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電柱とぼく。

作者: 春川有希子

君はいつでもそこに立っていて、ただじっとそこにいるだけだけれど、みんなを見守っている。

いつもはだれから相手にされることもない。特に昼間は。

早朝なんて散歩中の性悪顔の犬に糞をけしかけられるし、夕方には暇を持て余した不良たちのいたずらの的にされているから、確かにこんな様は可哀想かもしれない。私なんかは君をとっても不憫なやつだと思う。

だけど、君は自分自身を憐れむことも、蔑むこともしないで、いつでもそこに立っている。

そして道行くみんなを見守っているんだ。君自身が放つ光で、暖かかさで。

「すごいね、君は。」

そう話しかけても、何も答えてくれやしない。君は、いつも無口だね。僕が話しかけて答えてくれたことなんか一度だってないじゃないか。……でも、もしかしたら照れて話さないだけなのかもしれない。君は照れ屋で不器用なんだね。

そんな君が僕はだいすきだ。例え誰も君を気にしていなくても。

無口でも、照れ屋でも、不器用でも。

君は、僕の友達なんかよりずっとあたたかくてやさしい奴だ。

ありがとう。いつも見守ってくれて。

感謝しているよ。


ふっと電柱の光が消えた。

とても短い話ですがふっと思いついたので書いてみました。読んでくださってありがとうございました。意見・感想・アドバイス等ございましたらメッセージまたはコメントにてどうぞ。

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