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サスケ

「次はお前だよ、サスケ。裏切り者には死を、だ」

ユーリエは次に、サスケに狙いを定め、攻撃をするが、サスケはそれを難なくかわす。いや、ユーリ絵よりも明らかに早く動いていた。

「それは僕の恐怖の表れだ。どうするか、どうなるか、悪夢で何度殺されたか、どうなるかは百も承知、倒せなくても、逃げる事は簡単さ。ユーリエのその力、時間の限界もあるし、君は今、攻撃力を上げるために憑依体として、その力を使っている。

流石に真継の動きは守られているとはいえそれなりに負荷がかかってるでしょ」

「余裕だな」

「いや、そうでもないよ。ただどうしようかなと思っているだけさ」

「どうするかだと」

「僕はユーリエの事は嫌いじゃない。奴隷として生まれ、その力のせいで母親からも捨てられ、親の愛もしらず、ただ道具として使われた。

その体には今までの君の主の数だけ消えない傷がついている。

体にも、そしてその弱い心にもね。

初めて自分の意思で力を使ったのは、同じ奴隷だった自分に優しくしてくれた女の子を助けるため、その子を助ける事はできたけど、自分の力の使い方を分からなかった君は結果として何も変えられず、ほどなく女の子を病気で亡くし、君は奴隷のまま、」

サスケは誰にも話していないユーリエの過去を突然蔑むように馬鹿にするような口調で語り出す

「お前、何でそれを」

「そして君がその力を発揮する事になったのはつい最近、ケレス侵攻の折、君はケレスの人間にその力を見初められ、力の使い方を知った。

君は自らケレスの犬となり、尻尾を振ることを覚えた、いや、もともとそれは得意か、君は彼らに力を利用され、復讐を果たし、守れなかった女の子に対しての贖罪か、それとも自分の心を守るためか、同じ奴隷の女子を次々と囲い。自己満足の彼女たちの幸せの為にその力を使う。

皆知っているよ、君が寝言で、その女の子の名前を呼ぶ事を、でも、みんな君の事が好きだから何も言わない。そんな哀れでかわいそうで惨めな君と戦うのは気が引けるなって」

「貴様!!!!!!」

「どうして怒るのさ、別にいいじゃない、それで救われる人間がいるんだ。

今が君の幸せ。だから俺はお前にそんな幸せを手放すような馬鹿にはなっておしくない。

君はこちら側の人間だ。でも僕や真継とは根本的に違う、君はくるわざる得なかっただけだ。僕らは正気でこれだ。価値観、幸せ、人としての成り立ちが違う。ここで戦っても君は何も得られない。

で、どうだろうか、もう一度聞くけど、ここで何も見なかった事にして帰るというのは、今なら皆を連れて、財産を持ってどことなりともいけるだろう。あぁ、あやめは残して行ってくれよ」

「ふざけるな!!」

サスケはまた難なくかわし、、ユーリエの背後を取り、その喉元に刃を突き付ける

「正直、真継が殺されるのは俺の望むところだけれど、それが俺じゃないのは気にいらない。それにさ、一つ間違えているから訂正するけど、

あやめを幸せにするのは君じゃない俺だ」

「目が全然笑ってないぞ、それにお前は俺じゃなくて、僕だろ」

「あぁ、いけないね、キャラを作るの忘れてた」

「ふん、元々かぶりきれてないさ。でも何だ、お前、あやめの事好きだったのか、

あれだけ嫌われているのにか、お前はあやめに見向きもされないが、俺はあやめにあんなことやそんな事だって、」

「あやめはガキには優しいからそれだけだよ。

君が惚れて懇願し、どんな事をしても手に入れたかった女性があやめ。

初めてですよね、助けてあげるのではなくて助けて欲しくて人を好きになったのは、

そんなに似ているか君が助けられなかった子に、全くたくましい想像力ですよ。

成長した姿を重ねるなんて普通出来るもんじゃない、狂っているといってもいいよ。いや、人としては正気なのか、実に弱い心だよ。人は死ぬんだそれくらい認めろよ。

いくら君が、その子に着せたかった服を着せようと、いくら言ってほしかった言葉をかけてもらおうと、あやめは君のものにはなりはしない。

あやめを助けたのは君じゃない、あやめはの心に君がしたあげれることなんて何もないんですよ。結局君は所詮はガキ。あやめにふさわしい男じゃない。わかったかい、ガキ」

ユーリエは再び消え、サスケの背後を取ろうとするが、全てを想定済みで、戦闘経験が雲泥の差のサスケの前では再び難なく背後を取られる。

「それに僕自身が嫌われているんじゃない。

あやめにしてみれば、自分以上に仲の良い僕に嫉妬しているだけさ、迷惑だよね。

仲がいいと思われるなんて、ねぇ真継。いい加減起きろよ。マジで殺すよ」

サスケは迷いなく、真継にクナイを投げるが、的確に急所を狙うそれを完璧なタイミングで受け止める。

サスケは予想していたとは言え思わず舌打ちする。

「……サボってるわけじゃないぞ。ただちょっと動かないだけだ」

「はぁ、せっかく手を出さないでおいてあげたのに、どうする俺がやる?」

「いや、やるさ、俺は自分の言った事は守る男だ。ただ、どうだろうな、今回は本当にこれで終わりかもな」

「はぁ、だったら少し、やる気を出す事を教えてやりますよ。

ヘラヘラしてますけど、これでもしんどいんですから、僕もこんなの残されたら、後始末は骨が折れる。

せめて、多少体力なり能力なり、体の部位なり削って死んでください。

さて、それじゃ、その為にもやる気の出る報告を、

瑠璃姫様は無事にお子様を産まれました。母子ともに健康、

しかも名前はあろうことかあなたから一文字とって真心。

まったくよく殿も反対しなかったと思いますよ。瑠璃姫様はあなたが帰ってくるのを待っていますよ。

こんなところで、死ぬつもりですか真継、土産話を聞かせるんでしょう」

その言葉に真継の体がぴくりと反応すると、先程まで体が動かないと言って得いたのが嘘のように、すっと体を起こす

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