と言う言葉に、レミリアさんは突っかかった。
レミリア「目?」
その疑問に、俺は答えた。
辰巳「彼女には、常に目が見えています、ずっと誰かに見られてる事に怯えて、その目を壊していきました。そんな状況を耐えて、ずっと我慢してたんです。それなのに、何もしないんですか?」
レミリアさんは、自分の知らない事実を突きつけられ、理性を失いかけていた。
でも俺は言葉を続けた…
辰巳「そんな彼女を救う方法があるかもしれません。だから…手伝ってもらえますか?」
レミリアさんは俺の顔を見た。
レミリア「出来るのか?」
レミリアさんの言葉は重みがあった。だからハッキリと…
辰巳「できます」
レミリアさんは手招きをして走り出した。
どうやら信じてもらえたらしい。
俺もその後を付いていった。
咲夜「無茶しますね」
辰巳「僕にはこんな事ぐらいしかできないので」
そう…俺は自分の出来ることを精一杯やり遂げるのだ
図書室を通り、地下に進んだ。
そこには一つの部屋があった。
ここがフランの部屋らしい、レミリアさんは俺の顔を見た。
辰巳「解ってます」
俺はドアを開けた…
「あ、昨日の…辰巳ね…」
そこにはフランが居た、昨日の事は覚えているらしい。
フラン「何しに来たの?」
でもフランは怯えていなかった、たいしたものだ、あんな事をされても平然としている。
…でも、今でも目にはまだ怯えている。
それを解決する策はもう考えている、だから俺は言った…
辰巳「戦いに来た(助けに来た)」
本来は助ける。でもそれをやるにはフランと戦わなければならない。
フラン「助ける?何から?」
辰巳「君が怯えている、目から」
瞬間、フランの方がビクッと震えた。
助けに来てくれたのは嬉しい…でも、壊してしまうかもしれない。
フランは今、そんな事を考えている。
だから言った…
辰巳「俺は壊れない、何があっても」
その言葉が引き金となったのか、フランは笑った。
その笑顔は昨日のように歪んでいた。
俺は危機を察し、右に飛び避けた。
俺のいた場所は、やっぱり爆破していた。
飛んだ勢いのまま、壁に足をつけ、フランめがけて飛び、かかと落としをした。
勿論簡単に避けられた。
俺はかかと落としをしても勢いを殺さず、壁にまた飛んだ。ヒットアンドアウェイだ。
フラン「ヘェ、キノウノヨウナコトハシナインダネ」
能力を使えばまたおさえられるが、ある事をする為にはそれはしてはいけない。
俺はヒットアンドアウェイを何度も繰り返した。
辰巳「(まだだ、まだ足りない)」
フランは、俺のしてる行動にイラついてきたか、スペルを発動した。
【そして誰もいなくなるか?】
フランがいた場所には誰も居なくて、代わりに弾幕が飛んできていた。
俺はそれを危なっかしい動きで避けていた。
もう服はボロボロ、そしてフランが戻ってきた。
フラン「ネェ、マダヤルノ?」
フランは俺をあざ笑うかのように見下ろした。
辰巳「(準備はOK…そしたら…)」
俺はある事をする準備が整っていた。
辰巳「皆さん!」
そして俺は助っ人を呼んだ。
レミリア「出番ね」
咲夜「本当に無茶しますね…」
パチュリー「で、何をすればいいのかしら?」
三人にやってもらう事は…
辰巳「時間を稼いで下さい、今からフランを助ける作業に入ります!」
俺は後ろに下がり、何かを食べた(・・・)。
それは今までフランが出した音だ。
フランが今まで出した音を圧縮して、食べたのだ。
俺の体には激痛がはしり、気絶した。
そう、これでいいのだ。後はあの三人がどこまで時間を稼げるかにかかっている。
俺はある空間に来ている、ここは、フランの心の中。
そこにはフランがいた。
辰巳「大丈夫か?」
フランは俺がここに居る事に驚いていた。
辰巳「時間がないからザックリいく、お前を助けに来た」
フラン「助けに?」
フランはまだ理解できていないようだ。
辰巳「今外で暴れてるのは、フランの本心じゃないよね?」
フランの顔は驚きの表情だった、どうやら当たりらしい。
だから言葉を続けた。
辰巳「その《偽りの心》を壊そうとしているんだ、手伝ってくれるか?」
フランは嬉しそうな顔をしたが、すぐに悲しみの表情になった。
フラン「無理だよ…ここには目が2つ(・・)ある、私が一気に破壊できる目は一つだけだもん…」
やはり、そうゆう事だったか。
辰巳「これもザックリいくけど、今の俺は、一時的にフランの能力を取得している。だから、一緒に破壊すればいけるかもしれない」
フランは疑問に思ったが、すぐに自分がすべき事がわかったらしい。
フラン「じゃあ辰巳.いくよ!」
辰巳「おう!」
咲夜「動きが…止まった?」
辰巳「上手くいったようですね…」
俺はあの後、ちゃんと二つの目を破壊して戻ってきたのだ。
咲夜「よかった…」
咲夜さんは安心したようで、地面にへたり落ちた。
辰巳「でもすみません…今は、寝かしてください…」
俺はそのまま倒れた。
この後、ベットに運んで貰って、美鈴さんが駆けつけてきた。
辰巳「(あ、美鈴さん呼ぶの…忘れてた…)」
この通りさ!
ネタが無いwww