第20話 春の消失・辰巳の死(後編)
お久しぶりです〜…。
いやぁ…スランプって怖いね…全然書けなかったよ。
そして最終的に手抜きになってしまったっていうね…ほんとすいません…。
まぁ…見てください。
妖夢「やったか!?」
手応えはあったが、油断はできない。
妖夢は直ぐに振り返ったが、そこに辰巳は居なかった。
妖夢は気配を感じようとしたが、一切わからない。
そんな事をしていると、どこからともなく、声が聞こえてきた。
「…劣化、グングニル」
その声に、妖夢は咄嗟に後ろに飛び退いた。
すると、妖夢が元いた場所から、何かが弾ける音がした。
その音に、辰巳の能力から、こうしてくるだろうと予想した妖夢は、白楼剣を思いっきり横に薙ぎ払った。
妖夢の予想通り、振った剣は、飛んできていた音の欠片を吹き飛ばした。
辰巳「流石の対応力ですね」
そこで隠れても無駄と感じた辰巳が、木の上から降りてくる。
妖夢「それはこっちの台詞ですよ、完全に手応えがあったのに傷一つ付いてないんですから」
そう言っている妖夢だが、その妖夢からは一切の焦りを感じられない。
タネさえ分かってしまったら、対応などいくらでもできるという自信があるからだろう。
辰巳も、ここからは能力など通用しないことなど分かっていた。
でもそれは、今の辰巳の戦い方だったら、と言う話だ。
妖夢の対応力が高いことなど、戦う前から分かっていた。
だから、ここまでの戦いは全部この後の行動に繋げるための付箋だったのだ。
その行動に移すべく、辰巳は吸血鬼モードに身体を変化させた、だが、完全な吸血鬼ではなく、羽と爪だけを吸血鬼仕様に変えたのだ。
何故そうしたかは単純で、手数を増やす為だ。
そして次に辰巳は、スペルを発動させた。
音符【音の護符・スピード】
その発動と同時に、妖夢が急接近してきた。
この後にすることなんて端からバレている。
辰巳「かかったね…」
妖夢の行動に、辰巳は傍から見て注意してやっと分かるほどに小さく、笑った。
妖夢はそれに嫌な感じがしたが、急に止まれるわけがなく、諦めて剣を振り落とした。
でも辰巳はその剣を、爪でも翼でもなく、掌で思いっきり掴んだ。
勿論、辰巳の手からは血が垂れ落ちるが、そんなことを気にもせずに、辰巳は次のスペルを宣言した。
爆音【振動・爆撃音】
妖夢は飛び退こうとしたが、そんなことをしたらもう一つの剣を引き抜く前にやられると分かっていたため、その手を剣から放せなかった。
辰巳は翼で音の衝撃を緩和した。
でも身を一切守ってない妖夢は、その衝撃をモロに受け、少し仰け反った。
その瞬間に、辰巳は妖夢の腹に蹴りをお見舞いした。
剣は手から離れ、妖夢は吹っ飛んでいった。
妖夢「くっ…!」
無駄と分かっていたが、妖夢は弾幕を張り、剣を引き抜こうとしたが、辰巳は弾幕を張る前に、後ろに回っていた。
そして妖夢を蹴り飛ばし、最後のスペルを宣言した。
響音【サウンドショット】
このスペルは、【名無しの虹】と音符【レインフォースメント】を組み合わせたスペルで、辰巳の周りに沢山の音の槍を生成し、それを相手に向かって飛ばす技だ。
爆撃音でできた音を使い、大量の槍を創り、妖夢に向かって飛ばした。
妖夢はそのスペルに向かい、最後の足掻きのスペルを発動した。
空観剣【六根清浄斬】
そのスペルの大きな斬撃がいくつかの槍を消し去ったが、なにかしてくることが分かっていた辰巳は、妖夢の左右に設置しておいた槍を飛ばした。
妖夢はその槍にやられてしまったが、発動したスペルで、辰巳を負傷させることはできた。
辰巳「まさかここまで飛ばしてくるなんてね…」
その傷に、辰巳はかいふくは見込めないと察し、そのまま身体を引きずりながら奥へ向かった、魔理沙の元へと。
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その頃魔理沙は、異変の元凶である、西行寺 幽々子相手に苦戦していた。
原因は、八卦炉の故障であった。
元々少しまずかった所にこの異変だ、修理する暇などなかった。
魔理沙「ほんっとに!タイミングが悪いぜ!」
幽々子「ほらほら、まだまだ行くわよ」
切り札のマスタースパークと、避ける時に乱用していたブレイジングスターが使えない今、幽々子が飛ばしてくる大量の蝶の弾幕を避けながら攻撃することが難しくなってきていた。
その時、身体を引きずりながら、辰巳が現れた。
魔理沙「辰巳っ!?」
声をかけたが、辰巳は何も言わずにスペルを発動した。
【スピア・ザ・グングニル】
そのスペルは、本当はレミリアが使っているスペル。
何故使っているかを気にする暇なんてない。
今は、グングニルが開いてくれた道を飛ぶだけ。
辰巳は魔理沙の遅くなったスピードを補うべく、【音の護符】を発動させた。
そして魔理沙が突っ込んだ後に、辰巳はもう一つのスペルを用意し始めた。
そして突っ込んだ魔理沙も、捨て身覚悟のスペルを発動した。
魔符【スターダストレヴァリエ】
ゼロ距離でのスペカ、下手すれば避けられた後に滅多打ちにされるだけだが、後ろに辰巳が居るから、安心して発動できる。
幽々子は魔理沙ばかりに気を取られていて、辰巳に目を向けてなかった。
無名のスペカに大量の霊力を注ぎ込む辰巳の姿が見えていなかったのだ。
幽々子「っ…!止めないとっ!」
魔理沙「行かせると思ってるのかよぉ!」
魔理沙のスペカも、終盤に入ってきて密度が上がってくる。
その中を突っ切って辰巳の場所に行くのは困難だと察し、後ろに下がろうとしたが。
爆音【振動・爆撃音】
辰巳から発せられた音と、その音でできた壁で退路を塞いでしまった。
そして辰巳も、幽々子の方に飛んでいって、壁で完全に周りを囲ってしまった。
幽々子「これは…まずいわね…」
その間に、辰巳はさっき作ったであろうスペルを発動した。
破滅【デットセクター】
そのスペルは、四方八方に音爆で、中心には狂った時計のように高速で回り続ける凝縮された弾幕の剣。追加効果で、【音の護符】の反対である、いわば【音の呪い】の効果で移動速度が著しく落とされるスペルである。
辰巳「………」
魔理沙「お、おいっ!」
そして辰巳は、そのスペルを使った後、意識を失ったのであった。
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辰巳「ん…んん…」
どれだけ時間が経ったであろう。
僕は重い体を起こし、周りを確認した。
辰巳「どこ…ここ?」
だがそこは、さっき戦ってた場所や、紅魔館でもないし、博麗神社でもない。
ただ沢山の花が咲き誇っている草原であった。
「ここは夢だよ」
思考を巡らせていると、不意に、誰かに声をかけられた。
その声は、懐かしく、辰巳にとって、聞き間違うはずのない声であった。
「やほ、たっちゃん」
辰巳「美咲!?」
そう、辰巳の唯一の友達であり親友である神宮寺 美咲である。
今まで夢で一回見た程度でしか会ってなかった人物で辰巳は、これも自分が生み出した夢の産物なのではないか?とも考えたが。
美咲「まぁ確かにこの場所は夢の産物だけど、私はちゃんと美咲本人だよ?」
と、美咲が答えた。
辰巳「ちゃっかり心読まないでよ…」
美咲「たっちゃんだっていつも読んでたんだからいいじゃん♪」
そこで辰巳は1つ疑問に思った。
美咲に心が読めることを伝えたことなんてあっただろうか?
答えはNoだ、教えた覚えなどない。
確かに唯一心を許した人物だが、そこまでは言ってなかったはずだ。
美咲「たっちゃんと1番付き合いが長いのは私なんだよ?気付いてるに決まってるじゃん♪」
いつもはふわふわしてて、どこか抜けている美咲だったが、そうゆう所はちゃんと見てるんだなと、内心感動した。
そう考えていると、美咲が明らかに不機嫌そうな顔をした。
辰巳[あ〜…読まれてるんだったなぁ…]
美咲「そうだよ!もぉ〜…いつもそんなこと思ってたの?」
少し頬を膨らませた美咲が詰め寄ってくる。
そんな状況でも辰巳は可愛いと思ってしまった。
そうすると今度は、「ボンッ!」と音が鳴って、美咲の顔が真っ赤に染まった。
表情がコロコロ変わって面白い。
美咲「も、もう!たっちゃんは考えるの禁止!」
辰巳「そんな無茶な!?」
そう言っても美咲は、「そんなこと考えるたっちゃんが悪いんですぅ〜」と、不貞腐れてしまった。
そんな仕草も可愛くて、頬が緩んでしまう。
美咲「だ、だからぁ〜!///」
辰巳「ごめんごめん。で、どうしてこうなったの?」
そこで辰巳は、これ以上話すと完璧にズレてしまうと思い、話を切り替えた。
今まで真っ赤っかだった美咲も、重要な話なのか、キリッとした表情になった。
美咲「それはね…」
to be continue…
はい、すっごい中途半端ですが、これでこの異変は終わりになります。
そして次回はまだまだ遠くなると思います、2000文字程度でいいなら1ヶ月に収められるんですけど…そうは問屋が許さないって訳でして…まぁ自分が納得できないだけですが…。
まぁ…気長に待っててください…。




