第2話 支配の魔法
「そもそも君は、支配の魔法と言うのがいったいどう言うものなのかしっているかい?」
「いや、最強の力としか聞かされてないけど………。」
「なんとまあアバウトな説明だ………いいかい?支配の魔法と言うのは技量さえ追い付けば大量の人間の思考だったり行動、果ては寿命さえをも操ることのできる魔法なんだ。」
「なるほど………そりゃあ最強とも言われるな。」
「全くだよ。私は先代のその力でずっと死ぬことも許されずにこの枷と共に生きてきたんだから。」
「ほう………ずっと?」
「かれこれ80年かな。私はずっと待ち続けてたんだよ。君が来るのをね。」
「そう言えば………俺の力が必要って言うのはどう言うことなんだ?」
「まぁ、1番気になるのはそこだろうね。結論から言おう。君にはここのダンジョンマスターになってもらいたい。」
「………?」
突拍子もないような単語が聞こえてきた気がする。ダンジョンマスターだって?正気なのだろうか。いやいや、というかそもそもこう言う世界におけるダンジョンって言うのは攻略対象であって人間である俺がどうしてダンジョンマスターをやらなければならないのだろう?え?もう一度死ねってか?
「解っていない様子だから言っておく。ダンジョンマスターと言うのはいわば看守のようなものだ。危険すぎるものを内側で飼わなければいけない。そうなったときの管理者がダンジョンマスターと言うやつさ。」
「な、なるほど?でも俺一応他の役割をもって召喚されたんですが………?」
「なに言ってるんだ、仲間から刺されたんだろ?そんなところ戻れるわけがないじゃない?」
「………えぇ、ごもっともで。」
なんでこんな風にして居場所を追いやられるかな、俺と言うやつは。
「それに、どうあれ君はここに来なきゃいけなかった。」
「と、言うと?」
「さっきも言ったろ?ダンジョンマスターと言うやつは俗に言う看守と同じだって。君は、ここの最下層にいるやつを封じ込めしててもらわないといけないんだよ。」
「………まじですか?」
「じゃないと、大厄災の時苦労するのは君だぞ?」
「………結局俺の役割やらは変わらないってことですね。」
「そう言うことさ。さてさて………君が現れたことで先代の力も大分薄れてきてることが解る。だからこそ先代の魔法を直に受けた私は君の召喚に気がつけたし、きっとそれはあいつも同じこと………。」
「この流れ、嫌な予感しかしないんだけど?」
「よし、早速最下層にいこう!」
チュートリアルがボス戦なんですが………。
「あの練度を上げるとかは………?」
「そんなことしてたら世界滅ぶよ?」
え………なに?ここ、魔王でもいるの?え?怖い。