表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/13

出会いましたわ!


「……」


改めて、ローザはコダマと対峙した。


考えてみれば勝手に呼び出して期待と違うだなんて騒いで

いくら相手がコダマといえどもなんと失礼なことだろうか。


第一印象はともあれ、

まずはお互い自己紹介からである。




「はじめまして。わたくしの名前はローザ。一応、こちらで魔王をやっておりますの」


コダマ「……」


「あなた、お名前はありまして?」


コダマ「……」


「好きなものとか……ご趣味は?」


コダマ「……」




コダマは何も言わない。

ただ小刻みに震えているだけである。




「……言葉での意思疎通が、苦手なようですわね!」




これではいけない。

ローザはまずは触れ合ってみようと思い直した。




「失礼しますわ」




そっと手を伸ばし、コダマに触れる。

万が一にも望んだ柔らかさはそこには無かった。




「……ザラザラですわ」




コダマはただじっとこちらを見上げる。

真っ暗で、空洞のような大きな目だ。




「なんですのこの目……虚無、虚無ですわ」




ローザもつい見返す。すると。





コダマの脱力!

ローザの力がぐーんと下がった!




ステータスに異常が出た!

ローザはハッとした!




「どなたか!」


側近A「は!」


「すぐにお茶の用意を!!」





「……」


件のティーカップに件のハーブティー(薬草茶)が注がれる。

ローザは手に取ると、ゆっくりと飲み下した。


しかし。




「……割れませんわ!!」





たまらず周囲から拍手が沸き起こる。


なんということでしょう。

うっかり召喚した謎の生き物のおかげで、ローザはティータイムを楽しむことができるようになったのだ!




「あなた有能ね」


コダマ「……」


「わたくしの使い魔として、傍にいると良いですわ!」


コダマ「……!」




心なしかコダマも嬉しそうである。




魔王ローザに使い魔ができた!





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ