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日々是雑記  作者: 大秋
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ねこ





 本日、車を運転していると、道路に寝ている彼女を見つけた。


 そんなところにいたら轢かれちゃうぞと思いながら、そろりそろりと車を動かしていたが、彼女は一向に動く気配を見せない。


 ふと、動かざるごと山の如し、石の上にも三年という言葉が浮かぶ。


 情景を見ただけで言葉が産まれた事に、人の想像力は恐ろしいものだなと思う。


 そんなことはさておき、改めて彼女を見る。


 もしかしたら怪我をして動けないのではという可能性が頭を過ぎるが、彼女の視線はじっと僕へ向いたままだ。


 首を少しだけ伸ばして、僕の様子を窺っている彼女。目で見た以上の異常は見られない。そうこうしているうちに、彼女がその身で隠しているものに気付く。


 なるほど、この子も僕と同じように、心地良いという感覚には抗えないようだ。


 マンホールの蓋の上。


 温かいのか涼しいのかは分からない。


 だけれどそこは今、彼女の特等席だ。






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