後日談、次なる件
あのお茶会から1ヶ月が経過した。
あの後、勿論お父様にはお叱りを受けたがスイッチの入った私は尽く反論した。
「令嬢が嫌がらせを受けていたので黙っていられませんでした。常日頃『貴族は人の見本となれ』と言われていましたので、それに国王様は身分は気にせずに、と言っておりました。だから相手が王子だろうが対応致しました」
まぁそんな事言ったらお父様は黙りました、それから家に帰ってくる事が少なくなったのは多分愛人の家に行っているんだろう。
お母様にも怒られはしたけど理由を言ったらちゃんとわかってくれた、やっぱりお母様は優しい。
王家から呼び出しが来るか、と思っていたけど来なかった。
多くの人目の中であんな悪戯をして私に説教されたんだ、言い訳なんて出来ないだろう。
「そういえば王族に仕えているメイド仲間から聞いたんですがアルモン王子、すっかり大人しくなったそうですよ」
「そうなの?」
「えぇ、お嬢様が帰った後ちょっとした騒ぎにはなったそうですが国王様が治めたそうです。国王様もアルモン様に関しては色々思う所があったみたいでキツいお叱りを受けて再教育を受けてるみたいですよ」
国王様はまともな方だったからなぁ、私を実の娘みたいに可愛がってくれたから。
(まぁ私にはもう縁がないからどうなろうか関係無いわね)
そう思いながら穏やかにお茶を飲みながら私は次の事を考えていた。
それはお母様の事だ。
お母様は1年後に亡くなるのだが私はある疑問を持っていた。
それは、お母様の死は人為的では無いか、と言う事だ。
何故、そんな風に思うのか、と言うとまず私はお母様の遺体に会っていないのだ。
私は王妃教育を受ける為に王城にいてお母様の死に立ち居っていない。
いつの間にか葬儀も終わっていた、何故私に連絡が無かったのか、ずっとモヤモヤしていた。
きっと私に知られたくない事があるんだろう、と思う。そして、お父様が関わっているんだろう、と私は睨んでいる。