除雪器以外
事象は西から降ってくる。隔てる海を渡り、山を越え。冬の季節に限らない、将軍の気分一つ。一面を空白に沈める、諦感と落胆。人々はそれでは生きていけない。
専門の、その筋の方に会う。厄介なものが降ってきそうで。
「避けるには、ですか?」
ええ、そうです。
「個人用なら、ほぼほぼ潜ることなります」
完璧だが、それだと後々一人となるのが心許ない。
「となれば、穴はありますがある程度カバーできる、こういった傘などでしょうか」
カタログスペックを見せられる。傘は、取り寄せになるとのこと。出来ない訳ではないが、国産だと言ってみればそれぞれ、諸々。舶来の方が面倒が少ない。ただ結構値が張りそうで、維持するのもバカにならないような。
「それは言ってしまえば、お互い様でして」
間に冷え冷えとした緊張感がもたらされる。結局は使えない、使ったら終わりの代物、一回限り。頼る考え自体が前時代的で、だから向こうもこちらも、まだまだ前時代なのだろう。
「ですから、一つあれば十分でしょうな」
基本はありそうに見せられればよいらしい。用意しておく素振り。さしずめ交渉の俎上として抑止力、話の核にはなる。