頼れる師匠と廃れた村
ネオンは村に戻り、調査を再開した。
「ネオンは何でこの村に固執するの?」
「気になるじゃないか。何で呪将がこんなちっぽけな村一つに...ごめん。」
アトリエの村ということを忘れていたのだろうか。
「呪将ってどのくらいの立場なの?」
「フィル、そんなのもわかってなかったのかい。下から
『雑兵』、一番数が多く、軍隊の歩兵として使われる。
そして『呪兵』そこそこの数がいて、みんな自分の得意魔法を知っている。大体軍隊に15~50人くらいいて、仕事は雑兵をまとめることだね。
次に『亜将』、こいつは魔王軍に1000人くらいしかいない。大体は小さな街に侵略する軍隊の隊長だね。
そしてやっと『呪将』、これはとても人数が少なくて魔王軍に50人くらいしかいない実力派エリートだ。主に大きい都市への侵略をする軍隊の隊長。こいつらに勝てる人類の魔法使いはそうそういない。
これが一番厄介で、『自遊撃刺』人数は不明。基本単独行動で街を荒らしたり、冒険者を抹殺したりする。荒くれ者が多くて部隊を率いることは任されない。
次は『弍牙竜魔将』、これは魔王が決めた、直属の部下。魔王軍に二人しかいなくて、それぞれ各地に自分の城と部隊を持っている。そいつらを無視して魔王城に行ってもそこの二つの城から援軍が来て袋叩きにされる。
最期に『魔王』。魔王軍のトップ。その姿を見たものはいないし、いても殺されているから姿すら分からない、魔法の天災だね。
ってまぁ、こんな感じかな。」
アトリエは息を呑んだ。
「どうしたんだい?フィル。怖くなったかい?」
「...いや...」
「まぁ無理もないさ。こんなのと戦うなんて考えたくもないね。」
とネオンは調査を続けた。
「やっぱり呪将ともなるエリートがこんな村に来てるのがおかしいんだね。」
とアトリエが言った。
「そんなんだよ。この村に何か理由があって攻め込んできたのさ。質問があるんだけど。この村で何か特別なことは思いつく?」
とネオンはアトリエに聞いた。
「いや...思い当たる節はないね。」
ネオンは悩んだ。
「実は、ここに攻め込んだ呪将、誰かに負けて死んでいるんだ。呪将を倒すなんて相当な奴だ。倒した奴に心当たりは?」
「それは本当!?倒したのは確実にあのお姉さんだ!」
「そのお姉さんっていうのの名前はわかる?」
「それは分からない。けど顔を見たらわかると思う。」
ネオンは考えた。
「うーん、そのお姉さんに話を聞きたいけど、恐らくこの村の謎はとても深い気がする。調べている間にフィルの寿命が来てしまうかもしれない。」
「そんなにかかるの?」
「ただの僕の勘さ。やっぱりあの約束は無しにしよう。そのお姉さん死ぬ前に探し出して、話を聞いたら魔王領へ攻め込もう。」
「わかった。」
アトリエは少し喜びげに言った。




