きみのとなりで
都内の中堅出版社で働く26歳の編集者・七瀬陽(ななせ・はる)は、日々の仕事に追われながらも、どこか満たされない毎日を送っていた。そんなある日、大学時代にすれ違い別れを選んだかつての恋人・冬馬(とうま)と、偶然にも仕事の現場で再会を果たす。
過去の記憶が蘇る中、二人の距離はゆっくりと再び動き出す。しかし、変わってしまった時間、抱える想い、そしてそれぞれの未来が、ふたりの心を試していく。
「ずっと一緒にいたかった」
あの頃言えなかった言葉を、今なら伝えられるのだろうか――。
かつて交わした「ずっと」という約束と、もう一度歩き出す勇気。
これは、ひとつの恋が終わり、もう一度始まるまでの、ささやかでまっすぐな物語
第1話「まぶしすぎた日常」
2025/08/06 17:11