第五十話 喧嘩するほど仲がいい、っていってるけど実際はマジ喧嘩
ちょっと間が開きすぎてしまいましたね?
反省!
でも、これでも頑張っているんですよ?
朝起きたらゲームやって、昼あたりに飯食って、夜にバイトして…………
はっ!小説書いてない!って思い出して書き始めて。
「それじゃあお前ら、せいぜい周りの人間に迷惑を掛けない夏休みにしろよ」
「「「「「「oh.yeah!!!!!!」」」」」」
「それじゃあ、解散!元気にしてろよ!」
今日は学校の終業式だ。
夏休みの始まりだけあって、外の熱気に負けないほど、皆盛り上がっている。
「終わった~~」
「ねえねえ、どっか帰りによってかない?」
そんな会話があちらこちらで聞こえてくる。
まあ、当然?夏休みといっても宿題はあるわけで…………いや、知らない!俺は何も知らない!
そんなどうせ最終日あたりで降りかかるであろう残酷な現実から逃避していると。
「なあ」
「なんだよ」
啓介に話しかけられた、俺は現実逃避を邪魔された理由から素っ気無い返事を返す。
そんなこちらの心に気も留めず。
「帰りにさ、ちょっといいか?」
俺は啓介の誘いを断る理由もなかったので、素直にその提案に乗る事にした。
そういえばあのゲーセンに行った時以来だな…………
もうちょっとこいつを大事にしてやろう。
そう心に思った瞬間だった。
「いいぞ?何処行く?」
「あ、いや、そのだな?」
なんだこいつ顔赤くしてモジモジして?キモイぞ。
しかも何故か、それを見ているのが俺だけじゃなく、周りの生徒もだ。
ごらあ、見世物じゃねえぞーーーー(棒読み)
「お、お、お」
「お?」
「俺の家に!こないか!?」
「いいぞ?」
なんだこいつは、そんな事を言うのが恥ずかしかったのか?馬鹿だろ?
ただ、それをみていた男子と女子の反応。
女子の場合、一部がやけにキャーキャー!
男子の場合、一部がやけにウホッと反応。
俺はため息まじりに
「意味が分からん」
しかし、こういうので大事なのは、身内の反応
乙女「ないわ、それはないわ」
静寝ちゃん「?……???」
撫「徹様はそこまで汚れてしまわれたのですか(泣)」
鮫皮先生「この場合、不順異性交遊には引っかからないのだろうか?」
こんな感じ。
何故だろう、俺の知らぬ内にトンデモナイ誤解が生まれている気がする。
そしていいぞ?と言った後の啓介の反応。
「やったー!いえーーーい!」
とダンスを踊るかのようにクルクル回りながら喜んでいる。
独創的な喜び方だな。
その技術をいかしてバレリーナでも目指したらどうか?
「でも、このまま行くのか?お前の家に行くなら、一回家に帰ってからの方がいいんじゃ?」
するとさっきまでクルクル回っていた啓介はビシッと固まり、ウ~ン頭を捻り出した。
すると何かを閃いたかのように手をポンッと叩くと、
「よし、一回家に帰ってまたこの学校に集合って事でどうだ?」
「おーけー!」
俺はグッと啓介の前に親指を立てて見せた。
そしてその親指を見た啓介は嬉しそうにヘヘッと笑う。
しかしそれを羨ましそうに見る撫。
「うう~、徹様を誘ってどこか二人で遊びに行こうと思ってたのに~~(ボソボソ)」
「まあまあ、夏休みは長いんだから。これからいつでも誘えるから、今日だけは男同士の友情を尊重してあげましょうよ。まあ、色々心配ではあるけど(コソッ)」
「(コクッコクッ)」
何か女子同士でコソコソ話をされてらっしゃる。
何か怖いよ?
「じゃあ徹!俺は先に行ってるからな!!!」
啓介はそう言うと、嵐の様に教室から飛び出していった。
あいつ、そんな急いで帰って学校に来ても俺が行かなきゃ意味ねえだろ。
まあ、いいか。
そこで、啓介がいなくなった所に撫と乙女、そしてその乙女の後ろにいる静寝ちゃん達が、俺の前に現れた!
なんか、これだとRPGの敵キャラみたいだな。
「徹様、せめて、せめて帰りは私達とご一緒でもよろしいですか!?」
「お、おおう。いいけど?」
啓介と一緒に帰るって約束したわけでもないしな。
まあ、一人寂しく帰るよりは、っていうかいつも一緒に帰ってるだろ?
そんな改まって言わなくても…………。
「ありがとうございます!ではゆっくり帰りましょう!ゆっくり!」
そして俺は、撫に腕を掴まれながら、家の帰り道を歩いていく事になる。
そして玄関前。
「徹様~~~」
「ほらほら、あんたも帰る」
帰るのを嫌そうにする撫を乙女がズルズルと引きずっていく。
中々に珍しい光景だ。
それでいて、乙女の家にまで連れて行かれると、撫は大人しくトボトボと、それでいて何歩か進んではこっちを向き、また何歩か進んではこっちを向きを繰り返していた。
しかし三回目位で「うわ~~ん」といいながら走り去っていった。
そんなに俺と遊びたかったのだろうか?
「まあでも、いつでも会えるし遊べるもんな」
「あんたって本当に女心が分からない奴ね、呪いでもかかってんじゃないの?」
乙女は呆れ、というかほぼ諦めに近い表情をしながら俺の事を見てきた。
すいません、俺はMではないのでそういう目は啓介とかにしてあげて下さい。
「俺は分かってるつもりなんだけどなぁ?」
「そんなんじゃいつか周りから愛想つかされるわよ」
う~~むそれは嫌だ、超嫌だ。
っていうか
「じゃあお前も愛想つかすのか?」
「えっ!?そりゃ、まあ、つか…………さないけど(ボソッ)」
「えっ?何?つか?どっち?」
「あ、あんたはどうなのよ!私に愛想つかされてもいいの!?」
「いや、それは当然嫌だけど?」
「ッ!っっ!!(これがあるからこいつは、ほんともう!)」
「で、結局さっきの答えはどっちだったんだ?」
すると乙女は怒ったように顔を赤らめながら
「うるさいわね!!!どっちでもいいでしょ////」
乙女は玄関の扉を勢いよく開け。
バタン!と、乙女の家の玄関は大声を上げた。
「ええぇ~~~~???どっちでもよくはないんだが?」
乙女は昔からの友人だからな愛想つかされたくはないんだけど?
まあ、今から乙女の家に乗り込んでもよかったが、それだと啓介との約束を放棄することになりかねないので、とりあえずそっちを優先させる事にした。
「ただいま~~」
「おう、おかえり」
自分の家の玄関から家に入るといつもの華蓮の声が聞こえた。
俺はとりあえず華蓮の声が聞こえたリビングへと足を運ぶ。
華蓮の方が俺より先に家に着いていたようだ。
まあ、あんだけゆっくり歩かされたら、そりゃ俺の方が遅いに決まっているが。
リビングに入って華蓮を見つけると、俺はとりあえず華蓮の顔をジ~~っと見つめた。
当然華蓮がそれを見逃す筈はなく、
「なんだよ、糞兄貴?」
「いや、なんかこう違和感があるというか、なんというか?」
「あぁ?なんだ、とうとうその糞さが脳みそにも宿ったか」
なんだろう?華蓮の罵倒がやけに懐かしく感じる、顔も見慣れてる筈なのに…………。
もしかして…………ボケた?
い~やいやいや!そんな!この年でそんな事ないよね?っね!?
「何してんだ?」
「ハッ!」
気付いたら俺は、タコ顔負けのグニャグニャした葛藤を華蓮に見せてしまったらしい。
おっと、危ない危ない、兄の威厳が崩れてしまう所だった!
こういう時は本音でぶつかる事が一番だ!!!
俺はひとつ「コホン」と咳払いすると
「お前の顔、なんか久しぶりに見た気がする!(キラッ)」
「そうかそうか?死にたいんだな!(キラッ)」
おかしいね?僕の素晴らしいスマイルと、華蓮が持っている包丁が同じ擬音なんだよ。
まあ、凶悪さでいえば当然俺のスマイルは負けるんだけどね?
あと、本音でぶつかる!のぶつかるは物理的な意味じゃありません。
そして、包丁をそんな用途に使ってはいけません!
はいここテストにデマ~ス。
そんな現実逃避も空しく、俺はこの後、散々華蓮に殴り倒されました…………包丁で。
「ハアッハアッ!すまん!遅くなった!」
俺は今学校の校門の前に来ている。
啓介との待ち合わせの為だ。
啓介は特に気にしてない風で
「大丈夫大丈夫、じゃあ行こうか!」
スタスタスタ。
「啓介そっち学校だ」
「おっとしまった!俺とした事が!」
するとガチガチになりながら反対方向へと歩き出した。
俺は心配になりながらも、ついていく事にした。
「到着です、ここになります」
俺の前には外側が白、屋根が黒、まあ、普通の家だ。
いや、特に何かを期待していた訳ではないが…………。
ただこいつの変人が育った場所だからな…………何があるかわからん。
「お前、口調がなんかおかしくね?」
「そ、そんな事ありませんよ?」
「何でもいいがその口調はリアルにキモイ。やめろ」
さっきから鳥肌びんびんだぞ?
「分かったよ、じゃあいくぞ」
玄関の扉に手をかけた啓介は、一度フーッと気持ちを入れる。
その動作に俺も珍しく息をのみ、そのただならぬ雰囲気を肌に感じた。
そしてただならぬ雰囲気のまま、啓介はガチャッと玄関の扉を開く。
そこは普通の家の普通の玄関だった。
特に汚れている!とか、裸の状態で寝転がっている人とか、そういう物は見当たらなかった。
「ふぃ~~~~、さ、どうぞ上がってくださいな」
「さっきのあの意気込みは何だったんだ!」
全く意味が分からない!何のために俺があの演出に加わってやったと思ってるんだ!
玄関前に何かあるのかと思っちゃったじゃないか。
掃除が行き届いててキレイですね!
「いやあ、まあ、色々あるんだよ。葛藤とかさ?」
「何だそれ?」
ということで俺は遠慮なく啓介の家に上がらせてもらうことにした。
まあ、ざっとみた感じさっきの玄関と一緒で特に変わったものは見当たらない。
玄関だけでなくリビングや廊下の端にまでキレイな状態だ。
しっかりした親なのだろう、羨ましい限りだ。
うちの親といえば…………。
そのまま俺と啓介は奥にある階段を上る。
上がりきると、まっすぐの廊下に扉が三つあり、その一番手前の扉に啓介と書かれたプレートがぶら下がっている。
その扉の横には美沙と書かれたプレートがある。
姉か妹でもいるのだろうか?
俺が横のプレートに目をやっていると
ガチャッと啓介が扉を開け
「じゃあ、は、入ってくれ!」
そう言われて俺は啓介の方へと視線を戻すと啓介の部屋の中が見えた。
基本的に青で統一されており、小さい頃からずっとこのままできた、そんな感じだ。
部屋の中も別に汚くなく普通の部屋だ。
「昨日な、ちょっと掃除したんだ」
そんな、俺の心を読んだかのような発言を啓介が言った。
そうか、昨日掃除したのか、ならこの部屋にも納得がいく。
「まあ、適当に寛いでて、とりあえず今お茶持ってくっから」
そう言うと啓介は部屋から出ていき、階段のトントントンという音が聞こえてきた。
さて…………家宅捜索させて頂きます。
ん?この場合は部屋物色かな?ま、きにしな~い!
しかし何ていうか質素な部屋だな~、いつものあいつとは正反対だ。
しかし、あいつの机の上にはこの間の体育祭の記念写真が飾ってある。
まあ、俺も机の上に飾ったが。
「うん?」
さっきから感じるがこの部屋は何か違和感がある。
まあ、あいつの性格からこの部屋っていうのも既に違和感なのだが……………。
なんだ?
俺はとりあえずサクッと部屋の中を隈なく捜索し、トレジャーがないか探してみた。
フゥ……………とりあえずこの数冊のとレジャーは持ち帰るとして、無いな。
あ、トレジャーはあるよ?ないのは
「あいつの過去の思い出が何一つ、ない」
写真は机の上にある体育祭のだけだ。
思い出どころか卒業アルバムすら見つけられない。
何かあるのか?
そんなむず痒い思いをしていると、
「がちゃ」
とてつもなく集中していたんだろう、階段の音に気付かなかった。
そしてその扉から、
「さっきから何ゴソゴソ音させてんのさ!?おちおちゆっくり寝てらんないでしょうが!」
年上の女の人が気だるそうに、しかし怒ったような声音で。
服装は私服だ、しかし、やけにシワだらけでクシャクシャになっている。
恐らくその服のまま寝てしまった、そんなところだろうか?
しかも髪は寝起きのボサボサ頭、まあ寝起きだからしょうがないんだろうけど。
しかしそんな状態でもハーフだと言われても誰もが納得してしまう、そんなスッピンの上からでも分かる整った顔をしていた。
音が聞こえるという事は隣の部屋。
つまり多分だが啓介の姉、確か美沙だったか。
「あんた誰」
「え、いや、あの啓介の親友の鈴木徹といいます」
何故か敬語、俺って年上の人を敬う人だから。
まあ、葵理事長は別だが。
「あいつの友人?」
「は、はい!」
ふーんと女の人から若干訝しげな目を向けられると、ズボンから一つのケータイを取り出し
ピ、ピ、ピ、トゥルルルルルル
そして電話の先から何か声がしたかと思うと、その電話に出た相手に向かって、彼女はこの言葉から始めた。
「あ、もしもし警察ですか?」
「じゃあ、こういう間違いは二度とないようにね」
「「はい、すいません」」
俺達は玄関前で説教ではないが警官に注意を受けている。
そして事の経緯を理解した警察はパトカーを走らせ自分達の署にへと帰っていった。
俺と啓介は、俺を捕らえにきた警察に事情を説明し、何とか理解してもらった。
「なあ、啓介」
「…………」
「俺、友達の家に来て逮捕されかけた経験、初めてだわ」
「本当にすまん」
俺と啓介は少しの間玄関前で気まずくなたっが、それも数秒。
啓介がキッと怒ったような顔をすると早足で床をドンドンと音をさせながら、リビングに足を踏み入れる。
さっき啓介の部屋に行く時にチラッと見たが中に入ってみて初めてその場の空気を知る。
中はソワァーが置いてあり、その前にテレビが置いてある。
ソワァーの後ろには一般的な洋風の机と椅子が置いてあり、更にその後ろに台所がある。
台所の上には、麦茶と、麦茶の入った氷入りのコップがお盆の上に乗っていた。
そしてこの一件の原因である啓介の姉はソワァーの上でグターっと重力に従っている。
それを見た啓介は
「美沙姉!普通、俺の親友って言った人間を通報するか!?」
「だってしょうがないじゃんか?お前に友達がいるなんて誰が思うよ?あ~そこにいる君、徹君だっけ?すまんね~~警察なんかに通報しちゃって。私もね、起きたばっかだったから寝ぼけてたのよ」
「あれを寝ぼけ、で片付けちゃうんですか……………」
俺が軽い苦笑の顔で言うと、啓介のお姉さんはそれに反応した。
そしたらあなたは毎日何かしらのハプニングを起こしてらっしゃるんでしょうか?
「まあまあ、いいじゃないか!結局は事なきをえたんだからさ?」
「事が起こりそうになった事が問題なんだよ!!!」
啓介は憤慨している。
こんな啓介を見たのは初めてかもしれない。
啓介のお姉さんはまるで、うざい虫でも追い払うようにしっしっと手でやりながら
「うるさいねぇ。そもそもお前が私に何も言わず、友達連れてくるから悪いんだよ」
「言ったよ!昨日晩御飯の時に!」
「私が晩御飯の時にお前の話を聞いてる訳ないだろうが!!!」
不思議な所で自信満々だな。
この人も啓介の家族か。
「聞けよ!」
「聞かねえよ!」
どんな言い合いだよ!
「ああ、そういえば徹に言ってなかったな、残念ながらこの人は姉です。名前は美沙、残念な姉です」
「残念な弟に紹介を受けました。美沙です、よろしくね」
「「……………」」
ガスドカボコズシャ
二人は無言でお互いの足を蹴りあってる。
しかし本気で蹴りあってる訳ではない。
さっきの言葉のやりとりも、お互い本気で言い合ってるようには見えない。
どっちかというと、じゃれあってる様な感じだ。
仲むつまじいな。
「まあ、徹君、何もない家だけど、ついでに何も持ってない弟だけど、よろしくね?」
「はい」
「何だよ、何ももってない弟って。あと徹、お前も納得すんな!」
不思議だ。
この美沙さんといると、啓介が常識人に見える。
きっと昔から二人はこの立ち居地なのだろう。
見える!昔啓介がこの姉に振りまわされている過去が、見える!見えるぞ!
「てゆ~かあんた、友達いたのね」
「いるよ!?てか大分前から言ってるよ!?」
「あんたの言葉は、集中してない時は基本聞いてないから」
「初耳!!!でもそんな気がしてたよ!!!」
面白い、まるで…………この場合は姉弟漫才になるのか?
二人は俺の目の前で、ある意味二人の世界を作りながら漫才をしていた。
そして俺はとりあえず、台所にある氷の入った麦茶を「ズズッ」と一口飲んで、この漫才に干渉しない事に決めた。
「だからいつも、美沙姉は適当って言われるんだよ!!!」
「は~~ん?適当なお前にだけは言われたくないね!」
「そんなんだから、彼氏にも愛想疲れて浮気されるんだ!!!」
「ふん!あいつはこっちから捨ててやったんだよ。てゆーか啓介お前なんでそんな事知ってんだ……………お前まさか、みたな?」
「はん!ばーか彼氏に振られてやんの~~!そのままいき遅れちまえ!」
「っっ!!!殺す!」
「上等だ!日頃の恨み、ここで返してやんよ!」
は~~、キンキンに冷えた麦茶は美味い!
俺は目の前で起こっている事から目を逸らし、ただ二人が飽きるまで麦茶の美味しさに浸る事にした。
ちなみにこの喧嘩はマジです。
祝五十話!なんでこんなに長く書いてるんだろ?
まあ、できればそろそろ繰り上げてラストあたりに向かっていきたいと思うんですけど、まあ、ラストは考えてます。
しかしラストを書こうとすると三十くらいのシナリオが浮かんでどれにしたらいいか分かりません…………
ちなみにあなただったらどんなラストがいいですかね?




