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ポケモン懺悔録

 神父様。わたしはポケモンをしたことがありません。

 ただの一度もです。

 理由は初代ポケモンが発売されたとき、わたしは中学二年生だったからです。

 ポケモンはコロコロコミックに属するゲームであって、中学生でコロコロコミックに夢中になることはささやかな社会的地位を失うことに他ならなかったからです。

 たとえ、コロコロコミックみたいな毎日を送っていたとしてもです。

 あと、神父様。わたしはポケモンショックのビデオを持っていました。

 リアル呪いのビデオみたいなもので、みながダビングして所有していました。ある愚かなグループが視聴覚室を掃除中、ポケモンショックビデオを再生し、すぐにばれて、全校集会が開かれたときはクソ迷惑なことしやがってとぶつくさ言ったものでした。正直、AVが見つかってもここまでひどいことにはならないだろうと。

 神父様。わたしは嘘をつきました。ビデオを持っているものは全員廃棄しろと言われ、持ってないと言いました。あの当時、わたしたちの審美眼はポケモンショックビデオを流しながら人生ゲームをすることをとても風雅なものだと思っていたのでした。

 まもなくヘマしたのと同じグループがバタフライナイフをかちゃつかせる練習をトイレでしていたのがバレて、ビデオのことは忘れ去られました。

 あと神父様。わたしたちは科学部であることを利用して、科学部的なことをするといってパソコン室で生態系ゲームをしました。植物、小型草食動物、大型草食動物、小型肉食動物、大型肉食動物の五つのユニットの数を調整し、できるだけ生態系を長持ちさせる趣旨のゲームでしたが、わたしたちは馬鹿で愚かでコロコロコミックみたいな毎日を送っていたので、大型肉食動物の繁殖力、捕食力、体力をすべて99にして、究極生命体を創造し、野に放っていました。最初は少数だった究極生命体はあっという間に草食動物を食いつくし、爆発的に増え、小型肉食動物を駆逐し、パソコン画面は真っ赤な究極生命体で満ちました。産めよ、増やせよ、地に満ちよ、なのでした。それからしばらくして捕食できる生き物がないことが原因の飢餓がやってきて、究極生命体は次々と餓死し、パソコンにはぺんぺん草一本生えない茶色のフィールドが広がりました。神父様。これは意外とまともな学習になったかと思います。

 ところで神父様。ポケモンは何を食べているのでしょうか? 今は鬼籍に入ったわたしの大叔母は齢九十を超えて、ピカチュウが好きなのでしたが、ピカチュウは昆虫を食べていると思っていたようです。昆虫は電気で捕まえるというわけです。ですが、神父様。十万ボルトの電圧をかけたら、昆虫は跡形もなく消滅する気がします。

 ひょっとすると、ポケモンとは究極生命体なのかもしれませんね。つまり、超古代文明が作り上げた究極生命体のせいで生態系が破壊され、人類は一度滅び、そして数万年の月日を経て、人類は復活したものの、禁忌である究極生命体に手を出した。しかし、同じ轍を踏まないために戦闘以外はあのボールに閉じ込めているのかもしれません。だとすれば、仲間だとか友達だとか呼んでいるポケモンを戦闘時以外、あの狭いボールに閉じ込めているのも理解できます。

 ああ、神父様。わたしたち人類はなんと罪深き生き物なのでしょうか。

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― 新着の感想 ―
ポケモン。ほぼほぼ興味なしで生きてきました。ピカチュー、かわいいねの感性はもちあわせているのですが、すみっコLOVEのようにはなりません。すみっコの、のほほ〜んとした様子を裏切る薄暗い設定が好きなので…
神が許さなくても許してあげましょうぜんぶ――と途中まで思っていたのですが、やはり調子に乗ったクソガキ野郎ですねおほほ(大変結構です)
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