第13話 魁斗の時間・その悲劇《中編》
はいどうも不可思議です。
今回は中編。
不定期更新でごめんね〜…。
でも次回はこれよりも早くできると思うよ、ストーリーも大体できてるし。
でも後編は長丁場になりそうだからまだまだ先だけどね。
おっと、これ以上ここで話すと本編に行けませんね。
それではどうぞ!
【スピア・ザ・グングニル】
そのスペルの威力は、レミリアが使ってる時とは比にならない程の威力を発揮し、空間にヒビを刻んだ。
辰巳「これなら…いける!」
辰巳はもう一度、あのスペルを発動した。
激突【烈火槍】
さっきはびくともしなかったが、ヒビの入った今なら…。
パキン、という音と共に、その空間は消え去った。
その空間の外は、さっきまで映像で見ていた場所そのものだった。
体も元の姿に戻っていた
辰巳はさっきの場所とすぐに理解し、周りを見渡した。
でも魁斗はいない。
恐らく咲夜さんや妖精メイド達がどこかに運んだのだろう。
この時の辰巳の頭では、この行動でできるある可能性の一つを捉えることはできなかった…。
………
……
…
辰巳はあの後【エコロフィスト】を発動したが、魁斗の姿は見つからない。
紅魔館に防音装置はついてない。
音が届かない場所…。
それに着目して気付いた。
辰巳「…地下」
そうか…地下だ!
地下にいるとしたらそこに連れて行ったのはフランであろう。
フランに襲われる可能性を考えたが、「フランの中の《偽りの心》はもう消えたから大丈夫だ」、と自己暗記をして地下に急いだ。
間に合わなかったらダメだと思い、辰巳はまたもやスペルを取り出した。
【音の護符・スピード】
このスペルを使った時は確かスピードに目が追いつかなくなって壁にぶつかった。
でも…これしかない…!
覚悟を決めた辰巳は思いっきり走った。
だがそのスピードは前とは比べ物にならなかった。
(あ、終わった)
と思った瞬間、頭の中が真っ白になった。
それが引き金になったのかどうかはわからない。
でも辰巳は確かに無心になっている。
辰巳の頭は真っ白になっていて、目で得た情報を頼りに体が動いている。
その無心が解けたのは、フランの部屋に着いた頃だった。
辰巳は何が起きたかわからなかったが、そんな悩みを捨てて、フランの部屋に入った。
辰巳「フラン!」
そのフランの部屋で目にした光景は…。
魁斗がベットで寝ていて、フランはその横で座っていた。
フラン「あれ、辰巳?さっきまでここにいたのに…誰この人」
フランはいきなりの状況で頭にハテナを浮かべている。
辰巳は魁斗の無事と、いつもの空気に気が緩み、笑った。
辰巳「あっははは!そりゃそうなるよね」
フラン「辰巳が声出して笑ってるの初めて見たわ」
辰巳「そこに突っ込んじゃうんだね」
フランも辰巳吊られて笑う、さっきまでの空気が嘘のように。
魁斗も無事のようだし、ちょっと心配しすぎたかな。
フランが魁斗を保護してくれたお礼になにかして欲しいことがないか聞いてみようかな。
フラン「それでこの人は誰なんだろう」
そうだった、フランは魁斗の存在を知らないんだった。
辰巳はすぐさまフランに魁斗の名前、どうしてこうなったのかを説明した。
フラン「…へぇ、辰巳にお兄さんがいたんだね。廊下に倒れてた時は何事かと思ったけど、そうゆうことだったんだね」
普通なら混乱する所を、フランは落ち着いて受け入れた。
《偽りの心》を破壊したことによって、明るくなると思いきや、その逆。
フランはどんどん大人びてきて、目にはハイライトがない。
そしてさっきの笑顔も、本心から笑ってるのもじゃないと辰巳はわかっていた。
今のフランの心は読めない、心ここに在らず、と言う感じではない。
前のが《偽りの心》なら、これは《レプリカの心》まさに偽物の心、フランの心の中に入った時のフランは、もっと明るかったはずだった。
辰巳「…魁斗は回収しておくよ、目が覚めたらまた同じ事になりかねないからね」
辰巳は今のフランが怖く思えて、辰巳は魁斗を担いで部屋を後にした。
………
……
…
辰巳は、部屋を出て、ある程度離れた所で魁斗を下ろした。
辰巳「見てましたよね?」
「よくわかったわね、能力の応用?」
辰巳が名前を呼んだら、その人物は顔を出した。
辰巳「一応、貴女もさっき見たでしょ?紫さん…」
そう、八雲 紫だ。
辰巳は部屋に入ってから薄々感じていた、「誰か見ている」と。
紫だという確証はなかったが、姿を現さずに見ることが出来るのは辰巳が知っている限りこの人しかいないからだ。
紫「えぇ、見てたわよ。どうなっているか、何が原因なのか、全て」
辰巳「教えてもらえますか?」
辰巳の目は真剣。
それもそうだ、辰巳は紅魔館の執事、レミリアに忠誠を誓った身、そのレミリアの妹が危ない状況なのかどうなのか、自分がどうすれば守れるかを知り、考えなければならない。
紫「あの子の中には、前消したのを入れて2人居たは。消したのはあの子自身が生み出してしまった《偽り》、もう一方はあの子の心に入り込んだ者、名ずけるなら《狂気》、《偽り》と違い、無差別に物を破壊していくは、ほっとくと結界が破壊されかねないは」
紫から伝えられた事実は、辰巳にはとても信じがたい現実。
でも紫の目は真剣、辰巳はすぐにその現実を飲み込んだ。
辰巳「…自分にできることは?」
辰巳は生唾を飲み込み、自分の役割を聞いた。
紫「………正直、貴方の役割が一番きついけど…いい…?」
紫は申し訳なさそうに、辰巳に聞いた。
それはもう、消えてしまいそうな声で…。
辰巳「教えてください、助けたいんです」
紫が真剣に話してくれている。
それなら辰巳も、その質問に真剣答える義務がある。
紫「それは…」
次回は久しぶりの戦闘!
そしてこれが終ったらやっと異変が来ますよ。
全ての異変を終わらすのにどれだけかかるのだろうか…。
あとコラボも考えているので、それもお楽しみに〜。
それでは!




