表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君が魔法を使うたび  作者: まつなつ
24/35

エルフィン・マスカレード

「...ここは!?」

エルフィンは起き上がろうとしたが、できなかった。

「両腕が...そうだ...思い出した!あの魔物を!」

エルフィンは周りを見渡した。

先ほどの森の中ではあるが、少し離れていそうだった。

「うぁ!?」

横で寝ているアトリエがいた。

所々に浅い切り傷があった。

この人もあの魔物と戦ったのかもしれない。

「フィル〜。女の子は元気...って起きたんだ。」

ネオンが帰って来た。

エルフィンはびっくりして咄嗟に腹筋だけで上半身を起こした。

「フィルは寝たのか。まぁ頑張ったぽいしね。」

「あ、あなたは?」

「僕はネオン・テール。そしてそこで寝てるのはアトリエ・フィル...ノートだっけ。よろしくね。」

なんで名前を忘れるんだとエルフィンは思った。

「あの...私って...どうなってたんですか?」

「んー。私たちが魔王領に入った瞬間に死ぬ瞬前の君がいてね。危なかったよ。」

「ま、周りに他の人を見ませんでしたか!?」

「あー。ごめん君の救助で手一杯で君の周囲は見れてない。他にも連れがいたのかい?」

「はい。3人いたのですが...。」

「殺されたのね。」

「...はい。」

エルフィンはこの人をデリカシーのない人だと思った。

「そういや君、名前は?」

と集めていた薪を固めて、火をつけながら聞いた。

「エルフィン・マスカレードって言います。あの...。」

「ん?」

「火をつけるのに魔法を使っていいのですか?」「え?あー。うん。」

「寿命は...?」

「うーん。ここだけの話、僕って寿命が無限にあるんだよ。」

「え?」

エルフィンはとても困惑していた。

「寿命が無限って?え?」

「いわゆる不老ってやつさ。」

「はい?え?」

「とても信じてくれなさそうだね。」

「そりゃ...。」

「まぁ証明できないし、信じなくてもいいよ。」

「あの...お手数だと思うんですけど、私の連れを見に行ってもいいですか?」

「うん、いいよー。」

「いやあの...そうじゃなくて...。」

「?」

「起こして...くれませんか?」

「あー。もっといい方法があるよ。」

「?」

ネオンは置いていた荷物を漁った。

「じゃじゃーん。義手〜。」

「え?これって私のために...?」

「うん。魔領を一回流すだけで、あとはいつもの腕のように使える...らしい。」

ネオンの口調はあまり信じていないようだった。

「それじゃ僕が支えるから、魔力を流してみて。」

とネオンは義手を右肩にくっつけた。

「あの...魔力を流すって...どうやるんですか?」

「ん?君魔法使いじゃないの?」

「そうなんですけど...。」

「なら簡単だよ。杖に流してるのを肩にでやるだけだよ。」

「はい...。」

エルフィンは言われたことをやった。

すると義手はネオンが手を離してもエルフィンの方にくっついたままだった。

「おー。できたね。どう?動かせれる?」

エルフィンは手を握ってみた。

「これすごいですね。」

「この調子で左もつけようか。」

「お願いします。」

ネオンは左肩に義手をつけた。

「よし、流していいよ。」

エルフィンの左肩に義手がくっついた。

「どう?」

「本当にすごいですね。ありがとうございます!」

エルフィンは手を開いたり閉めたりしながら言った。

「いいんだよ。そもそもやろうって言ったのはフィルだし。」

「お礼言わないとですね...。」

エルフィンはぐーすか寝ているアトリエを見た。

「それじゃ、仲間のとこへ行ってみようか。埋葬くらいしてあげよう。」

「...はい。」

「フィル。起きて。」

「んあ。」

ネオンはアトリエを摩った。

「おはよ〜う。ネオン。」

「ほら、フィル挨拶して。」

「え!?起きたの!?」

「はい...。エルフィン・マスカレードって言います。」

「エルフィンちゃんね!私はアトリエ・フィルノート!よろしく!」

「よし、じゃ、行こっか。」

「どこにいくの?」

「エルフィンの仲間の場所。」

「仲間がいるの!?なら早く行かないとね。」

「...。」

アトリエ達はエルフィンの仲間のところへ行った。

「うっ。こんな匂いに気づかなかったなんて。」

ネオンは鼻を手で覆った。

「匂いってなんの?」

「もう時期わかるさ。」

「?、エルフィンちゃんお仲間の名前はなんて言うの?」

「...。」

「あー、もういいか。フィル、あのね...。」

「ノイン・エレグラムさん、カレン・ネストリアさん、エリオ・グランメルスさんです。」

「3人もいるのかー。賑やかそうだね。」

「多分、そろそろだ。」

「なんでネオンがそろそろって分かる...の...。」

アトリエは固まった。

あたりの壮大な自然の緑は赤黒く染まっていた。

エルフィンは膝から崩れ落ちた。

涙も出てきた。

「ネオン...。エルフィンちゃんの仲間って...。」

「そうだよ。」

「嘘...。」

アトリエは口を手で塞いだ。

生首の状態で目を開けて死んでいる女性。

剣と刀が身体中に刺さり、倒れている男性。

上半身と下半身が離れて、腕を伸ばしている男性。

「まぁ...。穴でも掘ろっか。」

「ねぇ!助けられないの!?」

「死者を蘇らす魔法なんて存在しない。諦めるしかないんだ。」

「でも!」

「いいんです...。最後に...触らせてくれませんか?」

「分かった。その間に穴掘っとくね。」

ネオンは杖を取り出し、魔法を使った。

「ノインさん...。」

エルフィンはノインの手を握った。

エルフィンの手もノインの手も生きてる温かみがなかった。

うつ伏せのノインを仰向けにし、下半身を近くに持ってきた。

「エリオさん...。」

エルフィンは慣れないてつきで刺さっている剣と刀を全て外し、ノインの近くに運んだ。

「カレン...さん...。」

首だけのカレン。

カレンはエルフィンに笑顔しか見せてなかったのに、今は生気のない青白い顔をしている。

エルフィンはカレンを抱こうとして腕を伸ばした。

「うわぁ!」

「どうしたの!?エルフィンちゃん!!」

「な、なんですかこれ!?」

エルフィンの手には仮面のようなものがあった。

「どこかで拾ったの?」

「カ、カレンさんの顔に触れた瞬間...手に持ってて...。」

「なんなんだろう...。魔法なのかな?」

「わかりません...。」

「ネオンなら知ってるかも。おーい!ネオーン!」

魔法で穴を掘っているネオンを呼んだ。

「どうしたんだい?フィル。」

ネオンはアトリエが瞬きをし、開いた時には目の前にいた。

「うわぁ!!ちょっと!瞬間移動をいきなり使わないでよ!」

「呼んだのはフィルじゃないか。で、なんなんだい?」

「エルフィンちゃんが、カレンさん...?って合ってるよね。カレンさんに触ったら...。」

アトリエはエルフィンが手に持っている仮面のようなものを指差した。

「うーん?なんなんだい?これは。」

「わかんないです。」

「仮面を手に持った瞬間、魔法を使った感覚はあったかい?」

「寿命がなくなった時の悪寒が少し。」

「顔に触れる前、何か喋ったかい?」

「触る前に『カレンさん』とは言いました。」

「名前か...。」

「何かわかりそう?」

「うーん。さっぱりわかんないね。」

「私が仮面を被ってみようか?」

「いや、フィルだと寿命を吸い取られちゃうかもしれない。僕が被ってみるよ。借してみて。」

ネオンの差し出した手にエルフィンは仮面を渡した。

「それじゃ...被ってみるよ。」

ネオンは仮面を被った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ