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8話

1つ前の夜から毎夜吉継様は私のもとに来てくださいました。


人目を忍んでそっと現れては


今日は屋敷に大きな鳥が来た、隣の屋敷の主人からたくさんの米を頂いた


などの世間話をしてはまた去っていくのです。


私は何故会いに来てくださっているのか理由を聞こうと試みますが、


すべて流されてしまいます。


吉継様が来てくださる理由はどうあれ、私はこの短い夜の時を楽しむようになっていました。


まるで幼き頃に戻ったようで、不覚にも幸せというものを感じていたのです。


そして吉継様が来てくださるようになって8つめの夜のことです。


「今夜は満月だ・・・」


吉継様はそっと呟きました。


辺りが暗いせいで吉継様の表情は読み取れません。


ですが、声に覇気を感じられませんでした。


「死ぬのは、怖くないのか?」


吉継様は私に問いました。私は何も言えませんでした。


吉継様も何も言わず、この場を去っていきました。



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