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君が魔法を使うたび  作者: まつなつ
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修行の成果

「ふー...よしっ!お願い!」

アトリエは深呼吸をして、頬を叩いて気合を入れた。

「んじゃ、ドラゴン持ってくるね。」

「頑張ってください!」

ネオンは転送魔法で姿を消し、エルフィンは少し離れたとこから見守っていた。

アトリエは杖を構え、目を瞑った。

目を開けたら目の前にドラゴンが姿を現した。

ネオンはドラゴンを転送したのち、エルフィンの横まで飛んだ。

ドラゴンはアトリエを視認し、威圧の咆哮をした。

「落ち着いて...まずは敵の観察...。...って何あのドラゴンの色!?属性わかんないんだけど!!」

ドラゴンは濃い紫だったり緑が混ざっていた。

ドラゴンは考えるアトリエを待たずに襲ってきた。

「やべ!」

ドラゴンの鋭い爪がアトリエを襲った。

「...あぶなッ!」

アトリエは転送魔法を使い、爪を避けた。

「このままじゃジリ貧だ...。適当な魔法で攻撃してみよう...。」

アトリエはドラゴンに杖を向けた。

ドラゴンはアトリエに目を向けた。

そして口を大きく開け、魔法を溜め始めた。

「先手必勝!!」

「「「爆葬!」」」

アトリエの爆葬は以前より、大きく、早くなっていた。

そして、アトリエの魔法はドラゴンの胸に当たり、爆発した。

「よし!...って...無傷!?」

ドラゴンはまるで何も攻撃を受けていないような様子で、魔法を溜め続けていた。

「アトリエさんと戦ってるドラゴン、私の時より強くないですか?」

「うーん、まずったかもね。適当に連れてきたあれ、ドラゴンの溜まり場の『主』とかかも。」

「え!?アトリエさんは大丈夫なんですか!?」

「僕はフィルを信じてみるよ。」

「んん…。」

エルフィンはアトリエをすごく心配していた。

「どうしよう...。エルフィンちゃんはこんなのに勝ったんだ...。」

グァァァアアアアア

ドラゴンは溜めていた魔法を解放しようとした。

「あれは絶対に受けきれないから逃げないと!」

アトリエは杖を構え、転送魔法の準備をした。

ガアアアアアア

ドラゴンはアトリエに緑色の液体状の魔法を放った。

「...ッン!」

アトリエはギリギリドラゴンの魔法を避けた。

「魔法の速度は遅いからなんとかなりそうだけど...どうやって攻撃しよう…。」

アトリエはドラゴンが放った魔法を見た。

「緑...あれは何の属性なんだろう...。わからないけど、攻撃しなきゃ勝てないよね...!」

アトリエはまたしてもドラゴンに杖を向けた。

アトリエの杖は震えていた。

「な、何で...。」

アトリエは自分の手を凝視した。

「指先がなんか痺れて...うわっ!」

アトリエは膝から崩れ落ちた。

「何で...力が入らない...。」

杖を持ち上げれなくなった。

「なんか眩暈もする...まさか...!」

アトリエはドラゴンが放った緑色の魔法を見つめた。

「あれは...あのドラゴンの属性は...!」

「まずいね...。」

「ア、アトリエさんに何が起こったんですか!?」

「あのドラゴンの魔法さ。ここからも匂う。あれは『毒』だ。恐らくフィルがあの避けた魔法の毒が空気中からフィルに毒を盛ったんだろうね。多分今、フィルは痺れて動けなくなってる。」

「は、早くアトリエさんの救助を!」

「僕は助ける気はないよ。」

「何でですか!?このままじゃアトリエさんが!」

「僕はフィルを信じる。」

ドラゴンは座り込んでいるアトリエに魔法を放とうとした。

「ネオンさんが行かないなら私が行きます...!」

エルフィンは立ち上がり、仮面をつけようとした。

「やめた方がいい。もうあそこ一体は毒だらけだ。僕ですら安全に戻れるか怪しい。」

「だからこそ、アトリエさんを助けないと!」

「エル、仲間を信じることも大切さ。」

アトリエは力の入らない手で杖を掴んだ。

「もう...呼吸も...難しくなってきた...。」

ガアアアアアア

ドラゴンはアトリエに魔法を放った。

「...ッ!!」

アトリエは気合いで杖を持ち上げた。

「な、何でアトリエさんは逃げないんですか!?」

「フィルは逃げたり守ったりしても無駄と分かってる。」

「...ッ!!!」

「「「爆葬!!!」」」

ドラゴンの魔法とアトリエの魔法がぶつかり合った。

「さっき、爆葬はドラゴンに無傷だったのにどうして…!」

「違う狙いがあるね。フィルは無駄撃ちなんて愚かなことはさせないように教育したからね。」

アトリエの狙い通りなのか、アトリエの魔法は先ほどの魔法より威力が高く、ドラゴンの魔法を打ち消した。

「...ハァ...ハァ。」

「流石だね。」

「何でアトリエさんは爆葬で毒がかき消せると分かったんですか?」

「多分勘じゃないかな。あの場面で使えて、毒をかき消せる魔法は多いように見えてなかなか少ない。」

「何でですか?魔法はたくさんの種類があるんじゃないんですか?」

「毒という属性がある以上、死刻冥とかの属性のない魔法は絶対にかき消せない。一応、死刻冥にも分類はあるんだけど。そしてあの毒の魔法を水や草、雷とかで攻撃しても意味なさそうな気はするし、消去法だけど、運が良かったんだろうね。」

「何にせよ、良かったですが...ピンチなのは変わりないですよね。」

「いや、もうフィルは倒し方思いついたと思うよ。」

「え?」

「ここにいる僕でもあの異変に気づけたんだ、僕はフィルを信じてる。」

「異変って?」

「フィルが魔法を放った時、毒の匂いが少し消えた。」

アトリエはネオンの言う通り気づいたことがあった。

「爆葬をした後...息がしやすくなった...。」

ドラゴンはまたアトリエに魔法を放とうとした。

アトリエは杖をドラゴンではなく、下に向けた。

「「「絨毯火爆じゅうたんかばく!!」」」

アトリエは自分の周りに火を放った。

その火は放ってから少し経って、勢いよく燃え始めた。

「痺れが...引いてきた...。」

「やっぱフィルは見込みがあるね。」

「すごい...。」

「やっぱり...ドラゴンの魔法の毒は引火性がある...。」

アトリエは立ち上がった。

「うん、フィルの毒が引いてきたみたいだ。」

「け、けど、これからどうすんですか?炎は効果があるみたいでしたけど、ドラゴンに爆葬は無傷でしたよね?」

「僕は一つだけ突破口を見つけたよ。」

「本当ですか!?どうやるんですか?」

「口さ。」

ネオンは口を開け、指を指した。

「口?なんでですか?」

「見てればわかる。」

グァァァアアアアア

ドラゴンはまた魔法を口に溜め始めた。

それを見てアトリエはドラゴンの方へと走り始めた。

「ほら信じてよかったでしょ?」

「そうですね…。」

アトリエはドラゴンに杖を向けた。

「「「爆葬!」」」

アトリエの魔法はドラゴンの溜めている魔法にぶつかった。

そしてドラゴンの魔法はアトリエの魔法によって口の中で爆発を起こした。

ガァアアアアア!!

ドラゴンは悶えた。

ドラゴンの顔は半壊していた。

しかしまだ生きていた。

ドラゴンは見えないながらもアトリエを攻撃しようとした。

アトリエはドラゴンの爪の攻撃を飛んで避けた。

そしてアトリエはそのままドラゴンの上まで飛んだ。

「「「死刻冥!」」」

アトリエはドラゴンの壊れた頭の中に魔法を打ち込んだ。

グガァァァァアアアアア!!!!!

ドラゴンは核を破壊され、その場に倒れた。

「ふぅ...危なかった...。」

「よくやったね、フィル。」

ネオンはアトリエの後ろに転送魔法をしていた。

「わッ...ネオンいきなり背後に来る癖やめてよ。」

「アトリエさん!大丈夫でしたか!?」

「うん、大丈夫だったけど本当に怖かったよ。エルフィンちゃんも怖かったよね。」

「まぁ怖くはありましたが...。」

「ん?」

「あのドラゴン、恐らくあそこの主で、エルのよりも遥かに強かったよ。」

「そうなの!?私、エルフィンちゃんも乗り切れたんだって心に言い聞かせながら頑張ったのに!」

「なんか転送したら見たことない色のドラゴンいたから面白半分で持ってきたんだけど...主だったとはね...。」

「面白半分で修行しないでよ!」

「まぁまぁ勝てたんだし、これで先に進めるよ。改めて2人とも、おめでとう。」

「ありがとうございます!」

「う、うーん…。」

「今日のご飯は豪華にしてあげよう。2人は先に帰ってて。」

「緊張でお腹ぺこぺこだよぉ。」

「見てる方も緊張しましたよ。」

アトリエとエルフィンは戻って行った。

少し経ってネオンが帰ってきた。

「ん?なんだ寝てるのか。」

2人は身を寄り添いあって寝ていた。

「ちょうどいいね。ご飯を作ろう。」

ネオンはご飯の支度を始めた。

「2人ともーできたよー起きてー。」

2人は目をこすりながら起き上がった。

「いい匂いがする...ハンバーグ?」

「そうそう。僕が丹精込めて作ったからちゃんと食べてね。」

「美味しそうですね...ん?」

「エルフィンちゃん?どうしたの?」

「いえ...なんでもありません...。」

「よし、食べようか。」

「いただきまーす!」

「いただきます。」

「いただき...ます...。」

アトリエは手始めにハンバーグをがっついた。

「ん!美味しい!」

「お、よかったよかった。頑張って作ったからね。」

と言った後にネオンが食べ始めた。

エルフィンは少し食べるのを躊躇していた。

「エルフィンちゃん?体調悪い?大丈夫?」

「い…いえ…。」

「どうしたんだい?エル?」

「いえ…あのネオンさん…このハンバーグのお肉って…?」

「…エル、仲間を信用するのは大切って言ったでしょ?」

「え?何?2人ともどうしたの?」

「いえ…いただきます。」

エルフィンは目を瞑りながらハンバーグを食べた。

「…美味しい。」

「でしょ?臭み消しとか大変だったんだから。」

「臭み?」

アトリエは2人が何を言っているのかわかっていなかった。

「アトリエさんの人生って生きやすそうですね。」

「生きやすくないよ!さっき死にかけたんだよ!?」

「エル、気づかないとは大切なことさ。フィルを見習った方がいい。」

「え!?ネオンまで何!?」

「いや、なんでもないよ。ささ、フィル、おかわりいるかい?」

「え…?あ、うん!」

ネオンが何の肉を使ってハンバーグを作ったのか。

何故、ハンバーグの肉の色が少し緑色だったのか。

アトリエがハンバーグを食べてからネオンが食べ始めたのは何故なのか。

この真相はネオンとエルフィンだけが知っている。

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