第三章 ノサッポ村2
それから2日後、朝日が昇り朝霧が晴れたところで調査団一行と占い師ディーとナーノは村のはずれにある一本杉を背に首都ルーパスへと向かった。
そこから4時間ほど歩いた所に8人乗りの電動自動車が置いてあるという。
*****
「仲間が荷担ぎに来る。ここで待つか。」
先頭を歩くアルガスが誰かと交信していた手をおろし後ろを振りかえった。
後に続く4人と2人は細い路の中にあちこち浮き出ている太い木の根に腰を下ろす。
道に沿って川が流れているらしい。
鬱蒼とした下草で見えないが川の流れる音が聞えてくる。
水筒の水を飲み一息ついて汗を拭く。
時折風が吹きぬけ火照った肌を冷やした。
・・・どこかで鳥の鳴き声がする。
ナーノはその聞いた事のない鳴き声を追って立ち上がった。
それは無意識だったのだが。
その一瞬後、金属音と肉を切り裂く音が背後で聞こえ、振り向く前に何かが倒れる音がした。
ディーが倒れた音だと悟って危険を察知し、そのまま森の奥へと駆け込もうとしたナーノだったがすぐに捕らえられ、5人とそれに加わった大刀を持つ男2人に囲まれた。
「苦しみたくなきゃあばれるな」
「騙したな…あんた達…なんで?」
震える声で訴えるも肩と腕をおさえこまれひざまずくナーノ。
「これで終わりだ」
男が持つ刀が不思議な虹彩を放ち、ナーノの首めがけて振る落とされた。
が、
男の身体が一瞬ひかり、そのまま黒焦げになって倒れる。
「ガス!」
「早くやれ!」
すぐにもう一人がナーノの頭に大刀を突き下ろそうとしたが、突然吹き付けた風の壁に巻き上げられ大木の幹に叩きつけられた。
ナーノを押さえていた男はそうなるのを見越してか、いつの間にかナイフを振り上げナーノの首に突き立て・・・たはずだったのに、それはかなわなかった。
男が立っていた地面がいきなりななめに割れ、そこから電光が走ったのだ。
地から走り出た稲妻はそこに立つ男達全てを餌食にした。
ナーノを後ろで押さえていた男も一度踊るように飛び上がりそのまま倒れた。
稲妻はそのまま消失することなくナーノの身体の周りを縦横無尽に走り回っている・・・まるで主人にまとわりつく犬のように。
ナーノ自身はほんわかとした心地よさを感じるだけだった。
声がした。
男とも女ともつかない声・・・
『我々はあなたのしもべ。あなたは我々のしもべ。共に生き、共に死す。』
『誰?・・・誰だ!?』
『我々には名がない。あなたもそうであるように…』声はか細くなり消えた。
それと共にナーノは意識も朦朧として身体の力が抜けてしまい膝をつき天を仰いだ。
地が割れその中に落ちて行きながらはるか上空に見える空の青がナーノを安らかな気分にさせ・・・意識は途絶えた。
おおお・・・思ったよりいっぱい読んでくれる人がいる~!
嬉しいものです。ありがたや~(-人-)




