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ファーストインプレッション①

久々の投稿です。コメントとかもらえたら嬉しいです。

彼女である由崎結衣ゆざきゆいは高校三年の終わりに必ず死ぬ。


ループして117回目まで、トラックに轢かれるか、それを回避すると隕石が脳天を直撃して死ぬ。今のところはこの2つの方法で必ず死んでしまう。

他の方法は・・・。


と、話が長くなってしまう。

彼女である「結衣」は、高校三年の終わりに様々な方法で死んでしまうのである。


自分が高校1年の始めから3年生の終わりまでの間、ループすることは、妙なことで分かった。


彼氏だった精神年齢300歳以上のワシこと、「赤塚愛杜」は、結衣の死に絶望し、高架橋から身を投げた。自分も死のうとしたわけである。自業自得ってやつかもしれない。


気づいたときには学校の入学式の日である4月4日に戻ってきていた。笑うしかなかった。

死んだはずの結衣が生きている。

そして、自分は新入生徒代表演説をしなければならない


これを何十回かループを繰り返した時である。


高架橋に落ちなければ、ループせず、由崎結衣は死んで、自分は新しい人生を歩めるのであろうか。


高架橋から落ちず結衣の死んだ世界が待っているのでは?



そう思って28回目のループでは、高架橋から落ちず、普通の人生を送ろうとしてみた。


結果は散々だ。


雷が愛杜に直撃したのである。

そのあとは毎度同じで高校一年生の4月4日に巻き戻りである。


どうすることもできない。ループは永久に続くのか。

高校生活のほとんどを無限ループしなければいけないのか。


試しに雷が落ちるタイミングで、避雷針の斜め45度の位置にいた。

結果は結衣と同じ隕石落下である。


この3年間を繰り替えすに当たって、「楽しめ」と神という人外じんがいたちの言葉が出てきた気がする。


友達だった連中とは普通に話すようにしている。


だが、ほとんど、118回目ともなると、ほとんどの友達なんてオートマターである。

愛杜は全部覚えている。愛杜は成績がいいし強力な記憶能力も持っていた。

117回目までの間、トラックになるか隕石になるか、ほとんど決まっていて、愛杜がトラックに轢かれるように行動すれば、無理にトラックでなく隕石になる。


家にいたりするとどうなるかも試してみた。結衣が屋内にいても、隕石落下はマストである。


一度、東京タワーでデートしてみたが、結衣を狙撃するかのように、ガラスを貫通して隕石ってやつは落ちてきた。


毎回、大好きな顔がトマトを潰したように血だらけになる様は、気持ちの良いものじゃない。


そろそろ、118回目ともなると、正直いろんなものがめんどくさくなってきてもいる。


”何も起こらない”だろうが、結衣のスプラッタは慣れていない。


愛杜の118回目の高校生活が始まった。


無事、代表挨拶を終え、壇から降りたときに、愛杜はくしゃみをした。

ホコリでも鼻に入ったのだろうか。


今までのループであったかは知らない。


結衣が愛杜のくしゃみに「すっ」と笑う。ちょっとバカにした笑いだ。


結衣はツンデレ系女子の才能がある。


毎度同じで、天気も「いつも通り」穏やかで、しかも青空だ。


特にカッコつける必要はない。結衣はすぐに落ちる。


多少の落ち度も、毎回のループで、何が起きるかは単純明快で、何も変わったことなど無いのだ・・・。と思っていた。


ループ一日目として毎回この入学式の日の朝が始まる。


体育館から教室に移動する。行先は1年F組である。クラス分けと席順の張り紙はされているが、愛杜は見ないで教室に入っていった。


おなじみのクラスのはずである。約300年中100年以上座っていた椅子に座る。


「間違っていたら、誰かが言ってくれるだろう」


各生徒が流れ込んでくる。全員が椅子に座った後、女子も男子もリア充が自己紹介している。


当然、愛杜のところにも何人かの生徒がやってくる。


愛杜は「よう、火野ひの富家ふくやじゃないか。おお、やっぱまだちょっと幼いなぁ。」と話しかける。


「うっえっ?・・・初対面なはず・・・。」


「うん?。初対面じゃないよ。俺は覚えている。」


ループ物に弱いタイプなの?愛杜って・・・。


と、愛杜は知っていた。このパターンも100回以上もやってきたものである。


大体クラス全員とも、何百年も顔を合わせてきたやつらである。


仲良くなるのも、どうやったら嫌われるのかもきちんと把握している。


「お、つ・・・おう。」と火野と富家は、焦る。


「まぁ、あんま気にしないでおけ。俺たち友達だろう?」


「ああ、そうだな・・・」


「・・・うん、そうだよ」


火野ひの富家ふくやはしどろもどろになる。


「とりあえず、3年間一緒なのだから、友達としてよろしく頼むぜ。」


「あ、うん」


あ、うん。についても、何度も何度も言ってきた会話である。



これも毎回一緒だが、ループするまえに数字選択式宝くじの当選番号を覚えてきている。


通常であれば、キャリーオーバーで10億円を手にするのだが、単純に朝は学校の教室から始まり夕方には買いに行く。

とりあえず記憶している番号を10枚買う。(一枚でもいいのだが、念のため)


大体のループでは、概ね宝くじ購入イベントでは、くじの予想(記憶チート)が外れることはなかった。


正直言って、カネが必要な時はあまりない3年間になると思われるが、最近のループでは「探偵代」として使える点にメリットがある。それでも何億と持っていても仕方ないので、できるだけ使うことにしている。


と、カネの面では苦しくなることはないと確信していた。


が、「なぜ、2等・・・」


愛杜は焦りを感じる。


今までのループでは1等10億円を外すことなどめったに無かった。


2等が10枚。一億円にはなるが、とりあえず問題はない。


だが、1等じゃないことで、今までのループとは違ったものになっている。ということしか言えない。そして何かがある。


「何が違う」


金額の問題ではなかった。毎回のループにおいて大金が必要なことはなかった。

3年間使ったとして、100万円程度だ。


結衣にプレゼントを買ったとしても、3年間で10万円程度だし、カネの出所も、何かしらのバイトというだけで結衣は納得してくれていたものである。


ループ自体、今回は何かしら大きな違いが出てくるという予感を感じた。


宝くじ自体、「確実に1等がとれること。」これが毎ループの約束された未来であった。


今回は違う。大きく違う3年間になるだろうと予感がするのであった。


★☆彡★★☆彡★★☆彡★★☆彡★★☆彡★★☆彡★


3年間に及んで、御金を有効に使う道は、「探偵」である。


確認だが、118回目ともなると、毎回何もかもが同じである。

だが今回は「数字選択式宝くじ」がなぜか1等当選しなかった。


何かあると思ったが、今やるべき優先順位1位なのは、結衣に対してのアプローチである。


何かの間違いかと思われてしまうが、この学校には、「伝説の樹」が存在する。


某ゲームの影響なのだろうか、そういう由来があるらしい。


「伝説の樹」の下で恋人になった同士は永遠に結ばれると。


愛杜は知っている。


「こっちが先に告れば・・・、ほぼ主導権が取れる。」


好きになった方が負けという言い方をする人間もいるが、無難に結衣と付き合うには、直接的なアプローチが必要であった。


★☆彡★★☆彡★★☆彡★★☆彡★★☆彡★★☆彡★

結衣 Side


朝、下駄箱を開けると、ラブレターらしきものが、入っている。

下駄箱特有の匂いの中で、数秒立ち尽くす。


「これってラブレター?誰から・・・?」


送り主は誰だか書いていない。今のところ、男子から告白される心当たりもない。


時は、4月末。もう少しすれば日本国内において重要なゴールデンウイークである。


進学校であるこの高校でも、ゴールデンウイーク前にはカップルになる男女も多い。


だが、結衣の頭では、「こんな不細工で珍竹林と付き合おうとするなんて、なんて稀有な。」


ラブレターらしき長方形の紙切れを、ペリペリと剥がしながら、中身の紙切れを取り出す。


「本日、放課後4時に、伝説の樹の下で話を聞いてほしい」


結衣は「ん~」と、眉間を寄せ、短い文章を頭が痛そうな頭で読みかえす。


『告白されるのだろうな・・・。』


入学当初、誰も友達が出来ず、女子のグループにも入れなかった。


ただ、なぜか、それが安心できる立場であるかのように思えた。


「私に友達は要らない。勉強優先。」


新入生代表挨拶も、なんだか分からない男の子に取られてしまった。

入試は会心の出来だったのに。


まず、面倒なことに、ラブレターという形で、お誘いがきてしまった。


中学まではメガネをして、陰キャで、学校内カーストは相当低かった。

だが、軽い付き合いの友達はいなくはなかった。


さてどうするべきか・・・。


午後3時には授業が終わる。


残りの1時間で真剣に考える必要があるが、答えが見つからなかった。


だが、1時間かけて悩んで、なんとか自分なりに結果を出せた。


だが、頭がクラクラする。喉も痛い。体も痛い。


保険室に向かうしかない・・・が・・・ああ。


結衣は結局、半分くらい風邪を引いた状態で伝説の木の下に向かうのだった。


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