終戦
「、、、、、、俺は、、、」
「真継様!!!」
涙を流しながら、あやめが抱き着いてくる。
真継は大丈夫だと、頭を撫でて、あやめを慰める。
だが、体には違和感が、自分の体が、自分のものではないように不思議な感覚。
あやめに触れた感触もない。先ほどの技の後遺症か、真継は視線をずらすと
サスケとミヒャエルが寝そべる自分を覗き込む。サスケはあからさまに不快な顔をする。
「なんで俺、生きてるのか」
(血が出ていない時点で気づけうつけが、死者が生者を殺してどうする。
それは世の理に反する。死ねば終わり、今日の事は夢現の出来事と思え。
先に地の獄で待っているぞ、最もお前が来るころにはそこは既に我が手中だがな)
真継は絡繰鎧特式銀河に目をやると、輝きを失いまるで、錆びついているようにピクリとも動かない。すでにそれが役目を終えた事は理解できた。
「勝ち逃げかよ、、」
加減された。最初から魔王は殺すつもりなどなかった。
「あいつめ、やってくれる。加減して馬鹿にして畜生、、、悔しいな。
でも、生きててよかった」
体が重い、こんな感情初めてだ。
「最近、負ける事はなくなったけど、やっぱ負けるのは悔しいな。しかも勝ち逃げ、卑怯じゃねえかこんなの」
「何言ってんだよ。お前のおかげで勝てた。この国も、多くの命もお前が守ったんだ」
「そうじゃない、男の勝負に負けたんだよ。しかも加減されて」
「真継、」
ミヒャエルは動けない真継の頭に頭突きをかますが、ミヒャエルの方がダメージを受ける。
「なんつー頭だよ。中身空っぽなのに、なんで外だけそんなに立派なんだよ。僕の頭脳が、世界の宝が傷ついたらどうする」
「自分からやってそれはないだろ」
「いいか、真継。男が、うじうじなやむんじゃねぇ!だ」
「、、、、、、」
「あれ?何この空気。僕間違った事言った」
「いいや、まったくもって反論の余地なく、君が正しいよ」
サスケが嬉しそうに同意する。
「でも、本当に真継様が無事でよかったです」
「あやめ、、、」
「まだだ!まだわが軍には、、」
「あれはゴキブリか」
瓦礫の中から、先ほど機人からしていた指揮官と同じ声で、
ひらひらをつけた服を着た男が出てくる。そして 手にした銃を真継に向ける
「引け、見苦しいぞ。ガッシェル。
既に覇機は破られ、既に軍としての機能は失われている。
いたずらに傷口を広げ、恥をかくつもりかるつもりか」
雲がゆがみ、朱色の機人が現れる。先ほどの母艦同様のステルス機能。
だが、このサイズで、、、
「そ、その機体は、ロードオブワールド13!!!」
「次から次へとよくでてくるな。流石の俺でも小食気味だぜ」
「真継、まだやれるか?」
「正直、、厳しいかもな、自分の体じゃないみたいだ。でも、あれは」
「えぇ、あれはやばいですね。ここにきて本物のラスボス登場、先に裏ボスが出てきたのはまずかったけど、ま、この中であれとまともに戦える可能性があるのは僕だけでしょ」
「あわてるな、SHINOBI。別にお前たちとやりあいに来たわけではない。全軍への撤退命令は既に下された。我々は一旦この国から手を引く」
サスケも真継も違和感を覚える。サスケの今の容姿は欠片も忍の格好などしていない。
それに忍という言葉を何故知っている。
「で、ではなぜここに?」
「何故ここに、決まっているだろ、責任を取らせる為だ」
朱色の機人はその両の手を広げる
「お、おやめください、何を」
「責任者は、責任を取る事のことが職務。多くの犠牲を出したその責。死をもって果たせ」
手を合わせるとガッシェルは圧殺される。
サスケは黄金刀を手にすると、加減なく刃を振るうが、斬撃はあっさりとの朱色の機人の振った太刀にかき消される、サスケはさらなる追撃を行い、何とかその反撃の斬撃を防ぐ。
サスケの斬撃はここまでの事がこの男にできたのかと真継も驚く程見事であった。
だが、おどろかされたのは相手の斬撃、あの斬撃知っている