第二十一話 だれか~だれかこの子を知りませんか~
突然ですが作者は格闘ゲームが好きです、まあ基本殆ど好きですけどね。しかし弟から兄って格闘ゲームすきだよね~って言われました、気にした事はないんですけどね・・・
ゲームで一番好きな事、称号とかをチマチマ集めること!!!なんですよ。
私達は今、道歩く人たちにこの子を見ませんでしたか?
と聞いて回っている。
「この写真の子なんですけど!」
「見ませんでしたか?」
お父さんもお母さんも必死になってお兄ちゃんを探している。
私も一生懸命お兄ちゃんの顔がある紙を配ってはいるが一向にお兄ちゃんの情報は入ってこない。
「おにいちゃん・・・」
私は目の奥から込み上げてくるものを必死に留めた。
私が弱音を吐いてもお兄ちゃんは帰ってこない、今必要なのは精一杯お兄ちゃんの情報を集める事。
私は先ほどよりも大きな声を上げた。
「お兄ちゃんを探しています!ご協力お願いします!」
大きな声をだすのは正直言って恥ずかしかったが、これでお兄ちゃんが見つかるかもしれないという期待が、そんな恥ずかしさを消してくれた。
そして一時間後、私たちはお兄ちゃんの情報ゼロのまま車の中に戻り、家に向かって帰っていた。
その車の中は沈鬱な空気で淀んでいた、当然だあんなに頑張ったのに情一つ手に入れられなかったんだから。
するとお母さんが、
「今日は見つけられなかったけど、明日はもっと範囲を広げてみましょう!きっと明日は何か徹ちゃんの情報を見つけられるでしょう!」
「そうだな、きっと今頃どこかで呑気にやってるさ!」
私はまた目の奥から込み上げてくるものを留めなきゃいけなくなった。
お父さんもお母さんもホントは心配の筈なのに、私に心配かけまいと・・・・・。
私は膝の上に乗っけている手をぎゅっと握りしめ唇をかんだ。
そうしないと、今にも涙や嗚咽が零れ落ちてしまいそうだったから・・・・・・・
そのまま車は家に向かって走って行く、家に着くまで私は一言も喋らずただただ我慢した。
~次の日~
今日は店が立ち並ぶ所でお兄ちゃんの情報を探す事になった。
私たちは昨日と同じ様に声をかけて、お兄ちゃんの顔がついたチラシを配っていた。
私は目の前にスーツを着た綺麗なお姉さんに声をかけた。
「お兄ちゃんを探しています、ご協力お願いします!」
すると女の人は気付いたように私に近づいてきた。
すると足を曲げ私と同じ目線になるとにっこり笑ってきた。
「どうしたの?誰か探してるの?」
「はい!私の家族を探してます、私のお兄ちゃんなんです!これが顔です」
「ん?」
女の人はその顔を見たとき、何か考え込むように眉間に皺を寄せた。
「どっかで・・・・・う~ん」
もしかしてこの人!おにいちゃんを知ってる!?
私はその女の人の方に手をのせ、これでもかというほど揺らした。
「知ってるの!?お兄ちゃんのこと何処で見たの!?教えて!!!!!」
「待って、揺らさないで!消えちゃう、でかけてたもの消えちゃうから!!」
お兄ちゃんの手掛かりをここで放すわけにはいかないので、素直に女の人から手を離した。
「え~~~~~っと・・・・・・・・・そうだ!!!店だ!」
「店?どこの店ですか!?」
私はまた女の人の肩に手をのせガクガクと揺らした。
しかも今度はさっきよりも早く揺らした。
今の私は子供の力を凌駕していたと思う、それほど切羽詰まっていたという事だろう。
「ゆ~ら~さ~な~い~で~、私が働いてる洋服店なんだけどそこでこの間、子供が二人店に来たのよ。子供だけだったから不思議だなって思ったのを覚えてるわ」
「子供・・・・・二人?」
(うん?じゃあお兄ちゃんは誰かと一緒にいるってこと?)
「ええ、そのチラシの男の子ととっても可愛い女の子で来たわ、女の子の方は和服?を着ていたわね」
(しかも可愛い女の子と一緒に?)
私はそこで憤りを感じた。
お兄ちゃんが可愛い女の子と一緒にいる、私はこんなにもお兄ちゃんを探してるのに!と
また新たに早くお兄ちゃんを探す理由が出来た。
その女の人は花蓮を見て思った、この子怖い、と。
それもそうだろう。
今、女の人の目の前では黒い顔をして黒い笑みを浮かべながら、ふふふふふと笑ってる少女がいる、それはさながら魔王の様だ。
「可愛い女の子と、可愛い女の子とね・・・・・」
女の人は何処を見ればいいのか分からず時計を見た、そこには遅刻寸前の時間を指していた。
「あ、お譲ちゃん私もう仕事行かなきゃだから、もう行くね?」
「あ、はい!本当にありがとうございました」
「いえいえ」
そういい女の人は自分の仕事場へと走って行った。
あの人には感謝しなきゃ、お母さんとお父さんにも知らせよう。
花蓮は二人の元へ行き徹が洋服店にいた事、それと女の子と一緒に行動している事を伝えた。
二人は手を取り合って喜んだ。
「よし、じゃあここら辺を探せばいいんだな!もうちょっと頑張るぞ!」
「ええ、早く徹ちゃんに会いたいわ!!!」
「うん・・・・・それにあの事も聞かなきゃだしね(ボソッ)」
「ん?花蓮なんか行ったか?」
「うん、早くお兄ちゃんみつかるといいなって」
「そうか、そうだな!早く見つけてやろう」
お父さんは拳をグッと握り締め凄く嬉しそうな顔をしている。
隣にいる母さんも嬉しそうだ。
私もとても今嬉しい気持ちになっている、当たり前だ、探し続けてやっと手掛かりを手に入れたのだから。
「でも、今どこにいるんだろう?」
するとどこからともなく黒い車が現れ私たちの横に停車した。
なんだろうと思っていると、黒くて中が見えなかった窓ガラスが開いた。
その中からとてもお淑やかそうでいかにも名家のお嬢様といった感じの女の子が私たちに不安そうに話かけてきた。
「あのもしかしてなんですが、徹様の親御さんですか?」
「えっ、徹を知っているんですか!?」
すると嬉しそうににっこりと顔を喜ばせ話を言葉を続けた。
「はい、私は先程まで徹様と一緒にいましたから」
お父さんとお母さんは詰め寄るように車に近づいた。
そして怖い形相で質問した。
「徹がどこにいるか知っているんですか!?」
「教えてください、徹ちゃんはどこなんですか!?」
「この近くにある公園の入り口の裏にある無人と思われる家にいます」
しかし私は気付いた、さっき言っていた女の人の、一緒にいた女の子がこの人だと言う事に、私はお兄ちゃんの居場所が分かったのは嬉しいが素直にそれをお兄ちゃんと一緒にいた女の人の言葉に素直に喜べなかった、いわゆる嫉妬である。
「「ありがとうございます!」」
「いえ、お礼を言うのは私の方です、徹様には色んな事を教わりました、今回の事は宝物の様に思っています」
「はい???」
「いえ、こちらの話です」
女の子は恥ずかしそうに手を振っている。
私はこの女の子に感謝はしているが、やはり最後まで素直には喜べなかった。
「それでは、私はこれで」
そういうと女の子は黒い車と一緒に走り去って行ってしまった。
もうすぐ行くからねお兄ちゃんという心を胸に秘め鈴木家は車に乗った。
徹の居場所が密告された!
徹は一体どうなってしまうのか!?
次回乞うご期待!!!
まあ鈴木家が徹の元に行くだけです・・・・・これもネタばれになるんですかね?




