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街道にて②

「ど、どうなっている。普通にあるいていたくせに、背負っていたあれは下すだけで地面にめり込むような代物だぞ、あいつはケレスの悪魔と同じように空でも飛べるのか?」

「カラクリと一緒にするな、だが、良く気付いたな。

俺が持っている間は俺が重さを地面に伝えないようにしているんだよ。技術を使っていた。だから、、、」

真継は軍人たちの目の前から消える。だが、真継がいた地面は彼の足形が残っている。

「こうして重さを消せば、お前たちに気付かれずに、こうする事もたやすい」

真継は一番後ろにいた軍人の頭の上に逆立ちして頭をわしづかみする。

「まぁ、このまま重さを戻しても、首の骨をへし折ってもいいし、頭を掴んだまま投げ飛ばしてもいいが、お前の首は脆そうだ」

真継は頭から手を離し、相手の襟首を持ち、街道端めがけ、そのまま片手で軽々と男を投げ飛ばし、その反動で半回転して着地する。

「き、貴様」

「遅い!」

真継は抜刀を試みる男の柄を掌で押さえもう一方の手で、胴を掌底で殴る。すると鎧はまるで紙のように凹み。男はその衝撃に耐えきれず、その場に崩れる。

「なんだ、予想以上に脆いな。これは手加減が難しいな。あと二人か、どうする、その二人を引き上げるのに二人いるならお前らは見逃すが?」

真継の絶望的な力を前に、残る二人は気絶する二人を残して逃げようとする。

だが、それは最悪の選択、いくら全力で逃げようが、真継から逃げられるわけもなく、

二人は命こそ絶たれはしなかったものの、二度と戦えぬ体にされ、その体を野にさらし、誰かが気付くまで声一つまともにあげる事が出来ず、呼吸一つ痛みなしにはできない状態にされた。

真継はそんな彼らを道に放置したまま、薬草の籠を拾い、あっけにとられる少年に近づく

「ほら、忘れ物だ。これは薬草か何かだろ。持って帰らなくていいのか?」

「、、、、、、」

二人はじっと真継の顔を見つめ、心ここにあらずという感じで籠を受け取る。

また怖がられたか、真継は頭を撫でると、自分の荷物を拾おうと少年たちに背を向ける。

「、、、じゃあな、」

「すっげ!!兄ちゃん!すっげえ強ぇ!!なんだよ、それ!

消えたり、ばーんって魔法みたいに吹きとばしたり!!」

「アル、それより先にお礼、助けてもらったらお礼いわないと」

「あ、そうだった。ありがとうございます」

「ん、気にすんな。気をつけて帰れよ、」

怖がられなくなったとわかっただけでも良しとするか

「なぁ、兄ちゃん、助けてもらったんだ!ウチにきなよ、お礼、助けてもらったお礼」

「いいよ、別に、ちびちゃんを助けるのにお礼をされたんじゃ、俺が気にいらん」

「じゃあさ、話聞かせてくれよ。兄ちゃん旅人なんだよな、それもジパングから来たんだよな。

その金の棺も、金の剣もジパングの何だよな!ねぇ、いいだろ」

「アル、ダメだって、旅の邪魔しちゃ、、、」

目の前にいる男の怖さよりも、その強さに心奪われたアルノーは、真継の着物の裾をつかんで離さない。

「棺じゃない。鎧箱だ。そしてこれは剣じゃなく刀だ。刺したり叩き潰す為じゃなく、斬る為の物だ。こっちの剣と一緒にするな」

「どう違うんだよ!見せて!見せてくれよ!」

結局、アルノーに押し切られる形で、真継は二人についていく、道中質問攻めになる事、1時間。現在のアラビスの国境にある警備を迂回し通り抜け、現在国境警備の駐屯地になっている村を訪れる。


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