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レベル0で最強の合気道家、いざ、異世界へ参る!  作者: 空地 大乃
第五章 ナガレとサトル編

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第二八四話 サトルVSアケチ

サトル絡みの話が続きます。ここからはサトルVSアケチです。

活動報告にて纏めて更新分のスケジュールを書かせて頂きました。

ナガレ登場回は土曜日の更新分でとなります。

 最大数召喚したグレーターデーモンが、レッサーデーモンが、その群れが一斉にアケチに襲いかかった。


 最初から加減するつもりなどなかった。それはサトル自身が認めたから、サトルが最も復讐を臨んだ相手、だが、その相手こそがこれまでのどんな相手よりも強敵であることに。


ステータス

名前:マサヨシ アケチ

年齢:17歳

性別:♂

称号:完璧な勇者

レベル:10500

生命力:286000/286000

魔力 :252000/252000

攻撃力:278000

防御力:277500

敏捷力:283500

魔導力:250000

魔抗力:252000


アビリティ

魔法行使(魔導第一門まで可)・魔力変換(効果・極大)・光の恩恵・英雄の素質・祝福・福音・聖なる加護


スキル

光操作・絶対なる束縛・啓龕・光の慧眼・詠唱破棄・術式記録



 これが今のアケチのステータスであった。隠蔽されていた値もあったが、イビルアイにかかればそれはあっさりと看破出来る。


 そして当然だが、レベルが五桁、つまり一万を超える相手はサトルも初めてである。


 だからこそ、全力で飛ばす必要があった。容赦なく相手を叩きのめす必要があった。

 正直これだけのステータスのある相手ならやりすぎてもまだ手に余る。逆に言えば簡単に死ぬはずもない。

 

 いや、むしろこれだけの相手、本来なら勝てるのか? と疑問視するレベルだろう。

 だが、それでもサトルは負けるとは思えなかった、なぜなら――



ステータス

名前:サトル 

年齢:17歳

性別:♂

称号:復讐を誓いしもの

レベル:8800

生命力:32600/32600(326000/326000)

魔力 :1085000/1085000

攻撃力:5860(58600)

防御力:5480(54800)

敏捷力:4880

魔導力:985000

魔抗力:972000


アビリティ

悪魔の書の恩恵・魔力増大・剣術(名人級)・疾風(効果・中)

スキル

悪魔の書収納・悪魔の書現出・悪魔召喚・連続召喚・悪魔使役

※()内は装備品の恩恵分を上乗せした値。



 これが今のサトルのステータスだから。

 そして実はこれは驚異的な伸びでもあった。なぜならシシオやサメジと対峙する前のサトルのレベルは精々4500程度でしかなかった。


 しかしこのふたりとマイを殺したことで、レベルは一気に4000以上も上昇したのである。


 だが、その理由は薄々サトルも勘付いていた。なぜならこれまでもそうだったから――復讐相手を殺したときほど、よりレベルが上ったから。


 そう、魔物や魔獣も散々倒してきたサトルだが、最もレベルが上ったのはやはり復讐を果たした瞬間だった。


 そしてそれは相手への恨みが強ければ強いほど如実に現れる。

 

 サトルが戦った時点で、既にシシオもサメジもレベルそのものはサトルより低かった。だが、その恨みの強さ故に、貰える経験値も圧倒的。


 ただ、流石にマイに関してはレベル差が激しすぎた為か、精々レベルが100アップした程度であったが――


 どちらにしても、サトルはある意味でシシオやサメジに感謝した。あっさりと死に、恨んでも恨みきれないサメジではあるが、レベルアップという点では十分に役立ってくれた。


 そしてこの三人を先に倒していたからこそ、勝ちの目が出たのである。これがもし、先に出会ったのがアケチであったなら正直どうなっていたかわからない。


 しかし、今なら単純なレベルだけならまだ追いついていないが、悪魔の装備によってステータスが底上げされているし、魔法関係ではサトルが圧倒している。


「レオナード頼む!」


 そして、サトルは魔法の使い手であるその悪魔に頼り、強化魔法を自らに施してもらう。

 レオナードは魔導門のあらゆる魔法に精通しているため、相手を支援する意味でも頼りになる。


 そしてこの強化により、たとえアケチの攻撃力でもそう簡単にはやられない程に防御力が強化された。


 攻撃はあまり重点を置いていない。一応は敏捷力も攻撃力も強化しているが、サトルがまともに攻撃してもダメージは通らないだろう。


 恨みは強い、だが頭は冷静だ。サトルは自分を理解している。一朝一夕の剣術じゃ、シシオに試すぐらいは出来てもアケチにはとても通用しない。


 ならば利点を活かすのが得策。魔力なら圧倒的にサトルの方が上だ。そしてサトル自身は魔法を使えないが、そのかわりに悪魔の書がある。


 そこから呼べる悪魔がいる。それこそがサトルの強み。相手は一人、しかしサトルには数多の悪魔の力がある。


 あまりある魔力を糧に、次々と悪魔を呼ぶ。空中にはグレーターデーモンにレッサーデーモン、更に悪魔の書第七位のベルゼブに支配された。


 ベルゼブが生み出しし大量の魔蝿が天井を黒く染める。肉食の蝿、病原菌持ちの蝿、卵を植え付ける蝿、それらの蝿が集団でアケチに襲いかかる。


 アケチはそれから逃げることしか出来ていない。グレーターデーモンの放った純黒の槍が四方八方からアケチを狙う。レッサーデーモンの炎が降り注ぐ。


「本当、こんな歓迎を受けるとは思わなかったよ。折角の邂逅なんだから、どうせならもっと旧交を温め合おうよ」

「ああ、そうかよ。だが邂逅なんかじゃないさ、この俺がわざわざお前に会いに来たんだ! お前に復讐するためにな!」

「復讐? 一体何のことかな? そんなものをされる覚えがないんだけど? 君の勘違いじゃないのかい?」


 悠々たる態度でそんなことを言いのけるアケチに腹が立った。しかもその笑顔は明らかにサトルを軽んじている。


 尤もだからこそ、この状況で再会がどうだなどと寝言をほざいていられるのだろうが。


 しかし空中を飛行し(恐らく魔法によるものだろう)続けるアケチに向け、地上からはグリモクローラーの目から放たれた黒い光線が、天を突く。アケチ目掛けての総攻撃。


 あまりの攻撃の多さに、やれやれといった様子でアケチが遂に地上に降り立った。


「掛かったな!」


 だが、アケチが降り立った先にはトラップ型の悪魔ガブリンが配置されていた。

 鋭い牙がアケチの足を捉える。


「へぇ……」


 ぎりぎりと締め付けるその姿を眺めながら、どこか達観したようにアケチが述べた。


 そんなアケチに左右から牛頭と馬頭のメズダークとゴズダーク、後ろからはデスナイト、そして正面からは八本腕のラシュラスカル。


 アケチはガブリンに足を取られて身動きが取れない、上からは蝿の大群に、デーモン達の魔法の乱射。


 全方位からの逃れられない攻撃。いくらアケチでもこれを喰らえばノーダメージとはいかないだろう。


 そう考えるサトルであったが――


「う~ん、仕方ないな、それじゃあそろそろ――反撃しようか」


 その一振りが戦況を一気に覆した。たったの一振り、しかしそれは圧倒的な一撃。


 顕現された剣を薙ぐ。その瞬間、光の尾が伸び、複雑な光の軌跡を描きながら、地上から空中までその場にいたほぼ全ての悪魔が切り裂かれ――消滅した。


「……聖剣――エクスカリバー……」

「うん、そうだよ。ちょっとそこで手に入れてね」


 まるで、ちょっと近所まで忘れ物を取りに行ったようなノリでアケチが答える。


「だが、それだけじゃ無理だ、これは、光操作を組み合わせたのか」

「それも正解~凄いねサトル、これでも隠蔽してたのに、それを見破るぐらいの鑑定を持ってるんだ」


 ニコニコと笑みを湛えながらそんなことを言ってのける。まるで旧知の仲の誰かに言うように、親しげに語る。


 その様相に、悪寒が走った。悍ましくて仕方なかった。なんでこいつは、こんな笑顔でいられるのかと、憎々しくて仕方がない。


「おや?」

「サトル様! 残った悪魔にご命令を!」


 その時、突如アケチの足元から伸びた茨がその身を一気に締め上げた。

 ヘラドンナの植物を操る魔法だ。


「よくやった! ネクロス、レオナード!」


 サトルが命じると同時に、大量の魔法がアケチへと降り注ぐ。

 レオナードから放たれし、炎、風、水、土、雷、氷、重圧、これらのあらゆる属性の魔法が、そして死霊を操るネクロスからは大量の魑魅魍魎が解き放たれ、降り注ぎ襲いかかる。


「ごめんね、それじゃあ無理だよ」


 だが、アケチが口を開き、かと思えば無数の光の小片がアケチを縛めていた茨を切り刻み、更に現出した巨大な光の壁が全ての魔法と魑魅魍魎を遮った。


「君たち鬱陶しいから消えなよ」


 完璧に魔法や悪霊を防ぎきり、光の壁が消失するのに合わせて、今度はアケチの突き出した人差し指から光線が瞬時に二発飛び出し、二体の悪魔を葬り去った。


「この程度じゃまだまだだよサトル」

「どうかな?」


 余裕の表情で忠告するアケチ。だが、サトルのターンはまだまだ続いていた。


 アケチの背後に突如浮かび上がる影。一〇メートル級の巨人の悪魔、アスタロスがそこにいた。

 付き従っていたアークミストの効果で直前まで不可視の状態となっていた巨人の拳が、今振り下ろされる。


「あちゃ~これはちょっとマズイかな」


 顎を掻きながら、困ったような表情を見せるアケチ。その瞬間、鳴り響く轟音。床が抜け、アスタロスの腕が半分ほど埋まる。


 それほどまでの全力の一撃。力を溜め、スキルも重ね、その攻撃力は軽く六〇〇万を超える。


「やりましたが主様!」


 ヘラドンナが叫ぶ。だが、サトルの表情に安心はない。確かに凄まじい破壊力だが、これで倒せたとはどうしても思えない。


 だが、それでもそれなりにダメージを与えているはずと、サトルは考える。

 ステータスで考えれば、いくらアビリティやスキルの恩恵があっても、あの一撃を受けてタダで済むとは思えない。


 だが、少し離れた位置で爆発、床が弾け、そして影が一つ飛び出し、よっ、と一言添えて地面に降り立った。


「ふう、参った参った、今のは下手したら死んでたよ、全く少しは手加減してくれないとね」

まえがきにも書きましたが活動報告にて連続更新の予定を記載させて頂いております。

この連続更新が終わるまでが個人的には重要と思っている部分でもありますのでそこまでお付き合い頂けると嬉しく思います。


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