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次元都市アクシス  作者: 七夜
04 運命の交叉路
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Chapter03-1 一握りの勇気を

 初めて銃の引き金を引いたのは五歳の誕生日だった。

 工廠勤めだった両親が当時の最新モデルを模して作成した、空気圧でスポンジの弾を飛ばす玩具のライフル。五歳の、しかも少女へのプレゼントにしては厳つい一品ではあったが、貰ってすぐに嬉々として部屋の床をスポンジ塗れにしたのはよく覚えている。

 しかし一時間ほどで飽きた。というよりは、物足りなくなってしまった。見た目は完璧な実銃だったのに、芯を捉えてもぬいぐるみ一つ倒せない低威力。子供用の玩具なのだから安全に配慮していて当たり前なのだが、頭では理解できてももどかしさは消えない。

 なので改造した。教わらずともどうすれば威力を上げられるかは自然と頭に浮かんだ。家にある機材を使って一晩かけた末、高密度に圧縮されたスポンジ弾で空き缶に風穴を開けるモンスター空気銃が爆誕。発射方式や弾頭を変えなかったのはこだわりである。

 そして誕生日の翌朝。目にクマを作りつつも魔改造されたライフルを満面の笑顔で乱射する娘を見た両親は怒るどころかいたく感激。この親あってこの子ありと言ったところか。

 ともあれこの日を境に、二人の仕事中は託児所ではなく工廠の端で機械を弄りながら過ごす日々を送ることになったのだった。



 フィーダがふと我に返った時、最初に自覚したのは痛みだった。

「っぅ……! あはは、折れてるなぁ腕」

 力の入らない右腕の状態からそう判断する。たった一発貰っただけでこれだ。ガードが間に合わなかったら一瞬意識が飛ぶ程度じゃ済まなかったかもしれない。

 それでも状況は超最悪の一歩手前……つまりは最悪である。

「何で今更昔のことなんかって思ったけど、これってあれだ……走馬灯」

 死の間際、脳が過去の記憶から現状を打破する方法を探し出そうとする結果起こるというのをどこかで目にした気がする。所説はあるようだが。

 少なくとも、五歳にして発揮したトリガーハッピーが死の回避に役立つかは自明である。

 ……そろそろ現実を見なければならない。

 痛む体に鞭打ち立ち上がると、待ち受けていたかのように。

「クハハハハァ!! まだだ、まだこんなものではないだろう!? もっと我輩を楽しませろ!」

 哄笑を上げ、自らが作り出した瓦礫の山を蹴散らしながら巨大な人影が迫ってくる。満身創痍のフィーダに対し、ほぼ無傷。

 彼我の戦力差は火を見るよりも明らかだった。

「さて、どうしますかね……」

 着実に近づいてくる死の気配を受け止めながら、フィーダは大量の≪タグ≫がぶら下がったキーリングに手をかけた。


 ◇


 遡ること一〇分前。

 フィーダは作戦室を出てすぐに≪アクセラレータ≫を起動し倉庫区画へと急行した。戦闘ではまともに使えないほど苦手な装備ではあるが、ただの移動中かつ最低倍率ならば辛うじて振り回されずに済む。

 管理局から倉庫区画へ移動する道すがら、不意に濃い鉄の匂いが鼻を突いた。曲がり角の向こう側からだ。

 そこは正しく、侵入者による凶行が繰り広げられた現場である。

 己の職務を全うし、無惨にも葬られた一二人の警備員。血だまりに沈む彼らを見たフィーダは表情に苦渋を滲ませながらも、足を止めることなくその横を通り過ぎた。

「ごめんなさい……!」

 謝罪の言葉をこぼさずにはいられなかった。

 映像越しにあの侵入者を見た時、フィーダは硬直してしまった。ほんの僅かであったが、その僅かがエリカへの忠告を遅らせた。

 止められたはずだった。あの時自分が呆けていなければ、彼らは死なずに済んだのだ。しかしどれだけ後悔したところで失われた命は返ってこない。

 フィーダがやるべきなのは、彼らが命を賭して稼いだ一瞬を無駄にしないこと。

 エリカから指示された最短ルートで倉庫区画を駆け抜ける。視界に入った一番倉庫のシャッターは既に獣が食いちぎったかのような大穴が開いており、それでも一縷の望みにかけて虎穴へと飛び込む。

「おぉ、随分と速かったではないか」

 どこか嬉しそうな声がフィーダを出迎えた。

 広い倉庫内の中央で待ち受けるように佇んでいたのは、映像と寸分たがわない人物。その後方に大きく形を歪ませ煙を吹く装置を見止め、間に合わなかったことに歯噛みする。

 だが、それも一瞬。

連結開始(リンク・オン)ッ!」

 本能が叫ぶままキーリングから引き抜いた≪タグ≫を展開。フィーダの両腕を覆うように重厚なガトリング砲が姿を現し、その銃口が目の前の大男へと向けられる。

 相手は転生者(トラベラー)変異体(ヴァリアント)ではない。

 自分たちと同じ人間で――

「フルバーストォォォォォオオ!!」

 ――敵だ。

 迷いない殺意を体現するかの如く手中の鋼が唸りを上げ、次の瞬間には大量の鉛玉をばら撒いていた。

 秒間千発に迫る弾丸が轟音と衝撃波を伴い殺到する。この距離では撃たれてからの回避はまず間に合わない。人間一人など数秒でグロテスクな挽肉と化す。

 本来ならば。

「クハハハハッ!」

 男は笑っていた。自分に向かって放たれたそれが祝砲であるかのように。

 直後、老人らしからぬ巨体が不意に加速した。直立不動の状態から弾かれるように真横へ。フィーダの発砲から着弾までの刹那に、軽々と弾幕の外側へと逃れる。人間とは思えない驚異的な脚力。

「こ、のっ!」

「ハハハハハ!」

 追いすがるように照準をずらすフィーダだが相手は更に加速し、遂には一発たりとも喰らうことなく倉庫内に無数あるコンテナの裏側まで逃げおおせた。終始笑顔のままだった。

 フィーダは即座に斉射を中止した。今装備している連射重視の銃では都市謹製のコンテナを撃ち抜けない。跳弾で逆に自分がやられる可能性が高かった。

 何より、これ以上闇雲に撃つのは弾の無駄だ。

「……やっぱりかぁ」

 初めて銃を手にしてからこれで三度目だ。同じ的を狙って全ての弾丸を外したのは。

 同時に確信する。

 彼を見た時に受けた衝撃――彼から感じた本能的恐怖。技術とか知識云々の問題ではない。端から生物としての出来が違う。

 まるで久道秀一を彷彿させる、超人的な身体能力だった。

 フィーダは久道の抱える身体的事情については無知であったが、彼の肉体が人並外れたものであることだけは理解していた。次元兵器による補助がなくても動きがおかしいのだ。同じようにおかしな動きをする人間がEUの古巣にいたからすぐわかった。

「実に愉快なり! よもや出合い頭に機銃掃射を貰うとは思わなんだ!」

 相手はというと、コンテナの向こう側で場違いな程に明るい声を上げていた。どうして殺されかけたのにあんなに嬉しそうなのだろうか。意味が分からない。

「我輩の名はクラウス・イエーガー! 貴様は何という?」

 しかも突然名乗りだした。いよいよ敵の意図が不明だった。

 だが、フィーダは敢えて相手のペースに乗る。

「……フィーダ・レティエ。わたしの名前なんか聞いてどうするんです」

「殺し合う相手の名前を聞くのは至極当然の礼儀であろう。一方的な狩りならばいざ知らず」

「いやその感覚が理解できないんですって。敵の名前なんて一々気にならないですよ」

「そりゃ貴様らが言葉の通じん化け物を普段相手にしているからだろうが。カルチャーギャップか? 平行世界による価値観の差というやつなのか……?」

「だいぶ違うものとは思いますけどねえ」

 雰囲気こそ緩いが、相手――クラウスは既に都市の人間を何人も殺している。一切の油断はない。

 世間話のような茶番を続けながら、フィーダは密かに左腕の武装を換装した。一本のみの銃身は腕程の太さで、長さはフィーダの身長ほど。『戦車殺し』の通称に違わず、最高の強度を誇る戦車の正面装甲を文字通り真正面から撃ち抜ける。フィーダが所持する銃の中において、単発威力と貫通力はトップクラスだ。

 バイポッドで床と平行に支えられた対物ライフルを、クラウスが隠れているコンテナの真ん中あたりに照準した。大雑把な狙いだが、弾頭が真横を通過しただけで普通の人間なら即死する。直撃すれば例え≪アブゾーバー≫を装備した久道でもタダでは済まない。

「ところで、いつまで隠れてるつもりです? ずっとそこにいられると困るんですけど」

「クハハ、抜かしおるわ」

 ダメ押しで油断を誘うべく放った言葉だったが、クラウスはそれを一笑に付し。


「そろそろコンテナごと我輩をぶち抜く用意が終わった頃ではないか?」


 ――バレてる!

 フィーダは即座に引き金を引いた。体の芯に響くような発砲音と振動。痛みすら覚える反動と引き換えに放たれたのは、もはや砲弾に近いサイズ感の弾丸だ。着弾からコンテナを中身ごと貫き、反対側まで到達するのに一秒とかからない。

 クラウスの速度は見ている。先の会話のタイミングで回避行動に移っていようと、完全には避け切れない。

 避け切れない……はずだった。

「ハッハァ!」

「嘘でしょ!?」

 着弾とほぼ同時にコンテナの陰からクラウスが躍り出てきた。

 最初に機銃掃射から逃れた時よりも速い。あれで本気じゃなかったとでも言うのか。

 一瞬遅れてコンテナが吹き飛ぶ。一方のクラウスは無傷であり、しかもその手には拳銃のようなものが握られていた。既にその銃口はフィーダに向きつつある。

 間違いない。警備員を瞬く間に殺傷したあの武器だ。

 咄嗟にフィーダは床に半ば固定されているライフルの陰に隠れた。

 端から回避という選択肢はなかった。どれだけ距離があろうと、構えられてからじゃ絶対に間に合わないからだ。

「バァン!」

「くっ……!」

 口だけの発砲音と全く同時にライフルの表面で衝撃が弾けた。

 高威力の弾丸を放つ都合上、銃もまたその反作用に耐えうる強度がなければならない。下手な強度では一発撃つたびに自壊して使い物にならない。右手の機銃で一分以上撃ち続けても問題なく使用可能なほどに丈夫な構造をしている。

 故に信じられない。

 たったの一発で真ん中からひん曲がっていた。最も堅牢な作りをしている薬室周辺から。

「絶対ハンドガンの威力じゃない! もし中途半端に避けようとしてたら……」

 緩やかとは言え徐々に下がりつつある気温とは関係なく、フィーダは身震いした。

 もしあの銃による攻撃が初見だったら、間違いなく避けようとしていたからだ。ハンドガン程度の弾速なら距離的にいけると軽率に判断して。

 彼らの犠牲は無念ではあったが、決して無駄ではなかったのだ。

「実に見事なり!」

 ほぼ紙一重とはいえ躱されたにもかかわらず、クラウスはかえって嬉しそうだった。

「銃を相手にしている者ほど引っ掛かるものだと思っていたが……あのたった一度で我が≪フライシュッツ≫を看破したか?」

「その口ぶり……監視されてるのわかった上で殺りましたね。本当に趣味が悪い」

「見せつけた方が強者が釣れると思ってなぁ」

「なお質が悪いですよ」

 ため息をつきつつも、フィーダはクラウスへの注意を全開にしていた。より正確には、彼が手にしている武器の銃口の動きに。

 クラウスが言った通りである。フィーダは彼が用いる次元兵器と思しき拳銃の性質を理解していた。その弱点も含めて。

 たった二挺の拳銃で一二人の人間をほぼ同時に殺すことなど不可能。その上あれだけの威力がありながら、人体を貫通した弾丸が壁や床を抉った形跡は現場に一つもなかった。

 あり得ない弾速。威力に対する破壊規模の齟齬に、存在しない弾丸。

 恐らく銃ですらない。

 あれは銃口を向けた先にある物体を直接破壊しているのだ。

「大口径ライフル並みの運動量を遠隔指定した作用点に発生させる……魔弾の射手とはよく言ったもんですよ全く」

 引き金を引いた瞬間、即死レベルの実体無き弾丸が相手を襲う。正しく魔弾と呼ぶにふさわしい、酷い初見殺しだ。

 それでも防ぎ方は今の攻防で概ね理解できた。自分が取るべき立ち回りも。

「フィーダ・レティエよ……どうやら貴様は本気で死合うに値する獲物のようだ。まだ他にも手札はあるのだろう? 貴様の全てを我輩に曝け出すがいい!」

 なんと嬉しいことに、こちらの準備を待ってくれるらしい。ならばお言葉に甘えて出し惜しみは無しだ。相手がこちらを舐めている内に片を付けよう。

「連結開始」

 フィーダはキーリングから≪タグ≫を一つ手に取り、展開する。

「連結開始、連結開始、連結開始――」

 次々と手にとっては展開を繰り返す。両手に収まるはずのない無数の銃火器は、最初に展開したバックパックから伸びる武骨な腕の先端へ。その内の二本は、ガラスのように透き通った樹脂製のシールドを装備している。

 ≪コンバットフレーム≫。六本のマニピュレータを主軸とした強化外骨格であり、フィーダがEUにいた頃から愛用している切り札の一つである。

「ほっほぅ!? こいつはまた仰々しい武装が出てきたものだ」

「……余裕に構えていられるのも今のうちですよ」

 手元のコントローラでマニピュレータを操作し、全武装の照準をクラウスへと合わせる。

 大量の銃を突きつけられてなお、その表情は歓喜に塗れていた。

「準備は終わりか?」


「お蔭様で――ねっ!」

 待ちきれんとばかりに尋ねてきたクラウスへ、ご期待に応える全弾斉射。

 合計四門のガトリング砲が一斉に吼え猛った。


 ◇


 工廠に入り浸るようになってからどれだけ経った頃だろう。

「お前がフィーダ・レティエか」

「……おじさん誰です?」

 併設されている射撃場で銃の試し打ちと洒落こんでいたフィーダの元を訪れたのは、何とも厳めしい面構えをした大男だった。白髪交じりの銀髪に獣の如き眼光。

 泣く子も黙りそうな強面に見下ろされながらも、不思議と恐怖を感じることはなかった。敵意を一切感じなかったからだ。

「この俺をおじさん呼ばわりたぁいい度胸だ……ったく、イザベルといいレティエの血統はこんなのばかりかよ」

「イザベルの知り合いですか?」

「知り合いっつうか、上司だな」

「んー……あっ」

 二つ上の従姉妹の名前が出てきて、更にその上司とくれば流石にピンと来た。

「『銀鬼のヴォルフラム』!」

「正解だ嬢ちゃん」

 ヴォルフラム・アイスラーと言えば、EUでその名前を知らない者はいないと断言できる有名人だ。工廠に籠りっきりのフィーダですらヴォルフラムの名前と、彼が率いる部隊の存在は知っていた。

 EU最大の狂気と名高い特攻部隊。何ぶん身内が所属しているだけあり、リアルな情報だけはいくらでも入ってくる。フィーダ的には、あのイザベルの上司という時点でもうまともな人間には思えない。

 しかしそうなると疑問なのは、彼がフィーダにコンタクトを取ってきた理由である。

「えっと、特攻部隊の隊長さんがわたしに何の用事です?」

「単刀直入言えばスカウトだ」

「……?」

「意味わかんねえって顔してるけどな、そりゃこっちのセリフだぜ」

 そう言いながらヴォルフラムが見やった先には、声を掛けられるまでフィーダが撃ち続けていたターゲットがあった。

 ただその有様からして、ターゲットだった物と言った方が正確だろうか。

 人間を簡易的に模した樹脂製の板はハチの巣どころか、外縁を除いて殆ど消し飛んでいた。

「噂には聞いちゃいたが……固定すらされてねぇガトリング砲で三〇メートル先の標的に全弾命中とか、頭おかしいんじゃねえのか?」

「別に難しくないですよ。反動と逆方向に力入れるだけですし……」

「滅茶苦茶な速度で連射してる銃がどこに跳ねるかなんざ普通わからねえよ」

「えー、何となくで合わせられません?」

「お前だけだよんなことできんのは」

 呆れと賞賛の入り混じったようなため息をつきつつ、ヴォルフは続ける。

「俺の部隊は常に人材不足だ。何故かわかるか?」

「すぐ死ぬからですね」

「そうだ」

 EUの変異体対策は他の共同体と比べても類を見ないほど極端だ。

 巨大な塔型の居住施設『バベル』に全人員とリソースを集約し、貯蔵された次元エネルギーの作用によって『バベル』内を絶対の安全地帯とする。そして全方位から殺到する変異体を、大量の固定砲台と兵士をもって迎え撃つ。

 ここで最も恐ろしい存在は、変異体の中から稀に生まれる特異個体である。群れにたった一匹混じっているだけで、通常の兵器や兵士では全く対処できない可能性は充分ありうるのだ。

 故に特攻部隊が存在した。迎え撃つよりも前に変異体の群れへと飛び込み、防衛において最大の障害となる特異個体を個別撃破するための攻撃部隊が。

 過酷な環境下で少数精鋭化が進み、個々の戦闘力は次元兵器で武装した都市のガーディアン並とも言われている。それでも手が足りていないのが実情だ。軍属ではないフィーダでも理解できる。

 即戦力となる人材を、喉から手が出るほど欲しているのだろう。

「つまりわたしはお眼鏡に適ったと」

「理解が早くて助かる。とは言え強制するつもりはない。知っての通りいつ死んでもおかしくねえ職場だし、親とも相談しながら慎重に――」

「いいですよー」

「……お前、よく人の話を聞かねえって言われねえか? 持ち掛けておいて何だが、んな簡単に決めていい話じゃねえと思うぞ」

 もっともな指摘である。命のかかった選択であり、本来は一度持ち帰り親兄弟とよく相談してから決断するべきなのだろう。

 ただフィーダは……加えて彼女の家庭事情は少々特殊だった。

「両親はたぶん反対しないです。むしろピーキーすぎて採用されなかった兵器の実地データが取れると喜びそうですね。わたしもいっぱい銃が撃てれば嬉しいですし!」

「あー……このネジが数本飛んだ発言は正にアイツの従姉妹って感じだ。今から頭がいてぇ」

「アレと一緒にされるのは甚だ心外なのですけど!?」

 スカウトしにきておきながら盛大に呆れるヴォルフラムに苦言を呈しつつも、フィーダは晴れて特攻部隊入りとなった。当時一三歳の出来事である。

 次に大きな転機が訪れるのはそこから五年後。

 負傷退役した父のジークと共にノインが特攻部隊を去ってしばらくした後、フィーダはヴォルフラムの推薦により新たなガーディアンとして『都市』を訪れることになる。

~二行まとめ~

フィーダ「こんにちは! 死ね!」

クラウス「これはご丁寧に! 死ね!」

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