第三十五話 哀愁漂う言葉より、現実味のある言葉を
作者は寝ている時にいつも布団を剥いでしまうんです。
もう最近は寒くて目が覚める毎日です。
今日なんか六時前に起きました。
もうきちんと温かくして寝たいものです。
俺は今重いため息を吐きながら、なんて事ないアスファルトを歩いている。
今俺の眼に映るのは、ゴミ捨て場の網をどけながらゴミを捨てる主婦、通学路の道を談笑しながら歩く女子、そしてその女子を凝視してニヤケてるアホ
「いやー朝から目の保養ですな」
それを気持ち悪い目で見ている俺の隣の乙女。
「そこまでにしないと通報するよ」
そして乙女の後ろに隠れながらアホを怯えた目で見る静寝ちゃん。
「うう………目が……目が」
このメンバーで今日は珍しく登校している、なんでも今日は全員朝練がないらしい。
しかし今日は逆に撫が来なかった、何かあったのかな?
そんな事を考えていると啓介がさっきの乙女の発言に急に慌てだした。
「乙女さんそれはなですよ!俺はただ目の保養に女子を見ていただけではないですか!」
凄いなこいつ、間違いだらけの発言にここまで堂々と自分の無罪を主張出来るやつ、そうそういねえよ。
その発言に乙女の眉は更につりあがる。
「それが駄目だっつってんの!それ下手したらセクハラで訴えられるわよ!」
「そんな!?」
いやそれ程びっくりする事ではないと思うぞ。
しかし、そんな話にツッコム気分などなく、俺はこれから起きる戦いに向けてのコンディションを高める事に集中した。
「徹君?」
「えっなに?」
いきなり声をかけられた事でびっくりしたが声をかけた人物を見ると意外にも静寝ちゃんだった。
俺は心の中で、名前呼ばれたーと感動しながらも落ち着いた声音を意識して
「どうしたの?」
「疲れてるの?」
疲れてる?そんな顔してたのか俺は?まあため息ついて下向いていればそうも見えるか。
俺は少し慌てたように
「いやいやそんな事ない!体はいたって健康だし、疲れてなんかいないよ」
「でも下向いてため息ついてた………よ?」
小首を横にコテンと動かしながら聞いてきた。
なんだこの可愛い生き物は、本当にあそこにいるさっきから啓介とギャーギャーワーワー言ってるのと同じ人種なのか?
はっ!もしかして実は人間じゃなく天使なんじゃないかとすら錯覚しちゃうよ。
しかし今日の静寝ちゃんグイグイ来るな。
俺はここで静寝ちゃんに今日会うであろう人間について聞く事にした。
「静寝ちゃんは内の学校の生徒会長の事をどのぐらい知ってる?」
「せ、生徒会長ですか?…………さあ……正直あまり」
「少しでもいいんだ、知ってる事があったら教えてくれ」
俺は真面目な目をしながら静寝ちゃんを見た。
それがちょっと怖かったのか、じり、少し後ろに下がってしまった。
俺は慌てて元の普通の眼に戻した、なんか言い方変だな。
「ごめんごめん、いや、今度俺実行委員の手伝いやらされるんだけどその実行委員長は生徒会長じゃない。だからどんな人なのかな~って」
「そ、そうですか。生徒会長さんは………私が見た限りは凄い人ですよ」
「凄い人?」
俺はその言葉に引っかかりを覚えた。
あの人の身内で凄い?凄まじいの間違いじゃないのか?
俺が疑惑を頭の中で巡らせていると、静寝ちゃんが話を続け始めた。
「はい、あの人は、人の上に立つ事に、適している、人だと、思います」
「へ~~~」
まあそれはなんとなくわかる気がする。
あの人の血を濃く受け継いでる人間だ、そんな人の下にいて満足するような人間じゃない事は承知の上、問題はその先だ。
あの人の血を受け継ぐって事で大事なのはそこじゃないんだよ。
勿論そんな事静寝ちゃんに言う事はできなけれど。
それでも思わずにはいられなかった、あの人の人で遊ぶ部分がどうなっているかだ。
その人の前にいて気を抜けば心を奪われる、それぐらいの気持ちで行かなければ。
俺はこの気持ちを復活させてくれた事に感謝した。
「静寝ちゃん!」
「は…………はい?」
「ありがとう!」
「へっ?」
「俺はこの気持ちを忘れてたよ!これも静寝ちゃんのおかげだ!本当にありがとう」
「えっと…………よかった……です?」
「うん!よしやるぞぉーー!」
まずはそこでサッカーボールとバスケットボールを武器にして戦っている二人を止めるか、どこから取り出したんだそんなもの。
ほんとに近所から通報されそうだからな、ったくそんな事で警察の手を煩わせるんじゃない。
俺は二人に近づき二人に聞こえるぐらいの声で
「あっ!あんな所に絶世の美女が」
「何処だ!!!」
「せいっ!」
ビシッ!
俺はその言葉を発し、その方向に気を取られた啓介を俺は後ろから手刀をいれた。
首にぶつけると同時に啓介の体は前のめりに倒れ込む、それを俺は手を伸ば………さずに放置した。
ゴンッ!
うわぁ、鈍い音。
でもま、大丈夫だろ啓介なら。
そう思い俺はその場に啓介を放置したまま学校へと向かった。
俺達は(啓介抜きの)学校についたいつも通り先生が校門の前に立っておはようと生徒たちに声をかけている。
今日は体躯教師だ。
ちなみに皆から陰でマッチョというあだ名が付けられている。
当人もそのあだ名を知っている、むしろ気にいっているようだ。
周りの生徒たちはそのマッチョに向かって
「マッチョ先生おはようございます」
と挨拶している。
それに対してマッチョは
「おう!おはよう!今日も元気に一日頑張れよぉ!!!」
と、朝一で聞いたらうんざりしそうな声音で返してくる。
もうマッチョ認めっちゃってるよ、陰でもなんでもないな。
ちなみにマッチョにあいさつしない生徒はいない。
なぜか?当初の頃は挨拶をしなかった奴もいた、そんな奴が今は………
俺は今マッチョと対峙している生徒を見た。
男子生徒だが一部おかしい所がある、制服越しでも分る筋肉のつき方だ。
制服の形がすでに筋肉化しているからだ。
筋肉の塊が二つ、うえっ
「おはようございますマッチョ先生!今日もいい天気ですね、こんな日はレスリングでもして汗を流したいです。マッチョ!」
「おおう!では放課後俺とレスリングするか!」
「はい!」
この光景が原因となり彼に逆らうものは居なくなった。
ちなみにこの話は学校七不思議の一つだ。
「おはようございますマッチョ先生」
「おうおはようさん!今日も元気にハッスルだぞ!」
俺は苦笑いしながら学校に入って行った。
廊下を歩くと先に登校した生徒達の談笑やバタバタと廊下を走る音が聞こえてきた。
そして俺達は自分のクラスにつくと、いつも通り談笑を始めた。
一時間目は国語だ、つまりは鮫皮先生だな。
あ、啓介あそこに置き去りにしたけど大丈夫かな?
~一時間目~
今は一時間目で、鮫皮先生が教科書を取って生徒たちに国語の説明をしている、ちなみに啓介は結局間に合わなかった。
「…………になる、じゃあここを宮田お前読め」
「光栄です!」
そう言い、宮田は椅子から大きな音をたてながら立ち上がった。
周りの人間は悔しそうに歯ぎしりしている。
…………今更だが、なんだこのクラス。
しかも「光栄です」って………
「~~~~~~~でした!」
「よく読んだ、座っていいぞ」
「はっ!」
今度は鮫皮先生に向かって敬礼しながら席に座る。
しかしそんなクラスの中にいる俺は、席替えで窓側の端っこになった席で空を見る。
すると後ろの扉、つまり俺から見て横の扉が開いた。
そこには今にも崩れだしそうな啓介が入ってきた。
「ぜえ!ぜえ!せー「ふじゃない、廊下に立ってろ」…………」
そう言われた啓介はがっくりと肩を下げ廊下に消えていった。
なんか…………すまん。
今更後悔の波が押し寄せてきた。
……………ま、いっか!
「徹ぅ!!!!!」
あれから一時間目の授業が終わり啓介が凄まじい顔で俺に近づいてきた。
そこはオールメンバー勢ぞろいだ、まあ、啓介が何に怒ってるかはわかるが。
「まあまあいいじゃないか、たかが一時間ぐらい」
「いいわけあるか!!!一時間目は国語で鮫皮先生だったから楽しみにしてたのに!!!お前なんか親友から友達に格下げだ!」
怒るとこはそこなのか、しかも親友から友達に格下げだって?………別にいいけどな。
しかしこういう時のこいつは面倒くさいんだよな、やけに熱いから。
しょうがない、ここは最終兵器を使うか。
俺はさっきからこっちに来たそうにちらちら見ている女子を呼び掛けた。
「お~~い撫、ちょっと来てくれ」
すると撫はこっちにタックルする気かと言わんばかりの早さで向かってきた。
俺の目の前に来ると目を物凄くキラキラした状態で見つめてくる、眩しいよ。
俺は視線を撫から啓介に映した。
そこにはガッチガチに固まった啓介であろう物体があっただけだった。
まあこいつを固める以外にも呼んだ理由はあるんだけどな
「徹様、来ました」
「撫、俺の友達を教えるよ。まずもう知ってると思うけど乙女」
乙女は自分の手を元気よくバッと撫の前にだした。
「よろしくね!」
「乙女さんよろしくお願いします」
その手をぎゅっと笑顔で握り締める撫。
「で、その後ろにいるのが静寝ちゃん」
すると静寝ちゃんは乙女の後ろに隠れたまま顔を半分だけだして
「よ、よろしくお願いします」
「はい、よろしくお願いします!静寝さん」
静寝ちゃんに対しても笑顔で名前を呼ぶ。
そして最後に問題の………
「で、ここにある置物が啓介だ」
「啓介さんは置物なのですか?」
「そうだ」
「違うわ!」
あ、復活した。
一分三十秒、ちょうどアニメのオープニングが終わる時間だな。
「ったく誰が置物だ!あ、撫魅さん俺が徹の親友の啓介です」
さっきお前俺の事親友から友達に格下げだって言わなかったっけ?
そんな疑問を今言うのは無粋だよなぁ、と思いながら俺は見ていた。
啓介はさっきから異様に制服のズボンで手を拭っている、きっと拭いても拭いても出てくる手汗でも拭ってるんだろ。
「啓介さんですか、これからよろしくお願いしますね」
そういって啓介にも嫌な顔一つしないで撫は手を啓介に差し出した。
その手をそっと啓介は大切な物でも包むように握った。
そして俺の方に顔をグルンと反射並みに素早く向けてきた。
しかも目から涙を流しながら、きもいわっ!
「徹!俺、お前と親友でいて本当によかったと思ったよ!ありがとう徹!」
「お…………おう」
なんだろう、スッゴイ複雑。
でもまあ、いいのか?
俺は啓介から言われた言葉を素直に、そのままの意味で捉え、胸にしまった。
これからもこんな風に楽しんでいきたい。
俺はそんな感情をもった。
外からは蝉の鳴き声が、そして寒すぎず熱すぎずの風が吹いている。
「季節の、変わり目か」
その一言で俺は何が言いたいのか、自分でも分らなかった。
なんかもう最後の方で集中力が切れてグッダグダになります。
もう正直何書いてるんでしょう?
何で書いてるんでしょう?
そんな疑問が浮かぶ時があります。
きっともっと上手く書けるようになれば楽しくもなるんだと思います。
なのでこれから情景を出来るだけ意識して書いて逝きたいと思います。




