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暇ですわ

「……暇ですわ!」




元悪役令嬢ローザ。何故か魔王に就任してからというもの。


禍々しいデザインの玉座に座って城下の様子をただ眺める日々が続いていた。




側近A「玉座に座って下々の者を見下ろすのが仕事でございますれば……」


「こんな地獄の一丁目みたいな景色!見飽きましたわよ!」




眼下に広がる赤い空、黒い岩肌。

枝を広げた不気味な木々が風に揺れている。

時々見かける魔物たちは最初こそ見慣れなさもあり面白く様子を眺めていたが、ほとんど獣に近いそれらは基本ただあるき回るだけであっという間にローザの興味を失った。




「なにか仕事はありませんの!?」



これでも元悪役令嬢。

王子の婚約者として王妃教育など忙しく受けてきた身であるローザは時間を持て余していた。



側近A「種族間で小競り合いなどが起きたときなどお力を振るっていただくことにはなりますが……」


魔王さまの役割としてはただそこに居て絶対的な権力者として存在していただくことが重要なのです、と側近が答える。




困ったことに、魔王としてこれといった仕事は無いようだ。




「では、その下々の者とやらを見に行くのはどうでして?」



側近A「は。直接城の外をご覧になるということでしょうか?」



「ええ!魔王たる者。やはりそこに暮らす者共を直接見て指導していくことも大切ではないかしら!」




彼女はもうとにかく暇を潰したいのだ。

側近たちもそれに気づいていた。




側近A「……では、ご用意いたします」


「よろしくですわ!」

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