第十八話 昔はよく外で遊んだり・・・・・記憶にない!!!
最近の趣味曲の歌詞を覚える事です!しかし、ずっと歌ってると意識してなくても歌えてきちゃいますねぇ。
そう考えると歌手の人って凄いですよね、何曲も頭の中に入ってるんですから。やっぱプロってのはそういう事なんですかね?
「お嬢様、見つけましたよ」
そこには黒いスーツを着た男が立っていた、まあいかにも怪しい人物だが。
俺が警察なら否応なしに捕まえてるな。
男はサングラスをかけているのにその目は強く俺を睨みつけている事は分かった。
「斎藤」
なるほど、こいつの名は斎藤というのか・・・・・だからどうした。
(どうするこいつがどう出るか分からない以上余計な動きはみせない方がいいか?)
俺は頭の中にここら周辺の地図を展開し、いつでも逃げられる様足に力をいれる。
さあ、こいつはどうでる?
「お嬢様、屋敷へお戻りください。屋敷で修三様と美輪様があなたの事を心配されておられました」
「そんなわけありますか、あの人達が私の事を心配する?心配なのは私が外に出て松上家の品格を落とさないか、ということでしょう!」
すると男は微妙に顔を歪ませた、おそらく図星なのだろう。
しかしそんな事も一瞬男は顔を元の無表情に戻し、また撫に問いかける。
「お嬢様、いい加減こんな事はおやめ下さい。外に出ると言う事は貴女自身の品格にも影響するのですよ!」
「構いません!元より私は家を出た時点で自分の品格など捨てました、今の私は品格せ固められた偽りの私ではなく、本当の私です!!!」
まああの、なんか蚊帳の外で悲しいな。
っていう事で俺もそろそろこの攻防に参加しますか。
俺は静かに、しかしハッキリと聞いた。
「なあ」
「?」
お、よかったちゃんと俺の声は聞こえたようだ。
俺は斎藤という男に質問した。
「あんたは撫を連れていきたいんだろ?」
「当たり前だ下朗、貴様か、お嬢様を誑かしたのは」
「誑かしてなんていねえよ、これは撫が決めた事だ。撫の好きにさせてやろうとは思わないのか?」
すると男はフッと鼻で笑った。
「お嬢様は家にいる事を望んでおられる、貴様がお嬢様を誑かさねばお嬢様は、今頃家の中で今まで通り過ごしていたはずなのだ!!!貴様がお嬢様を脅したのだろう!」
「ハァ?」
こいつ、典型的な人の話を聞かない奴だな。
だが、そう考えるとこいつにいくら話しても無駄だな。
それに撫も帰るのはいや、ということで・・・・・
「そんな事徹様がなさるわけないでしょう!私は脅されてなどいません、私は私の意志で家を出たのです!あなたの勝手な解釈で徹様を困らせないで下さい。大体あなたはいつもキャッ!?」
俺は撫が話している途中で無理やり腕を引っ張った。
「なっ!!!」
そのまま俺は公園から出て近くの曲がり角を曲がった。
しかし、黒い男も馬鹿ではないので当然追ってくる、しかし、俺の狙い目はそこだ。こいつには自分から俺達から離れてもらう、もう一つの曲がり角をまがり無人の家の庭に転がり込み草の中に潜りこんだ。
「と、徹様///」
「シッ!声を出さないで」
「そ、そんな声をださないでなんて、私頑張ります」
何かを勘違いしてる気がするがまあ、静かにしてくれるのならいいや
すると俺達の家の前にタッタッタという足音が聞こえてきた、多分あの黒い男だろう。
「ッチ不覚だった、あの小僧ただでは済まさん、お嬢様ーどこにいるんですかー」
するとまたタッタッタという足の音がした、しかしどんどん遠ざかり完全に聞こえなくなったので草から這い出た。
「撫もういいぞ」
そういい撫の方に向くと、目を閉じ懇願するポーズで何かを待っていた。
何やってんだ?どうしようなんか反応に困るな。
俺は撫の肩に手をやった、すると撫の体が一瞬ビクッとなる。
「おい撫、もう目を開けても良いぞ」
「えっ?」
まあきっとあの黒い男に見つからないよう神様あたりに祈りでも捧げてたんだろ、と自分の中で完結し撫を引っ張り立たせた。
「あの黒い男はもうもうどっかいったから」
「えっ、あっそうですか・・・・・・」
なぜ残念そうなんだ。
まあいいや、それよりもどうするかな?もう夜遅いしこの家にお邪魔になる事にするか。
そう決定した俺はこの家で今日は休む旨を撫に伝えた。
しかし、なぜ俺がこの家が無人だった事が分かったか、まあそれは・・・・・・秘密だ。
中は比較的古くなく埃などもない、まあいくら無人とはいえ玄関に鍵を閉めないのはどうかと思うが、でもそのおかげでこの家で休めるんだよな。
そんな考えをしていると撫が少し申し訳なさそうな顔をしながら俺に言ってきた。
「徹様」
「ん?」
「あの、私流石にそろそろお風呂に入りたいんです、こ、こんな事いうの筋違いだと分かっているんですけれど、すいません・・・・・」
ああ、そりゃそうだよな。
俺は男だから、まだ一応我慢できるが女の子となるとそうも行かねえか。
風呂か、そうか盲点だったなどうするか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・な~んてな。
勿論考えてある、だからここまで来たんだ。
「安心しろ撫、この家にも風呂がある、それを使おう」
「えっ、でもこの家無人だからガスが出ないんじゃ」
「いや、多分まだ出るはずだ」
そう出る筈なのだ、俺の計算が間違っていないなら。
俺は風呂場に行き蛇口を捻る、すると暖かいお湯が風呂の中にドンドン溜まって行く。
「うんよかった、まだ出る。じゃあ先に入りなよ、パジャマは流石にないから今日買った服の中から選んでそれで寝て」
「はい」
それから俺はリビングに行きコンセントを指してテレビを見た。
これといったニュースはやっていない俺は今日一日の事を振り返りクスリと笑ってしまった、そして自分がまだ普通に笑える事にも驚いた。
「まだ、ちゃんとした感情はあるんだよな、これも撫のおかげかな?」
それから一時間ぐらいしただろうか、撫が今日買った服を着ながらリビングに来た。
髪が濡れているせいか妙に色っぽくも見える、しかし幾ら色っぽくてもまだ子供っぽかった。
「徹様上がりました、どうぞ」
「ああ、ありがとう」
そうして俺も風呂場に向かい、今日一日分の疲れを癒した。
そしてリビングに戻るとソファーで撫が寝ていた。
「なんて無防備な寝顔なんだよ、まあ、あんだけはしゃいだらそら疲れて眠くもなるか」
俺は寝室に布団を敷きリビングに戻ると起こさないように彼女を抱えそっと布団の中に入れた。
そして俺が廊下に向かおうとした時何かが俺を引っ張る感覚があった。
「行かないでください徹様」
「お前起きてたのか」
俺を引っ張ったのは撫だった、しかも手が震えている。
「今起きました、それよりも徹様、私を一人にしないで下さい」
「・・・・・・・大丈夫だ、俺はここにいる」
「はい」
そいういうと撫はまた眠りについた。
察するに撫は孤独が恐いんだろう、孤独はどんな人間でも恐いからな。
一人ぼっち、それの意味する事がなんなのか。誰にも見て貰えず誰からも評価されない、そんなのは寂しすぎる。
「大丈夫だからな」
一人呟いたその言葉はきっと撫に対してではないだろう。
皆さんやばいです、過去編の終わりが見えません。
どうしよう、このまま大分使っちゃったら・・・(汗)
まあなんとかいざって時は切り札ごり押しを使います。




