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ただキミを幸せにする為の物語 -SSランクの幸運スキルを持つ俺は、パーティーを追放されたのでSSランクの不幸少女と最強のパーティーを組みます-  作者: 山外大河
三章 人間という生き物の本質

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14 出現ポイント 中

「……根源を叩き潰す、ですか」


と、そこでグレンの言葉を聞いたアリサが難しい表情で言う。


「……それで、解決してくれるといいんですけどね」


 どこか不安そうに言うアリサに同調するように俺は頷く。


「……まあな」


 仮に神樹の森に出現する全ての魔獣を狩る事に成功したとして、果たしてそれで全て終わってくれるのだろうか?

 正直な話、終わらない気がした。


「全部倒した後にまた勢力復活って事も考えられるからな。それで解決してくれるかどうか……」


 つまりは一時凌ぎにしかならないという可能性があるという事だ。

 実際そうなった事例を知っている。

 実はラーンの村の隣りに張られていた依頼書は、俺やアリサと全く関係のない様な物では無かった。


 依頼を行うポイントは俺とアリサの初依頼の時に訪れた森。依頼内容は魔獣討伐。

 ……正直ラーンの村の事が無ければ、そっちに思考を全部持っていかれる位には衝撃的な依頼書ではあった。

 100匹以上倒したというのに。多分あの場の魔獣を狩り尽したのに。

 それでも何事も無かった家のように元通りになっている。

 ただの時間稼ぎの様な、そんな形で終わってしまっている。


 本来それはおかしい事の筈なのだ。

 あの場は俺達が討伐を終えた後、おそらく魔獣が出現する原因となった瘴気を抑える為の魔術をギルドか、もしくは国から派遣された魔術師が施しているはずなのだ。

 それにも関わらず再び魔獣は復活した。


 グレンの言う根源を潰して繁殖を止めるというのも結局それと変わらない。

 村にはその手の術を使える人間がいる訳で、同じ様に手を施してもらう。根源を潰すとはそういう事。

 だけどそれでは……あの森と同じような事になりかねない。


 そして俺達のネガティブな発言を聞いてグレンが言う。


「……ま、確かに単純に全部殲滅。そんで瘴気を消すなんて単純なやり方じゃ駄目なのかもしれねえな」


 グレンは軽くため息を付いてから言う。


「とにかく全部ぶっ飛ばして瘴気を消す。それが昔からの魔獣討伐のセオリーだ。あんなのは本来たまに出現するイレギュラーみたいなもんなんだから、それで一応は終わりの筈なんだ。そのつもりで俺は今日此処に来ていた」


 だが、とグレンは言う。


「正直ギルドで話を聞いて驚いた。俺達の村の魔獣出現は、全体の一部に過ぎなかった。どこもかしこも国中魔獣だらけ。イレギュラー中のイレギュラーだ。多分セオリー守ってるだけじゃ何の意味もねえかもしれねえ。気付いてたよ、そん位」


 だから、とグレンは言う。


「とりあえず手当たり次第魔獣ぶっ潰したら、そっからは俺が発生原因を調べる」


「発生原因を……調べる?」


「ああ」

半端ですみません。

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