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暇つぶしに読んでお願い!!!  作者: アヤカシ
気付いたら夏休みは過ぎているものです
61/64

第五十五話 自分用のパソコンを買おうと思っている今日この頃。

まあ、まず謝るべきですよね。

すいっません!!!

更新がなんと一ヶ月を過ぎました!!!

更に文章はグッダグダ!

本当にすいません!!!

「さて、徹様!」

「はい」


俺と斉藤はこの異常な暑さを誇る、太陽光たいようこう恩恵おんけいを授かった砂の上に正座している。

それが何を意味するのか?

答えはどんどん赤くなっていく足をみればお分かりだろう。

そして俺達の目の前には松上家頭首の威厳いげんを見せる撫。

お叱り中でなかったらこのアングルに胸をときめかせる所だが、生憎あいにくと足から伝わる熱さでそれ所ではない。


「徹様が鼻血を出していたので私は心配しました」

「はい」

「そんな私の心配もよそに、徹様は花蓮様と乙女様の水着に反応しましたね?」

「いや、それは!」

「し・ま・し・た・ね♥」

「はい!しました!すいまっせん!!!」


いい笑顔!超いい笑顔だよ撫!

こんな時じゃなかったら嬉しいんだけど!でも今はその笑顔は恐怖の対象でしかない!!!

俺は顔を埋める程の勢いをつけて、砂に頭を突っ込んだ。

ぶっちゃけ禿げると思うほど熱かったが、そんな事を今気にしちゃいけない!とりあえず今は頭を下げる事しか考えてはならない!

そんな俺を一瞥いちべつすると今度は、俺の隣で明らかにこの暑さに関係ない汗を出してる奴を撫は睨み付けた。

その眼光に肩をビクっとさせる斉藤。


「そして斉藤、あなたにも言いたい事があります」

「は、はい!」

「あなたは少し私をないがしろにしすぎではないでしょうか?」

「申し訳ありません!」

「なぜ、なぜ!」


その次の言葉を撫は握りこぶしを作りながら叫んだ。


「何故私の水着はその中に含まれていなかったのですか!!!」

「「はっ?」」


つまり、え~~と?撫もさっきの水着脱げちゃった~~♡のメンバーに入りたかったって事か?

まあ、でも確かに撫だけ仲間外れってのも可哀想だったよな。

なるほど、それで撫は怒ってんのか。

その撫の言葉に、斉藤は視線を泳がせていた。


「い、いや、その、なんというか、ですね。撫魅様の水着はなんというか、その、洒落しゃれにならないといいますか…………」

「それは、私の水着が徹様の目に写すことが出来ないほど酷いという意味ですか!?」

「い、いえ!そんなことは全くありません!むしろ撫魅様の水着姿を写す徹の目を抉りたいほどです!!!」

「おい」


なにサラっと爆弾発言してくれちゃってるんだこのクソ使用人は。

さっき抉りたいってのは目の事か、俺はてっきり………。


「では何が洒落にならないのですか?」

「いや、その、撫魅様の水着はギリギリなので、その本当にそうなってしまうと思い、出来るだけ徹の目から遠ざけたかったといいますか…………と、とにかく!撫魅様の事を思ってです!!!」

「私の事を思ってなら!私の事も主張しとくべきではなかったんですか!?」

「そ、それは」


と、斉藤が言葉につまっていると


「あ、あのう…………」


そこに不思議なTシャツを着た静寝ちゃんが、日傘を差しながら登場してきた。

そしてそっと俺と斉藤の横に立つ。

日傘によって生まれた影が俺と斉藤の全体を守ってくれる。

でもどうしたんだろう?何かハプニングでも起こったのかな。

そんな静寝ちゃんは、何か意を決したように、


「そ、その、もう、そのくらいで、いいんじゃ、ないで、しょうか?」


しかし、やはりそれでもオドオドした感じは止まらない。

まあ、今は乙女バリアーがないからな。

でもバリアーなしで喋れている事自体、進化していると言えるのかもしれない。

そして言われた本人の撫は。


「へ!?」


目をパチクリさせてポカンとしている。

まあ、確かに静寝ちゃんにそんな事言われたら俺でもポカンとしてしまうかもしれない。

まともに静寝ちゃんが意思表示いしひょうじすることってあんまなかったからなぁ。

それより、静寝ちゃんは俺達を助けようとしてくれたのか!

あんた天使だよ海のビーナスだよ!!!

そしてポカンとしている撫に静寝ちゃんは言葉を続けた。


「あ、あの、鈴木君と斉藤さんの、足が、真っ赤になって、ます」

「「「え!?」」」


俺と斉藤は自分の足をバッとみる。

そこには、炎すらもびっくりなほど真っ赤に染め上がった、俺達の脚があった。

どうりで途中から、なにも感じない訳だよ。

足が熱くなりすぎてもう、痛みさえ感じなかったって訳か。

そして俺と斉藤の足を見た撫は急いで海の家に向かいそのまま海へ直行、戻ってきたと思ったら、俺と斉藤の足めがけて水を思いっきりかける。

水温は冷水れいすいとまではいかないにしろ、その水の冷たさが心地よかった。

すると撫が申し訳なさそうに


「ごめんなさい、少し私も熱くなりすぎました。反省します」


そんな本当に申し訳なさそうに謝る撫に、俺はあせる。


「いやいやいや、今回悪いのは全面的に俺と斉藤なんだから!撫は謝らなくていいんだよ!むしろこっちの方がごめんな。」

「そうです、撫魅様。今回悪いのは全部この徹なんですから、お気になさらないでください」


こいつサラッと俺に責任擦り付けてきやがった。

そして俺達のその言葉に撫は反省しつつも嬉しそうに、笑顔になった。


「よ~~し、じゃあまた海に入るかぁ!」

「「お~~!」」


そう言い先に撫と斉藤が海へと向かった。

そして、ピーチパラソルの方へと戻っていく静寝ちゃんに声をかける


「静寝ちゃん」

「きゃひっ!?」


俺が後ろから声をかけると、静寝ちゃんは飛び上がって砂に転びそうになるが、俺はなんとなくこういう事になる気がしたので、なんとか砂に埋まる前に腕を掴んであげる。


「あ、ありあとうござい、ます」

「いやいや、こっちこそごめんね?いきなり声かけて」

「い、いえ」


俺と静寝ちゃんはとりあえず海の家に向かい、中にあるテーブルに腰をかける。

海の家の中には浮輪うきわや色んな機材きざいが置いてある。

外は暑いが海の家の中は日陰で海の涼しい風が海の家の風鈴ふうりんを鳴らす。


「本当にありがとうね、あそこで助けてもらわなかったら俺の足が大変な事になってたよ」

「いえ、そんな、私なんて」

「いやいや、謙遜しなくいていいよ、助かった」


人にお礼を言われる事になれてないのか、静寝ちゃんは顔を真っ赤にして俯いた状態になった。

それを見て、素直にかわいいと思った。

しかしそれと同時に、静寝ちゃんを恥ずかしがらせてしまったという罪悪感もある。

やはり静寝ちゃんは守ってあげたくなるタイプの女の子だな。


謙遜けんそんじゃあ、あり、ません」

「ん?」

「私は、いつも、皆に守ってもらって、ばっかりで、乙女ちゃんの、後ろに、隠れて、ばっかりで、いつも、自分では、何にも、出来ないん、です」


今度は悲しそうな顔で俯いた。

しかし、静寝ちゃんはすぐ顔の方を俺へと向ける。


「す、すいません、愚痴みたいな事、言って、私、何でこんなこと、言って…………」

「嬉しいよ」

「えっ」


静寝ちゃんが俺のその言葉に驚いている。

俺そんな驚かれるほどの事を言ったかな?

ま、じゃあその答えの理由を教えてあげるとしますかね。


「愚痴を言ってもらえるほど静寝ちゃんに信用されたって事だからね。だから嬉しい」

「……………」


何も言ってもらえないことに若干の不安を覚えながら。


「お、おかしいかな?」

「いえ、嬉しい、です」


よかった。

何言ってんだこいつ、って思われなかった。


「でも、別に静寝ちゃんが何にも出来てないとは思わないけど、静寝ちゃんといて俺は楽しいよ?勿論もちろん、それは俺以外の皆も同じだと思うけど」

「でも、私は特に、面白い、事が出来ている、わけでは、ないですし」

「別に一緒にいるからって面白い事をする必要はないよ。ただ純粋に静寝ちゃんが一緒にいて、一緒に海に来て楽しいんだ。つまらない事を気にすんな」

「こんな、私でも、変われ、ますかね?」

「変わりたいの?」


すると静寝ちゃんはゆっくり、しかしはっきりと首を縦にふり、両手をグッと胸のあたりで強く握っていた。


「はい、もう、乙女さんの後ろ、ではなく、真横に立ちたい、んです」

「そっか」

「はい」


俺的には今のままでもいいと思うけど………。

ま、静寝ちゃん本人が変わりたいって言うならその方がいいのかもな。


「じゃあ、俺もそれに協力するかね」

「えっ」

「友達だからね。友達のそんな悩みを聞かされちゃったら手伝うしかないでしょ」

「……………」


先ほどと同じ無言が俺の髪を揺らす。

俺はかなり恥ずかしいことを言った手前、その沈黙が苦しかった。

もしかして俺、今物凄く恥ずかしい事言ったんじゃなかろうか……………。

俺はどうしてもその長い沈黙に耐えられず、自分から言葉を発する事にした。


「あ、あの、もしかして嫌だった、かな?」

「あ、いえ、その、違うん、です」


静寝ちゃんが顔をほんのり赤らめて


「その、ちょっと、そんな、真っ直ぐ、言われたのが、恥ずかしく、て」


可愛い!

けど俺も恥ずかしい!!!

何だろう、この感覚。


「そ、そっかごめんね?」

「いえ、謝らないで、ください!とても嬉しい、です」


そしてまた再び沈黙。

でも、ここまで静寝ちゃんと長く、まともに話したの初めてかもしれないな。

これが夏の、そして海の魔力なのか。

だから夏明けはあんなにカップルが増えるのか。

っち!リア充爆発しろ!

まあ、俺もある意味、リアル充実はしてるんだけどな。


「どうしたら、いいですか、ね」

「ん?」


いきなりどうしたんだ?


「どうしたら、変われますかね?」


あ、そういう事か。

でも、いきなりどうしたらいいかなんて。

あ!


「じゃあさ!今から静寝ちゃんも一緒に海に入ろうよ!」

「…………そう、ですね」


あれ、あまり乗り気じゃない。

もしかして


「もしかして、泳げない、とか?」

「いえ、泳げるん、ですけど」

「じゃあ、やっぱり一緒に海入ろうよ。その方が楽しいよ」

「は、はい…………」


そう言った静寝ちゃんは海の家を出てさっき女性陣が着替えていた家の中に向かっていった。

俺はその間暇なので、皆と合流するべく海へ向かった。

そしてそこではキャッキャ、ウフフな女性陣達がビーチボールで遊んでいた。

その中で乙女が俺の事に気付きこっちへ泳いできた。


「あんた、さっきまで静寝ちゃんと二人で何してたのよ」

「ん?いや、二人で楽しく話しをしてただけだけど?」

「本当にぃ?もしあんたが静寝ちゃんにちょっかいだしてたら、ぶち殺すからね」


怖いわ!

真っ直ぐな瞳がこんなに怖いと思ったのは初めてだよ。

そして俺もビーチボールの輪の中に入る事にした。

隣には花蓮。


「あれ、砂兄貴やっと戻ってきたのか」

「ああ、戻ってきたよ」


何だよ、さっきの見てたのか。


「で、何で砂に向かってダイブしてたんだ?」

「聞くな」


あの熱さは思い出したくない。

海に入った今でも、まだちょっとオデコがヒリヒリしてる。


「その後、静寝ちゃんと海の家に行ってたけど、何か変な事してないだろうな?」

「してないよ!?なんなの!?皆してそんなに俺を悪者にしたいの!?」

「してないんだな?」

「してないって!!!」

「じゃあいい」


本当に酷くないかこいつら。

俺、そんなに何かやらかす男に見えるのかな…………。

しかも身内にまでこの扱い。


「お兄ちゃん大丈夫だった?」


そこに、浮輪で海の上を浮かびながら俺の事を心配そうに見つめてくる女の子が一人、由里ちゃんだ。


「あの時、お兄ちゃんの事助けられなくてごめんね」

「いや、いいんだよ。あれは俺が悪いんだから、あと斉藤。でも、心配してくれてありがとうね」


俺は浮輪に浮かんでいる由里ちゃんの頭を撫でてあげた。

由里ちゃんは頭を撫でられて嬉しそうに目を細めている。


「なんだよ」


そして、それをよく分からない表情でこちらを見てくる三人。

何かを求めている?そんな表情だ。


「いや、別にただクソ兄貴がそのままロリコンにならないか心配だっただけだ」

「そうよ、あんた私の妹に手ださないでよ」

「由里ちゃん、羨ましいです」


そして何故か頭を撫でていた由里ちゃんが他の三人に勝ち誇った笑みをみせた。


「ふふん、これは幼女の特権だもんね!」

「自分の事、幼女って…………」

「私、ピッチピチだよお兄ちゃん!」


なんて言えば正解かな。

とりあえず、由里ちゃんの後ろで顔をひくつかせている人を怒らせないことが正解かな。

そして俺は由里ちゃんの頭から手をどけて、とりあえず苦笑いを浮かべといた。

ピッチピチて。

そしてその後、何故か女子三人からビーチボールを顔面に向かって投げられまくる。

理不尽だ。

そんなこんなで数分たった頃。


「あ~~なんかお腹すいた」

「そうだね~」

「ではそろそろお昼にいたしましょう」


その言葉で、俺たちは海から上がり海の家へと向かう事にした。

と、そこには


「あ、皆さん…………」

「静寝ちゃん」


さっきと同じTシャツを着ている静寝ちゃんがいた。


「ここにいたんだ。待ってたんだよ?」


俺が笑いながらそう言うと、静寝ちゃんは落ち込んだ顔で


「すいません、水着には、着替え、たんですけど、やっぱり、恥ずかしく、て」

「まあまあ、無理しないで?ゆっくりでいいから」

「すいません」

「だから謝らなくていいって」


と、それをジト目で見てくる三人、いや四人。

痛い視線が俺の頬に突き刺さる。


「な~んか、私が見てない内に大分二人とも仲良くなったんじゃない」

「兄貴、変態」

「静寝様、貴方が相手でも許しませんよ」

「心優しい静寝様にお前は何をしたんだ、死んでつぐなえ」


と、各々自分勝手な事を言い出した。


「えっ、え?」

「お前ら…………」


お前ら、仲良くなった男女をうらやむ小学生か。

まあ、最後の奴は小学生でも言わないだろうが。


「いいだろ、別に。友達と仲良くするくらい」

「「「ふぅ~~ん」」」


なんだ、その全く納得していませんよって顔+声は。


「まあ、いいじゃんか。それより早く昼飯を食べよう。おなか減ったよ」

「あ、話逸らした」


うるさい!腹が減ったのは事実だ。

それに、そうでもしないと永遠に追求ついきゅうが続くだろうが!


「じゃあ、今から料理を用意するのでちょっとだけ待っていてください」


そう言った斉藤は厨房ちゅうぼうらしき方向へと消えていった。

食材にお前が調理されて来い。

そんな毒舌を吐きながらも俺は斉藤が作る料理をまっていた。

そして三十分くらいたった頃、斉藤が大量の料理を持ってきた。

結果、普通。

まあ、なんだろう、普通。

特に美味しいというわけでもなく、不味くもない。

まあでも、この短時間で大量の飯を作れる事には感心だが。

そして俺たちは何とか斉藤が作った飯を無事残さず食べられた。

まあ、残った分は乙女と俺で食ってたが。



「さってと、じゃあまた行くか」


あの後、少し食休みをした俺は海に入るため立ち上がった。


「じゃあ、私たちもそろそろ行こう」


俺が立った事につられて乙女達も腰をあげた。

そして女子陣の中に一人意を決したように立ち上がる女の子。


「わ、わたしも、いきます!」


静寝ちゃんだった。

乙女は少し心配そうに


「何も無理に入らなくてもいいのよ?」

「静寝様、無理だけはしないで下さいね」

「静寝お姉ちゃん、大丈夫?」

「はい、大丈夫です」


静寝ちゃんは珍しく胸あたりに握りこぶしをつくっていた。

そして静寝ちゃんは、自分の魚シャツを手で掴むと「うん、よいしょ」という声と共に、その四肢を俺達の前に出してきた。

静寝ちゃんの水着は、当たり障りのない水着だった。

というか学校のスクール水着だ。

しかし、ここである問題がしょうじていた。

別に悪い意味ではない。

静寝ちゃんも皆に負けず劣らずのナイスバディだ。

問題なのは、静寝ちゃんが脱いだ今、皆がもっとも視線が集中している場所だ。

まあ、なんだ、つまり、デカイのだ、胸が。

圧倒的に。


「そ、そんなに、みないで、下さい/////」


俺に向かって胸を隠すように腕をくむ。

その姿が静寝ちゃんの姿と性格も合わさって凄くエロく感じた。

そしてその姿を見て、俺は静寝ちゃんが海に入りたがらない理由に一層いっそう納得した。

着やせするタイプなのか?

そして俺は、普段どうやって隠してんだろうと、マジマジと胸をみてしまった。


「ねえ?徹」

「え?何?」


後ろから乙女に名前を呼ばれ、視線を静寝ちゃんの胸から乙女の胸へと移動させようとした。

そして今まさに見ようとしたその瞬間


「サクッ♥」

「うぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」


俺はその場で目を覆いながらゴロゴロと体を暴れさせた。

後ろを振り向いた瞬間、乙女に目を可愛い声と一緒にさされた、何も見えない!


「おぐぅおおおおがあああああ」

「さて、運ぶか」


俺は不意に浮遊感ふゆうかんを感じた。

そして同時に危険も。










「あの」

「さ~~て!夏の大イベント!スイカ割りを始めましょう!」

「「「お~~~!」」」

「ねえ、ちょっと待って」

「何?徹?」

「いや、出して?」


既に視力は回復した、しかし俺の体が不思議な事になっている。

今俺は砂に体を埋められ、顔だけが出ているという状況。

そして右に少し行ったところにスイカ。


「何で?」

「嫌な予感がするから」

「そ?じゃあスイカ割り始めましょう!」

「「「お~~~!」

「まてえええええええええ!ここから俺を出せええええええええええええ」


俺は必死に体を暴れさせる。

しかし砂に埋められた体はビクともしない。

いいビーチは砂も違うなぁ、じゃない!早くでねえと!!!

バシッ


「えいっ!」

「ヒイッ!!!」

「あ~~外れてしまいました」


撫が目隠しを外しながらニコニコ笑っている。

マジか………。


「もう、撫魅ちゃん。ちゃんと当てないと…………………奇麗に割れないじゃない」


スイカを!スイカをですよねぇ!?


「じゃあ次は私ね!」


乙女が目を布で隠し、そしてズンズンとこちらに歩んでくる。

真っ直ぐ、俺の方へと。

しかし、俺だって男だ、ここでやられる訳にはいかない。

俺は瞬きもせず乙女の持っている棒に、全集中力をそそいだ。

そして、今、くる!!!!


「えい」

「クッ!」


バチィ!!!

俺は棒が振り下ろされたタイミング、全力で頭を横に動かした。

それがこうをなしたのか肩に棒が当たったが、なんとか致命傷ちめいしょうだけは避ける事ができた。

しかし掛け声は可愛いのに、威力が半端ないな。


「あ~~外したかぁ。気配で呼んでたつもりだったんだけど」


お前はどこかの達人か!


「じゃあ、しょうがないね。スペシャリストに任せるとしますか」


スペシャリストって。


「じゃあ、よろしくね。花蓮ちゃん」

「フンッ」


無愛想ぶあいそうな顔をしながらも花蓮は乙女から棒を受け取った。

そして俺の方へ視線を向ける。

正眼せいがんの構えをとり、一度二度ブンブンと棒を振ると目隠しをし始めた。

殺る気だ!あいつ、俺の事殺る気だ!!!

そして目隠しを終えると、真っ直ぐ俺の方へと。

砂を一歩一歩踏みしめながら。

そして俺の目の前で止まった。

そして大きく振りかぶる。

俺はさっきの集中力を再び呼び起こし、花蓮の動き全てを計算した。

振り下ろす。

そして筋肉の動きから右にくると予想し、頭を左に限界まで伸ばす。

が。


「そっちか」


そして、右に振り下ろしていた棒を左にフルスイング。

当然そんな事されたら、俺の顔面に向かってフルスイングな訳で。


バキャッ!!!


「ハッ!」


俺は汗を流しながら起きると、そこはリビングのソファーの上。

なんだ夢か、と何気なにげなく顔を触ると包帯ほうたいが巻かれていた。


「お!起きたか」


と、そこに執事服に身を包んだ斉藤が歩いてくる。

何故いる。

そう問うより先に斉藤の口が開いた。


「あの後、撫魅様達は海で遊び、そのまま帰ってきたんだ。そこでお前の介抱をしろと、

撫魅様から言われたんだ。ぶっちゃけ嫌だったが、超嫌だったが!!撫魅様のお願いだからな、聞かない訳にはいかない」


俺は後半全く聞いていなかった。

まあ、聞く必要もないしな。

でもまあ、


「ありがとな」

「ふん、俺は撫魅様の命を聞いただけだ」

「そういえば花蓮は?どこだ?」

「花蓮様は、今撫魅様の屋敷にいる」

「なんで?」

「さあ?明日には帰るらしいが。っと、こんな時間か。私も帰るとする。もう大丈夫だろ?」

「ああ。分かった」

「それじゃあな」


そう言った斉藤はリビングから姿を消した。

そして残された俺は


「飯、どうしよう」


と、うなだれていた。

鈴木家から出た斉藤はある一点に視線を送っていた。

それは鈴木家の前にある表札ひょうさつ

鈴木 りょう

鈴木 木葉このは


「…………………鈴木、木葉…………」


その名前をよんだ斉藤は、頭を左右に振る。


「まさか………………な」


斉藤は視線を表札から外し、帰るべき場所へと歩いていった。





はい、久しぶりです。

え~~そろそろ最終章に向かって歩みだします、はい。

その為の斉藤の意味深なセリフです、はい。

鍵を握っているのは鈴木家、母です、はい。

あと、花蓮の年齢を14と書きましたが、15にしました、はい。

ま、あともう少しだけこのアヤカシworld堪能して下さいぃ!!!

はい

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