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第2話 侵入生の、小笠原です。

 サブタイトルは、『新入生』と『侵入』を掛けてます。毎週日曜日に更新したかったのですが、遅れてしまいました。次回は出港すると思います。……多分。

 ザザー、ザザー、ザザー……。

「……。」

今夜は眠れず、平べったい籠に米を敷いて、傾けてザーザーと波の音を出したり、サザエを耳にあてて波の音を聞いていた。明日にはもう、俺は海へ旅立っている筈だ。海賊船は、漁船を使おう。少し位なら航海の知識もある……と思う。しかし海図が無い。という訳で、俺は中学生の我が子の部屋にコッソリ入り、地図帳を盗み出す事にした。

よ~し、我が子は寝てるな……。

「ん?どこだ?」

ガサゴソガサゴソ、見つからない……。いつも本や教科書を整理しろっつってんのに。俺は教科書等の整理整頓をした。 国語は国語、数学は数学でまとめろよ……ったく。

 約30分後……。

「無い!」

ん……?待てよ、地図帳ってのは家に置いとかない気が……。そうか、地図帳は学校に置きっぱなしか(地図帳や副教科の教材は学校に置いてましたよね?)!

「中学校まで15分位かな?」

 ズダダダダダダ! 俺は我が子の通う中学校まで猛ダッシュしていた。幸いにも深夜にチャリでパトロールしている警官はいなかったので、 職務質問される事も無かった。

「よし、着いたー!」

しかし、今時の中学校というのはセキュリティーがしっかりしている。注意せねばねば……。

 まず、監視カメラ。これは、黒いズボンを履き、手で大きい黒い布を持ち、この布で体を隠せば、深夜だから監視カメラのような画質の悪い物では分からないだろう。そして、校内ではライトを照らして巡回中の警備員がいる。まあ、どうにかしよう。

 先程の作戦で、監視カメラのある入り口を突破……出来なかった。

「鍵掛かってるわ……。」

俺は、意を決して硝子戸にタックル!

「割れねェ!」

硝子の端っこには『強化ガラス』と書いてあるシールが貼られていた。

「ま、そりゃそうだろな。」

ふと左を見ると、明かりがつき、窓が開いてる。忍び込むチャンス!

 俺は窓から転がるように中へ飛び込み、手でピストルの形を造ってスパイの真似をした。

「あ……。」

部屋の中には夏休みの為のプリントをパソコンをカタカタやって造っている先生らしき人が数人いた。どうやら職員室だったようだ。

「はは……、ども。」

全員ドン引きしている。その時、ヘルメットを被ったセキュリティー管理会社の人達が俺の身柄を拘束した。

「我が子が『地図帳を学校に忘れた!』とか言ってるから取りに来た(実際は盗りに来た)んだ!」

……それで誤魔化せる訳も無く、色々と質問された。

「名前は?」

小笠原おがさわら 乱蔵らんぞうです。」

「年齢は?」

「29歳。」

「職業は?」

「一応、漁師です。辞めるつもりですが。」

「漁師さんでしたか。監視カメラの映像に写っていたのは貴方ですね。」

「……ハイ……本当……済みません………。」

と、その時、職員室の窓から声がした。そこには、ちょび髭のひょろりと長い長身男性が立っていた。

「小笠原様、『コロコロ』より御迎えに上がりました。」

えっ?

「あっ!!」

セキュリティー管理会社の人達が一斉に謎の長身男性に襲いかかった。

彼が鋭い手刀を作っていたのが見えた。彼等の腰の辺りを次々と刺している。

「強ぇ……。」

「そろそろ警察が来ます。さあ早く!!」

続く。

 読んで頂き、誠に有り難う御座居ました。次回も読んで貰えると嬉しいです。 書いている時にはセキュリティー管理会社は江戸時代の捕り物用具の十手と、『御用』と書かれた提灯を持っている……という内容の文章がありましたが、カットしました。わざとらしい感じがしたので。それでは、また次回、御会いしましょう。そちらが来て下さればの話ですが。

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