一章 キング・イズ・マーダー その⑦
僕たちが謁見の間に到着したとき。そこでは憲兵たちが重苦しい空気の中、届けられた脅迫状を前にして厳しい顔を並べて――いなかった。
それどころか、まるで宴会のような賑やかさに広間はつつまれていたのである。
広間の中央に縦横に置かれたテーブルの上には、子牛のワイン煮だの、ローストチキンだの、鴨肉のペーストだのと、メロンのハム巻きだのと、まるでパーティーを思わせる豪勢な食事が並んでいる。それらの料理に憲兵たちが群がっている構図だ。
この光景のどこをどう見れば「脅迫状を厳しく精査する憲兵たち」という見方が成立するのか、僕にはまるでわからなかった。
そんな僕があ然とした態で広間内にたたずんでいると、
「これは陛下。お昼なので食事をいただいておりますぞ」
と、上機嫌の態で僕の前にやってきたブルーク隊長の顔はうっすらと赤い。
しかも、ほのかに漂うこの鼻をつく匂いは……こ、こいつ、酒呑んでやがる!?
「いやあ、さすがにお城で出されるものは料理といい酒といい、格別にございますな。ハッハッハ!」
なにがハッハッハだ! 僕は怒鳴りつけたい衝動に駆られたが、それを必死に抑えて傍らのマッサーロに質した。
「おい、マッサーロ。料理はともかく、なんで昼間から酒まで出しているんだ?」
「はあ、それが女官長のご指示でございましたので」
「なに、ミランダの?」
あの婆さん、いったい何を考えているんだ?
肝心の憲兵が昼間からこんなヘベレケ状態じゃ、とても誘拐の捜査どころじゃなくなるだろうに。
まあ、どうせ狂言誘拐なんだから、こっちは別にかまわないけどさ。
ともかく僕はコホンとひとつ咳払いをすると、あらためてブルーク隊長に問うた。
「それよりも隊長。新たな脅迫状が届けられたと聞いたが?」
「脅迫状?」
一瞬、きょとんとした表情を浮かべた隊長は、キョロキョロと周囲を見まわし、
「あれ、そういえばどこに置いたかな?」
などと言いだす始末である。
まったく、グーで殴ってやろうか、この酔いどれ憲兵め!
「おお、あった、あった」
そう言ってブルーク隊長が脅迫状を手に取ったのは、なんとローストチキンが盛られた大皿の下からである。
そんなところに置きやがってと、僕はますます腹がたった。
おおかた脅迫状そっちのけで、用意された料理に群がって飲み食いに夢中になっていたのだろう。
おまけに、
「ささ、どうぞお目通しください、陛下」
と渡された脅迫状は、乱暴に扱われたのかしわくちゃになっていて、しかもところどころにチキンの脂がシミをつくっている始末。
それでもまだ読めるからいいものの、これでもし文字がにじんだり紙が破れて読むことができない状態だったら、僕はまちがいなくブルーク隊長の額にフォークを突き刺していただろう。
ともかく僕は不機嫌さを押し殺して、新しい脅迫状に目を通した。
もっとも、書かれてある内容は、指輪とともに届けられた先のものとたいして変わらなかった。
金貨を用意して待っていろとか、下手な小細工をしたら王妃を殺すといったもので、別に目新しい記述はない。ただひとつをのぞいては。
「ブルーク隊長。ここに書いてある『王妃の髪を同封した』というのはなんだ?」
「じつは、紙紐で束ねられた女性のものとおぼしき頭髪が同封されておりました。本物かどうか確認していただいたところ、王妃様の頭髪にまちがいないとのことです」
「確認? 誰がしたんだ?」
「私でございますよ、陛下」
その声に驚いた僕が振り返ると、いつのまにか女官長のミランダが立っていた。
「ミランダ、いたのか?」
ミランダは無言で低頭し、内懐からなにかを取り出した。
紙紐で束ねられた金色の毛髪がその手にあった。
「陛下。この髪はまぎれもなく王妃様の髪。先の指輪といい、やはり王妃様は賊の手に捕らえられたことは疑いないことにございます」
「そ、そうか……」
たしかにエリーゼの髪は金色だが、夫である僕の目をもってしてもそれがエリーゼの髪かどうか断言することは難しかった。まあ、一番近くで仕えていた女官長のミランダが断言するのなら確かなのだろう。
しかし、これはどういうことだ?
愉快犯だか便乗犯だか知らないが、どうして脅迫状の送り主はエリーゼの髪なんかを持っているんだ?
まだ指輪だけなら同じ物もあるからと納得もできるが、こうして頭髪まで送りつけられてくると、「本当にエリーゼは誘拐されたんじゃ?」という錯覚すら覚えそうである。
さまざまな疑問とそれに対する問いかけが僕の頭の中でめまぐるしく交錯していたが、声にだしてミランダに訊いたのは別のことである。
「それにしてもミランダ。なんで憲兵たちに酒までふるまっているんだ? あれじゃあ捜査に来ているのか宴会に来ているのか、わからないじゃないか」
僕が口を尖らせて文句を言うと、ミランダはすました態で応えた。
「よろしいではありませんか。彼らに気分よく仕事に励んでもらえば、事件の解決も早まろうというものです。部下を使うときは、まずやる気と士気を高めてあげるというのが君主の器量というものにございますよ」
「器量ねえ……」
僕はふたたび憲兵たちを眺めやった。
ブルーク隊長を筆頭に、あいかわらず上機嫌の態で飲んで食べてを続けている。
たしかにミランダの言うことも一理あるかもしれないが、あれじゃあ「気分よく」の部分で終わってしまって、とてもじゃないが仕事にならないだろうと思う。
まあ、どうせ狂言誘拐だし、仕事になろうとなるまいとこっちの知ったことではない――いや、そうも言っていられないのか。
なにしろ、届くはずのない脅迫状が二度も送りつけられてきたのだ。
しかも、どうやって手に入れたのかはわからないが、エリーゼの指輪や頭髪までもが同封されてきたのだ。ここまでくると、もはや愉快犯や便乗犯といった言葉では片づけられないものがある。
せめて憲兵隊には、謎の送り主の正体を暴いてほしいところだが、仕事そっちのけで飲んで食べてに夢中になっている彼らの姿を見ると、とてもじゃないが望み薄のように僕には思われた……。
†
僕は広間を出て、その足で城の西側にある城壁に向かった。
あんな脂とアルコールの臭いが充満する場所にいたら、料理をがっつく憲兵たちの姿もあいまって、こちらが胸やけを起こしそうだったこともあるが、新鮮な外の空気を吸って頭の中を整理したかったのだ。
その僕にはマッサーロが広間から付き従っていたが、
「しばらく一人にしてくれ。いろいろ考えたいことがあるのだ」
と、途中で下がらせて、そのまま僕は一人で城壁に歩を進めた。
ややあって城の城壁に出た僕は、そこで軽く背伸びをした。
すこし肌寒いが、透きとおるような青空がひろがる心地よい日である。
この新鮮な空気を吸えば頭も気分もリフレッシュして、数々の難題や疑問もたちどころに解決――するわけもなかったが、それでもすべきことはわかっている。
ワイン倉庫のエリーゼの死体を一日もはやく城から搬出し、どこぞの森の中に捨てる。
その後で「取り引きは中止だ。王妃は殺す」とでも書いた脅迫状を自作自演し、王妃の死体を発見させ、すべての罪をジアドスなる盗賊にかぶせる。
それですべてが終わるのだが、気がかりなのは例の偽脅迫状と謎の送り主の存在だ。
たんなる便乗犯か愉快犯かと思っていたが、エリーゼの指輪と髪の毛まで送りつけられてきたことで、そんな考えも吹っ飛んでしまった。
それにしても、王妃を誘拐されたことにしてそれを盗賊の犯行に見せかける。当初はごく単純な計画だったのに、なんでまたこんな複雑怪奇な展開になってしまったのか……。
「ずいぶんとお悩みになられているご様子ですな、陛下」
ふいに鼓膜をうったその声に僕は驚き、あわてて振り返った。
視線の先にいたのは、エフェミアこと本名シュザンナの元恋人で元詐欺仲間という、さっきの憲兵だった。ええと、名前なんていったっけ?
名前を思い出すべく僕が頭を回転させている間にも、その憲兵はなにかこう蛇かトカゲを思わせる爬虫類めいた笑みを浮かべながら、ゆっくりと僕の方に近づいてきた。
「予になにか用があるのか、ええと……」
「憲兵のフォロスでございます、陛下」
態度ばかりはうやうやしく一礼すると、フォロス憲兵は続けて僕に訊いてきた。
「どうですか、あのシュザンナという女は?」
「彼女はシュザンナではない。エフェミアだ」
「おっと、そうでしたね。今は……」
と、またも爬虫類めいた薄笑い。
「しかし、どんなに高貴な職に就いていたとして、私にとってあの女はシュザンナです」
その言い草を聞いて、僕は腹の底から激しい怒りに駆られた。
国王の愛人を「あの女」呼ばわりするとは何事か!
「いいか、よく聞きたまえ、フォロス憲兵」
僕はこみあがる不快感と怒りを抑えて言葉をつないだ。
「彼女はたしかに昔、悪いことに手を染めていたかもしれないが、もはや過去のことだ。今は立派に立ち直り、城勤めの女官として働いている。何か問題があるのかね。だいたいその方だってえらそうなことが言える立場か。弱みにつけこんで彼女を悪の道に誘いこんだのはその方なんだろう?」
「ええ、そのとおりですよ、陛下」
と、フォロス憲兵は反論してくるどころか、あっさりと認めた。
「陛下のおっしゃるとおり、私は悪人です。今でこそ憲兵なんてお堅い仕事に就いていますがね。だからこそ、昔の女が悪知恵を働かせて、うまいことやろうとしていることに黙っていられないんですよ」
フォロス憲兵は独り言のように言うと、僕の傍にまで歩を進めてきた。
「ひとつ、陛下にお訊ねしたいのですがね」
「な、なんだね!?」
「王妃様はどこです?」
唐突に、かつ真剣な顔で問われて僕は内心で怯んだが、そこは態度にはださず、
「予に訊いてどうする。ジアドスとかいう盗賊に訊け!」
と、はっきり言い返してやった。
どうだ、反論があるなら言ってみろ! そう僕は胸の中で毒づいてやったのだが、どうもその心の声が聞こえてしまったらしい。
フォロス憲兵はまたしても爬虫類の笑いを浮かべ、今度はあっさりと反論してきた。
「いいえ、ジアドスは無関係です。奴は何もしていません。当然、誘拐は狂言で、さらに言えば王妃様はもう死んでいる。ちがいますか?」
「な、なにをバカなことを……」
「おとぼけは無しにしましょう、陛下」
僕の口をぴしゃりと封じ、フォロス憲兵がさらに言う。
「私は悪人だが、物わかりの悪い人間ではありません。あなたが王妃様を殺そうが、あのシュザンナを後妻に迎えようが、そんなことはどうでもいいし関心もありません。ただすこしばかりおいしい思いがしたいだけですよ、私はね」
「な、何を言っているのか、予には……」
「五千枚でどうです?」
そう言って、フォロス憲兵はにやりと笑った。
「身代金として用意する金貨一万枚の半分、五千枚で手を打ちましょう。それですべてが解決するのです。あなたはシュザンナとの幸せな生活が始まり、私も大金を手にしてやはり新しい人生を始める。どうです、悪くない話だとは思いませんか?」
「…………」
僕は沈黙を守った。正確には何も言えなかったのだ。
ひとつには、この手の人間には何を言っても無駄ということもあったが、なによりこれ以上喋るとボロがでそうで怖かったのだ。
この男は悪人だが、けっしてバカではない。それどころか、かなり頭は切れそうである。
こんな人間には沈黙を守るのが一番である。
「まあ、いいでしょう。ゆっくりお考えください。では私はこれで……」
爬虫類めいた笑いを残して、フォロス憲兵は僕の前から去っていった。
†
自分の執務室に戻ったとき、そこにはまだエフェミアがいた。
「どうされました、陛下。お顔が青ざめておりますが?」
「うん、じつは……」
僕はソファーに腰をおろすと、新たな脅迫状が届けられたこと。それにエリーゼの髪が同封されていたこと。さらにはあのフォロスという憲兵が、金銭を要求してきたことをエフェミアに話した。
「そうですか……やはり陛下を脅してきましたか」
「まったく、とんでもない奴だ。憲兵のくせにゆすりたかりをするとは。しかも予は国王だぞ。神をも恐れぬ不届き者め。こうなりゃ憲兵隊からたたきだしてやる!」
クビにしたところでどうなるものでもないような気がしたが、すこしは腹の虫もおさまるだろう。
「いけませんわ、陛下。今は短気を起こしてはなりません」
「どうしてだ? あんな男、とても役人にしておくわけにはいかないじゃないか」
「お怒りはごもっともですが、窮鼠、猫を噛むという言葉もございます。追いつめられたフォロスがどんな行動にでるか、私には容易に想像がつきます。とにかくあらゆる人、あらゆる場所で、私たちの関係を吹聴してまわること疑いございません」
「だけど、予と君がそんな関係である証拠はないのだぞ」
「それでも状況が状況ですし、聞いた人間の中には信じる者もでてくるかもしれません。それを端に、陛下に疑いの眼差しを向けてくる者もきっとでてくるでしょう。謎の脅迫状の送り主の正体や目的も不明の今、これ以上、問題を抱えるわけにはいきません。どうか堪えてくださいまし」
なるほど、それも道理だ。
とかく大衆というものは、根も葉もない醜聞や流言にとびつきやすいものなのである。
もっとも、この場合。根も葉もないどころか実までちゃんとある話だが。
「じゃあ、予はどうすればいいんだ?」
「フォロスは陛下が王妃様を殺したと考えているのでしょうが、なんら証拠があるわけではありません。おそらく接触してきたのも、そうすることで陛下から確証のようなものを得ようとしたにちがいありません」
「うん、予もそう思う。それで?」
「やはりここは当初の予定通り、金品を渡して当面の間、あの者を黙らせておくほうが吉かと存じます。今の状況であの者に私たちの近くを動きまわられては、周囲から不審の目を向けられる恐れもありますゆえ」
「それはかまわないけど、でもあの男、金貨五千枚も要求してきたんだよ。いくら予でもそんな大金、すぐに用意するのは無理だ。それに、それだけの大金を動かすとなると、エドモンドにも相談しなければならないし……」
つまりそれは、僕がフォロス憲兵に脅迫されていることをエドモンドに知られることであり、そしてそれは、王妃誘拐が狂言であることも知られることであり、ようするにそれは、僕がエリーゼを殺したことまで知られてしまうことにつながるわけで、早い話が、フォロス憲兵の要求に応じるのはとうてい無理という結論にいたるわけでして……。
だが、そのことを僕が言うと、エフェミアは「心配いりませんわ」と首を振り、
「まずは手付け金ということで、宝石の二つか三つを渡せば十分でしょう。それと、あの者が要求している金貨に関してですが、こちらの事情をあの者にも伝え、一度にではなく月々一定の枚数、そう、毎月百枚ずつ払うということを提案すれば、向こうも受け入れること疑いございません。フォロスの目的はあくまでもお金であり、私たちを破滅させることではありません。あの男は自分の得にならないことはしない人間ですから」
「なるほど……」
さすがに「元弟子・兼・恋人」だけあって、エフェミアは奴の人間性というものを完全に把握しているようだ。
それはともかく、毎月百枚ていどの金貨ならエドモンドを通さなくてもなんとかなる。
僕は気を取り直してソファーから立ちあがると、エフェミアのいう「手付け金」になりそうなものを部屋の中にさがした。
ここはあくまでも仕事部屋なので、寝所ほど宝石や貴金属の類は置いていないが、それでも机の抽斗やキャビネットの中から真珠のネックレスや純金造りのブレスレット、さらに十枚ほどの金貨を見つけると、それをエフェミアに渡した。
「とりあえず今はこれくらいしかないけど、足りるかな? 足りなければエリーゼの寝所に行ってさがしてくるけど」
「あくまでも手付け金ですから、これで十分ですわ」
エフェミアは渡した貴金属を内懐にしまいこむと、ソファーから立ちあがった。
「それでは陛下。さっそくかの者と交渉してまいります」
「えっ、今から?」
「はい。今はひとつでも問題を減らしておくべきかと」
「たしかにそうだな。じゃあ、予も一緒に行こうか」
「いえ、私だけのほうがあの男によけいな警戒心をあたえず、話がしやすいかと思います」
「わかった。じゃあ頼むぞ、エフェミア」
「はい。それでは……」
エフェミアは微笑み、執務室を出ていった。
やれやれ、ともかくもこれで悩みの種がひとつ減った。僕はほっと息を漏らした。
とにかく問題が山積み状態の今だけでも、あのフォロスとかいう悪徳憲兵にはおとなしくしていてもらわなければならない。
なに、すべては事件が片付くまでの辛抱だ。
王妃の死体を運びだし、発見させ、ジアドスなる盗賊にすべての罪を着せて事件の幕引きをはかる。そうなれば下っ端憲兵の一人や二人、国王の力をもってすれば煮るも焼くも思いのままだ。
いざとなれば奴をジアドスの共犯にでも仕立ててとっ捕まえ、機会を見はからって闇から闇に「消して」しまえばいいのだし……。
そんなことを考えていると、安心したせいか、なんだか急に眠くなってきた。考えてもみれば、昨夜から今にいたるまでろくに眠っていないのだ。
寝所にいって寝台の上でちゃんと眠ろうかと思ったが、エリーゼを殺した場所で、しかも奥のワイン倉庫にはその死体があるのだ。とても寝心地がいいとは思えないし、それならばここのソファーのほうがマシというものだ。
近くにあった絹のストールを毛布代わりにしてソファーに横になり、目を閉じるとたちまち猛烈な睡魔が僕を襲った。しかし――。
「陛下、どこにおわします! 陛下ぁぁーっ!」
という鼓膜を突き刺すようなすごい声に、僕はあやうくソファーから転げおちそうになった。
声の主は、もはや誰かは説明無用のマッサーロ君である。
「陛下、やはりこちらでございましたか!」
僕がソファーから起きたのと同時に、血相をかえたマッサーロが部屋に飛びこんできた。
「な、なんなんだよ、まったく。なにを騒いでいるんだ!」
僕が怒鳴りつけると、マッサーロは恐縮したように何度も頭をさげ、
「も、申しわけございません。ですが、一大事なのです!」
「一大事は聞き飽きた。で、なんだ?」
「はっ。じつはたった今、憲兵隊の屯所から報告が入りまして、例の盗賊が捕まったというのです!」
その一語に、僕はきょとんとした顔でマッサーロを見やった。
「……盗賊? 盗賊って、あのジアドスとかいう奴か?」
「さようにございます。現在、宰相エドモンド様のご命令により、身柄を拘束している屯所からこの城に連行している途中とのことにございます。いや、これで事件解決もぐっと近づいてきましたね」
僕にはますます遠のいているようにしか思えなかった……。