第一話 朝起きたらまず何する?
はっじまーるよ~~!
俺の名前は鈴木 徹
歳は15でぴちぴちの高校一年生だ、といってもまだ高校生になったわけではないが。
正確にはこの春から高校に入る。
「ジリリリリリリリリリリリリリリリ」
「うるせー、もう朝かよ」
バン
という自己紹介をする夢から覚めて、俺は朝から不愉快になる原因を止める。
「・・・着替えるか」
まだ幾分か頭がぼーーっとしている。
そんな頭を切り替える為に服を着がえた俺は、顔を洗うため洗面台へと向かった。
そして着いた、相変わらず鏡にはどこにでもいそうな普通の顔が映し出されている。
水を出し顔を洗って頭を振ってみた。
ブンブンブン
「よし目ぇ覚めた!」
うーーん、と背伸びをし、俺は朝食という名の朝のイベントを楽しみにしながら階段を降りる。
しかし、そこには俺の望んだ朝のイベントが起きていなかった。
「あれ、父さんと母さんまだ寝てんのか?」
(でも、今まで父さんと母さんが俺より後に起きた事ねぇよな?)
軽く嫌な予感がしたので、とりあえず二階に戻り父さんと母さんが寝ている(はずの)部屋を開けてみた。
ガチャッ
「誰もいねぇ」
あいつはいるのか?
と思い、妹の部屋をそっと開けた、妹の部屋を覗き見るような感じで罪悪感がでたが、今はすまないという気持ちでそっと扉を開けた。
「すぅ~すぅ~」
「ふむ、こいつはいるか」
いやいや待て、多分何かの材料かなにかを買いに行ったのだろう、うん、そうに違いない。
そう思いながら一階のリビングにいくと、テーブルの上になにか白い紙が置いてある事に気がついた。
「なんだこれ?」
その白い紙の裏をみてみると………色々書いてあった。
(父さん&母さんからお知らせ
実は父さん、転勤先がアメリカになった。
なので二人とも協力して仲良くやってください。仕送りもきちんと送ります
PS.母さんも海外行ってみたいのでお世話係として着いていきま~す)
・・・・・・・・おい
おいおいおい、まじか、いやまじか。
頭をくしゃくしゃっとして屈んだ。
「まじかおい、俺朝食とか作れねえし・・・」
と、そのとき
トントントンと階段の音がした。
振り返ると
「おいそんなところでかがんでるんじゃねえ、私の邪魔だろうが、とっととどけ」
朝から兄に向って暴言をはくこいつは俺の妹、鈴木 花蓮歳は15。
名前に似合わず凶暴な奴だ(なぜか俺限定で)
というか、それどころじゃない
「とりあえずその兄に向っての暴言は許す、それよりこれ見ろ」
といって白い紙をみせる
「ん?ああこれは知ってるよ」
「え?」
え、じゃあなに知らなかったの俺だけ?
まじか、なにこの疎外感悲しいんですけど。
俺は床に膝をついた。
「ガクッ」
「自分でガクッとか言うなよ」
こんな俺にたいしても花蓮はぶれない。
酷い奴だ。
「まあ知ってるっていっても、そうなるかもってレベルだけど」
「俺はそれすら知らなかったよ」
まあ、起こってしまった事はどうしようもないそれより飯だ、朝飯だ。
俺は妹に向きながら
「とりあえず朝食を食おう」
すると妹はえらいことを俺に言ってきた。
妹は目を細めながら
「兄貴、飯作れんのかよ?」
「・・・・・・」
何言ってんだこの妹は、作れないに決まってるじゃねえか。
すると妹はニンマリとして聞きなおしてきた。
「作れんのかよ?」
畜生、俺だってあの親がアメリカ行くって知ってたら・・・・・カップメン買い占めたのに・・・。
(あっそうか、カップメン買いに行けばいいのか!)
「そもそも兄貴は「おい花蓮」・・・なんだよ」
「俺ちょっとコンビニ行ってカップメン買ってくるわ」
そういい玄関に向かって歩こうとした時後ろからフードを引っ張られた。
「グェェ!」
「ちょっと待て」
「お前、いきなり引っ張ったからカエルが潰された様な声が出ちまったじゃねえか!」
「いや私カエルの潰された声聞いた事ないし」
そう言うとフードをつかむ手を一層強くしグイグイと引っ張ってきた。
「おいおいなんだよ、言いたい事があるなら手じゃなくて口で言えよ」
「いや、カップメンなんて買ったら食材がもったいねえじゃねえか」
「・・・・・だって俺、飯作れねえし」
そういうとなぜかこいつはモジモジクネクネしながら言ってきた。
「しょうがねえなあ、もし兄貴が私の料理を食いてえってゆうなら作ってやらん事もないぞ////」
「いや別に俺はカップメンで「く・い・た・い・よ・な?」・・・・はい」
こうして俺の日常は始まった。
これを読んで下さった方々へ、駄文ですがこれからもどうぞよろしく!
お願い致します。