更に転生ですわ!
「……う、うう」
意識を取り戻し、ゆっくりと目を開けると、一面黒の世界にただひとつ、ステータス画面の文字が浮かんでいた。
ローザは恐る恐る文字に触れてみた。
何本がバーが並んでおり、どうも動かせるようだ。
「なんでしょう?」
とりあえず一番上のバーをマックスまで動かしてみる。
「……?あら!?」
カァッと眼の前が真っ白になり、ローザは思わず目を閉じた。
「……」
目を開けると、彼女は魔物に囲まれていた。
「お待ちしておりました、魔王ローザさま」
その中のひとりが言った。
「……魔王?」
「はい。ローザさまは魔王として転生されました」
そう言うと魔物は、どうぞ自身のお姿をご覧ください、と姿見を置いた。
「……なっ!なんですのこれは!?」
鏡に映るその姿は筋骨隆々ゴリマッチョな厳つい魔王の姿だった。
「いかんせん、ステータスを力に全振りされたようですので……」
「……あら」
よく考えもせずにいじったあれがどうやら転生前のステータス割り振り画面だったようである。
「……」
「では、魔王さま。こちらに」
案内された先には玉座が。
「魔王さまのための玉座にございます」
「……なるほどですわね」
ローザは玉座にどっかりと腰掛けた。
「ま!なんとかやってみますわね!」
さすがはローザ。適応力には自信があるのだ!
こうしてゴリゴリのパワー系魔王、ローザさまが爆誕したのだった。