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好きな色

作者: 香崎 莉愛
掲載日:2026/04/16

「貴方は何色が好きなの?」

貴方はそう言って私に問いかける。

「私は、あおが好きです。」

「なぜ、あおなの。」

「あおはいつだって、どんな気分にもならせてくれますし、私の気持ちに寄り添ってくれるから好きです。」

「私は明るい気持ちになりたい時、朝になるのを待ちます。朝になれば、きらきら輝くあお色が、目に入りますから。その色を見たらこれからいい1日がスタートするんだって気分になれます。」

「悲しい時は?」

「悲しい時は、夜が来るのを待ちます。夜は、私の悩みも全て飲み込んでくれそうなほど、底知れない青がそっと私に寄り添ってくれます。その色を見たら落ち着きます。どんな気分になりたい時に見上げても、あお色は、その要望を叶えてくれます。」

「そうなの。」

「はい。あおは、いつでも肯定してくれているような気がして好きです。」

「それは、良い事ね。」

「はい。」

「じゃあ、貴方は、私の色も好きなの?」

貴方の声は少し震えていた。

「ええ、もちろん大好きです。」

私がそう言い切ると、貴方は、きらきら輝く青い目を大きく見開いたあと、そっぽを向く。それから、私を置いて、歩き出した。後ろから見た貴方の耳は、赤く染まっていた。

そんな貴方に逃げられないように早足で追いかける。

「置いていかないでくださいよ。」

そんな貴方を追いかけながら、心の中で、貴方に告げる。


いつか、時が来たら、まっすぐ想いを伝えます。

その時は、どうか諦めて、私のことを受け入れて。

その時が来るまでは、みんなの青でいていいから。そんなあなたも大好きだから。でもその時が来たら、私だけの美しい青になって。

どうか、お願いだよ、愛しい人。

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