第11話 人里 二人の少女
更新遅くなりましたぁ!
ネタがなかったんです、許してください…
こっちのネタは浮かばないのに新しい話のネタばかり浮かんでしまうんです…
やっぱり1日1話出してる人は凄いですねぇ…
まぁ愚痴はここまでにして。
今回はシリアスと同時にネタも入れてみました。
楽しんで頂けたら幸いです。
それでは…どうぞ!
朝。PM3:00
執事になってから、かなりの時が過ぎ、季節も夏から秋へ移行した。
最近、辰巳は自分のある欠点に気付き、それを克服する修行に勤しんでいる。
その修行は、無心になる修行。
執事になってから、ちょくちょくレミリアと戦っているようだが、魁斗と協力してやらないと相当キツイ状態になっている。
その理由は、辰巳が考えた予想で、1手や2手先まで読みながら戦っているせいである。
予想が当たればスムーズに事を運べるのだが、一つでも間違えれば一気に崩れ落ちる。
それで辰巳が考えたのは、《視覚情報》だけで戦う方法。
目に見える物だけを分析し、弾幕の隙間を潜り抜けたりして戦ったらいけるのではないかと思ったのである。
でも、無心と言うのは、かなり難しい事である。
考えないでいる、と言う事は、体に命令を出してはいけない、つまり、動いてはいけないと言うことである。
辰巳「よしっ…」
僕は目が完全に覚めたので、ベットから起き上がり、修行をする為に庭に出た。
外に出て、それからはただ突っ立つ作業、何も考えてはいけない、頭を真っ白に…
………
……
…
外に出て、3時間の時が経過した。
辰巳は、目を閉じ、まるで寝たかのように、呼吸だけをして、それ以外は何もしていない。
辰巳の肩には、小鳥。
足元にはリス。
様々な動物が集まってきていた。
これは、辰巳自体が自然に紛れ込んだと言う証拠、まさに自然体。
完全に無心だ。
………
……
…
あれから5分が経った頃。
辰巳の背後には、誰かが近づいてきた。
そして、辰巳の肩をポンッと叩いた瞬間、辰巳は前に飛び退き、服の裾に隠しておいた短刀と取り出し、構えた。
「私ですよ、辰巳さん」
辰巳の方を叩いた人物は、よく見ると紅魔館の門番の美鈴であった。
そして、美鈴が辰巳の肩を触った時に伝わっていったのは、殺気。
紅魔館に侵入者が入らないように、いつも気張っているから、自然と殺気が出るのである。
無心になった事で、その殺気が直に辰巳に伝わったのだ。
美鈴「もう食事の時間ですよ、咲夜さんが探しています」
最近になって、ご飯を作るの辰巳と咲夜で分けているらしい。
朝は咲夜、夜は辰巳、昼は二人で作る事になっているようだ。
辰巳「わかりました、直ぐ行きます」
辰巳がその言葉を発したら、美鈴は溜息を吐いて、言った。
美鈴「やっぱ私には敬語をつけるんですね」
美鈴の辰巳への不満は、自分にはいつも敬語で、堅苦しいからであった。
辰巳「ずっと慣れない口調で話していると、疲れるものが出るので、美鈴さんの前だけではいつも通りの口調に戻し、リラックスしています」
辰巳は、美鈴と話しながら紅魔館へ戻る為に歩いていたら、美鈴達には聞こえない、音に対する能力がある辰巳だからこそ聞き取れた声。
辰巳「(これは…悲鳴…!急がなきゃ!)
辰巳は、足に思いっきり力を入れ、声の聞こえた方向に向かって跳んだ(・・・)。
美鈴「ちょっと!辰巳さん!?」
美鈴は突然の事で動けなかったが、直ぐに辰巳の跳んだ方向へと走った。
………
……
…
辰巳「(どこだ、どこだ!)」
辰巳は必死に周りの音を聴き取り、少しでも角度が違ったら、空中に音の壁を作り、それを土台にまた跳ぶ。
徐々に、声だけではなく、足音も聞こえてきた。
300…250…200…
どんどん距離が近くなってきている。
150…100…50…
辰巳「ここだ!」
辰巳は音の壁を再び作り、今度は真下に急降下した。
「きゃっ!?」
どうやら辰巳は、少女が獰猛な動物達に過去前た時に辿り着いたようだ。
そして、狙いすましたかのように、猪を踏み潰していた。
猪は気絶しているだけで、まだ死んでいないようだ。
周りの動物達は、いきなり出てきた辰巳を襲おうとしているが、辰巳は、猪を動物達が集まっている真ん中の木に蹴り飛ばした。
木からは鈍い音が出て、動物達は怯えていた。
辰巳「去れ」
そしてその一言で、動物達は一目散に逃げていった。
「あ…あの…」
気付いたら、少女が怯えた目で辰巳を見ていた。
辰巳はニッコリと優しい笑顔を見せ、少女の頭を撫でて言った…
辰巳「大丈夫だった?怪我はない?」
辰巳のその言葉で、少女の緊張が解けたのか、少女は泣き出し、辰巳に抱き着いた。
辰巳はそれを受け止め、言葉を続けた。
辰巳「そうだよね、怖かったよね、もう大丈夫だよ、もう怖い動物達はいないからね」
辰巳は少女が泣き止むまで、頭を撫で続けた。
………
……
…
辰巳「落ち着いた?」
少女が泣き止み、3分が経過した所で辰巳は聞いた。
「はい、本当にすみません…」
辰巳「別にいいよ、ほら、家まで送るから」
辰巳は少女に手を差し伸べ、手を繋ぎながら少女の家に帰った。
………
……
…
少女の家は、人里と言う所にあるらしい。
そして今、人里の門の前に付いた。
門の前には、門番らしき人が立っている。
「む?…あぁ、そうゆう事か」
この状況を見て、一瞬で理解したこの人って何者なのだろうか。
理解したとは言え、わからない所もあるだろうと思った辰巳は、これまでに起こった出来事を詳しく説明をした。
〜少年説明中〜
辰巳「…と、言うわけです」
「成る程な、嘘ではないようだが此方にもルールがある、村の守護神を呼んでくる、待っててくれ」
守護神とは誰の事なのだろうか。
そう考える暇もなく直ぐに門番の人ともう一人、銀髪の女の人が出てきた、この人が守護神なのだろう。
見た目からでも伝わってくる真面目さ。
辰巳は心を少し読んだみたいだが、読もうとしても他の情報が割り込んでくる。
人の心の声は一つ思うと、それに関する記憶が掘り出される。
この人は、あらゆる事を考えているから、その膨大な記憶に邪魔をされる。
「ん?阿求じゃないか、どうしてこんな所に?」
この少女の名前を知っているという事は、この人が親なのだろうか。
阿求「あ、慧音さん。私はちょっと妖怪を調べる為に森に出て、この人に助けてもらいました」
慧音、と言う人は呆れた顔で少女を見て一言。
慧音「ったく…村の人に毎回心配かけて…。すまないな、うちの者が迷惑かけて」
やはりこの人はしっかりしている。
お辞儀もキッチリ45°、正直尊敬する。
辰巳はこれが普通と思っているので、謝られる理由がわからなくて小首を傾げて、今にも?の文字が見えそうである。
慧音さんもなんで悩んでいるのかわからなくて傾げている。
側から見れば、単に可笑しな人達に見えるだろう。
………
……
…
時は過ぎ、5分後。
ようやく分かり合えたらしく、慧音さんの家に向かっている。
紅魔館にはキジの足に手紙を着けて届けてもらった。
【音を司る程度の能力】、には他にも効果があって、動物達の言語がわかるようになる。
これは自分でオンオフができる。
因みに二人の本名は。
稗田 阿求。
上白沢 慧音。
と言うらしい。
今は慧音さんの家に着き、慧音さんはご飯を作りに行った。
10分もしない間に、慧音は戻ってきた。
慧音「すまない、早めに出すために簡単な物にした」
相変わらずキッチリとしている。
何故かお盆まである。
辰巳「いいですよ、いきなり来た僕が悪いですし。いただきます…」
合掌してから、ご飯を食べ始めた。
ご飯の内容は、白米とサンマの塩焼きの二つ。
何気に和風のご飯は久し振りだったりする。
色々話す事があるが、それはご飯を食べ終わった後にしようと、辰巳は思った。
………
……
…
ご飯を食べ終わり、片付けをしてから辰巳は話し始めた。
辰巳「自己紹介がかなり遅れました、僕は望海 辰巳、外来人です。今は紅魔館の執事として働いています」
慧音「上白沢 慧音だ。寺子屋の先生をしている」
二人ともお辞儀をし、自己紹介が終わった。
それと同時に、人里がどっと騒がしくなった。
【エコロフィスト】
エコロフィスト、人には聞き取れず、犬や狼、動物にしか聞こえない声を出し、その反響で状況を把握する技である。
辰巳は外の状況を確認した所で疑問を感じた。
外の状況は、一人の女の子を大勢の人が囲んでいる。
辰巳はすぐさま慧音の家を出て、自分の目で確認しようとした。
………
……
…
自分の目で確認して驚いた。
音の反響で確認したら一人の女の子なのに、目で見たら色々な動物が混ざった、いわゆるキメラと言うものになっている。
「化物だ!村の門番は何をしている!」
「くるな…くるなぁ!」
村の人々は、荒れ狂い、逃げ惑い、逃げ遅れた人を押し飛ばしていた。
辰巳はその状況を打開する為に、心臓に尖った音を刺し、少しの間仮死してもらうことにした。
慧音は勿論驚いていたが、頭に直接音を送り、状況を説明した。
説明してる間、辰巳はキメラか女の子かわからない子に近付いた。
辰巳「君は動物か人間、どっち?」
「人間の方だよ、どうしてわかったの?」
と言って、キメラだった姿が、徐々に女の子の体に変化した。
その姿は辰巳が最初確認した通りの姿だった。
黒髪で、背中には赤と青の突起が付いていた。
辰巳「単なる能力の応用だよ。で、何をしてたんだ…?」
辰巳の周りの空気が冷たくなった。
本当に寒くなった訳ではない、辰巳の殺気で一時的に寒く感じるだけだ。
それもそうだ、辰巳も人間、同族を襲おうとしてたのならタダじゃ済まないつもりだろう。
「そう怒らないでよ、魔がさした、単なる悪戯だよ」
女の子はこの殺気でも平気そうにそう言った。
辰巳もそのセリフで殺気を収めた。
残ってた人はその殺気で尻餅をついている。
辰巳「そっか、なら僕は用事があるから帰るね」
辰巳はもう会わないだろうと思い、名前もどうやって変化していたかを聞かずに紅魔館へ帰った。
………
……
…
紅魔館へ帰った後、掃除と本の整理をしていたら咲夜に「もう昼までやる事がないから休んでもいいわよ」と言われた辰巳は、自分の部屋に戻った。
そして辰巳は本を読んでいるときに誰かに見られてると感じて、辰巳はこう言った。
辰巳「今日は顔を出さないですね、紫さん」
そう言うと後ろにスキマが開き紫さんが出てきた。
紫「今回は文字数地味に多いのね」
開口一番それですか、紫さん。
辰巳「メタイですよ、てかそうゆうのは作者に言ってください」
不可思議『区切りがつけられん』
辰巳&紫「引っ込め」
酷い…T_T
《作者がログアウトしました》
作者が帰ってから紫も帰って、辰巳は暇で暇でベットでゴロゴロしている。
咲夜さんにここだけの時間を止めてもらおうかな。
そんな事まで考えてしまうほど辰巳の頭の中は「暇」の一言で埋め尽くされていた。
不可思議『時間飛ばそうか?』
辰巳「引っk…頼む…」
キングクリムゾン( ̄▽ ̄)
………
……
…
昼になってから、珍しく和風のご飯を作り、レミリアさんから高評価を頂いた。
言われる側から言わして貰うと凄く嬉しい。
その嬉しさが表に出てるのか、辰巳は鼻歌を歌いながら食器を洗っている。
辰巳「〜♪」
レミリア「随分ご機嫌ね」
突然後ろから声をかけられて辰巳は驚き、食器を落としかけた。
辰巳「………聞いてました?」
レミリア「えぇ、最初から最後まででクッキリ、バッチリとね」
辰巳「………」
辰巳は膝からガクッと倒れた。
恥ずかしいと言うのもあるけど、気が緩んでる印だから聞かれるのが嫌だったのだ。
レミリア「そんなに落ち込まないで、私は辰巳を誘いに来ただけだから」
辰巳「誘い?」
レミリア「そうよ、フランにトランプをしようって誘われたからついでに辰巳も誘いに来たのよ」
辰巳「そうですか、これが終わったらすぐ行きますね。あと…さっきのやつは忘れてください…」
レミリア「わかったは。それと、敬語を早く取ることね」
と言って、レミリアさんは去っていった。
ネタにされないか心配だ…
結局この後、案の定ネタにされ、夜までトランプが続いた。
一つわかったこと。
レミリアさんはトランプだと全てが顔に出る。
次は恐らく妖々夢に移行します。
また日常編、って事になるかもしれませんが。
辰巳「てか今回なんで出てきたし」
お、辰巳じゃん。
口調変わってね?
辰巳「更新を遅くしたやつに敬語なんて使うか」
おぉ、怖い怖い。
でも本当にネタがぬえ…
辰巳「くだらんこと言ってないでさっさと次を書け」
アイアイサー。
辰巳「それじゃあ次回も楽しんでいってね!」




