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水底呼声  作者: 宣芳まゆり
第1章 目隠しの王国
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裏話

朝食のトレイを持って,客室へやってきたメイドのツィム.

寝室をノックしようとしたところ,部屋の中からみゆのすすり泣く声.

あきらかに,穏やかではない事態.

扉を開けていいものか,おろおろしているうちに,冷めていく朝食.

いつも朝食を食べに来るのに,なぜか今日は来ないウィル.

(本当はすでに部屋に来て,みゆに追い出されたが,ツィムは知らない)

しばらくたって,寝室から出てきたみゆは,どこからどう見ても泣きはらした顔.

真っ赤になっている,眼鏡の奥の瞳.

けれど何ごともなかったように振る舞うので,ツィムも合わせて,知らないふり.

――何があったのですか?

ツィムはものすごーく心配.

先輩のメイドに,こっそりと相談.

「夜に何かあったのよ.」

「何か,ですか?」

「黒猫が彼女に押し迫ったのだわ.」

「……!?」

「彼女は拒絶して,でも無理やり,」

「そ,そんなことはありえません.ウィル様はミユ様を,とても大切になさっています.」

「ベッドは乱れていなかった?」

乱れていたような,乱れていなかったような.

いつもどおりだったような,いつもどおりではなかったような.

ぐるぐると混乱する頭の中.

そんなこんなで,ますますみゆに事情が聞けなくなるツィムでした.

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