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第3話 狩人【神女】

いつも読んでいただきありがとうございます!6

 発射を終えた銃が元のハンドガンへと戻っていく様子を眺めながら、俺の手は震えていた。

初めて撃った感想はすぐには出てきそうもない。当たったかどうかさえ分からない。達成感よりも恐怖と緊張が抜けきらない感じだ。


「どいて」


神女に言われ、俺はそそくさと後ろに下がった。

神女は慣れた手つきで弾丸の装填を終わらせると、窓外に向けて構えた。


「スコープ」


神女が唱えると、銃の本来スコープがついているあたりに5枚ほどのホログラムっぽい円盤が展開された。


「対象捕捉……2,4,2,3,1,」


神女が数字を唱えるたびに円盤が回転し、突き出した部分がパズルのようにそろっていく。


―――カチッ


神女が引き金を引く。轟音が鳴る。しかし弾丸は音を置いていく。超音速。こんなものを食らえば即死間違いなしだ。時速1225km以上で飛んでいく弾丸の後をソニックブームが追いかける。その間に神女は2射目を装填、5つ数字を唱えたのち、、発射。

不意に、ポケットに入っているスマホが震えた気がしたが轟音によってかき消された。

まっすぐに進んだ弾丸は敵の光学迷彩が切れたところを正確に射抜いた。2射目も命中。

このとき神女は1kmも離れた相手に命中したことになった。


「終わり。帰るよ」


そう言って、何事もなかったかのように教材室に戻っていく神女に俺は後ろからついていく。

道中、スマホを確認してみると、メールが来ていた。


差出人は……‘‘殺し屋A‘‘


俺は先の‘‘国家公安委員会‘‘の件があるので、いったん開いてみた。

文面はこうだ。


『やぁターゲット君。今回は私の完敗だ。おそらくそろそろ死ぬ。3つ伝える。一つ公安の女は信じるな。二つ絶対にまた狙われる。三つディープブレインという言葉を覚えて置け。ただしこのメールのことを誰にも話すな。特に公安の女には』


ディープブレインという言葉に聞き覚えがあった気がしたが、一旦置いておくことにした。


「何してるの?」


いつの間にか、目の前にいた神女に俺は飛びのき「何でもない!」と叫んだ。


「そう、じゃあ、さっさと返してきて」


いつの間にか教材室の前に来ていた。


「ハイ……」


この人を信じるなって……もともと信じてないんだよなぁ~

そんなことを思いながら俺は銃を返し、教室に戻った。


・・・


 教室に帰ると……いたって普通に授業していた。


「⁉」


俺が言葉を失っていると、神女が


「すみません遅くなりました」


平然としてるぅぅ⁉いやいや、そんなんで通る訳……。


「ええ。事情は聞いているわ。早く席に着きなさい」


センセイ?せんせーーい⁉

いや、いやいや通るんかい⁉


「ほら、紅丘君、何をしているの?早く座りなさい」

「あ、は、はい!」


俺はすっとんきょうな声を出して座った。

クラスに小さな笑いが起きる。


「おい!どうなってんだ?」


俺は静かに尋ねる。

どう考えたっておかしいだろ?


「先生たちには休み時間中に体調不良を起こした君を私が見てたことになってる」


あ、なるほど……ってなるか!


「どんな暴論だよ!」

「しっ!大声出さないで」


神女が注意したその瞬間、寸分たがわず、


「はいそこ!イチャイチャしない!そう言うことは家でやれ」


俺は頭ぽっかーん。

神女はというと、


「はいすみませんでした。以後気を付けます」


神女さ~ん!否定して!否定してよ~!

本当に神女の奴何を考えてるんだ?


そうして、今日も一日が終わった。

人生で一番疲れた一日だった。


―――で、


「あの~神女さん?」

「ん?」

「これは一体?」

「私‘‘たち‘‘の家」


私たち?え?‘‘たち‘‘?


「同居ですか?」

「うん」


取り合えず、、えーと、

……

……

……

……う~そ~だ~!


確かにさ?俺一人暮らしだけど……(まぁ覚悟はできてたようなできてないようなものだったけど)だからってさぁ……。


「何してるの?早く入って」

「あ、ああ!お邪魔します?」

「何で疑問形?あなたの家なんだけど?」

「ああ、えっと、ただい、ま?」

「はい。おかえり」


何だろう?変な優越感が……。こんな美人におかえり言ってもらえる日が来るとは……。

なにはともあれ、こうして、俺はこの銀髪美人JK公安刑事と同居することになったのだった。


――――これからどうすりゃいいんだ~~!!


続く

次回 同居


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