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第1話

いにしえから伝わる

神話が

現代を生きる

アミュースケールの日常の

その息や声に流入し

かの黄金を繋ぎとめる……

アミュースケールは

自身の小さな部屋から祈り

黄金時代の統治者クロノスに代わり

荘厳な御声で

あるソースから

語りかけられる。


ソース:汝のその行い(カルマ)と心情を懐かしき黄金に染めよ。その黄金こそ、命の故郷である。汝の心の裁きを癒し、愛の(ダルマ)思惟(しい)するならば、いつでも、行いと共にせよ。


アミュースケールは頭を深々と垂らしたまま

心の口を開く。


アミュースケール:御意のとおり。根源の神様、あなた様の御心がこの地においても果たされますように。また、全身全霊を持って、あなた様に仕えます。御子息にも、栄光がありますように。


ソース:汝も知っているとおり、パンドーラとカウカーソスの山の試練を受けて、人間中心に偏ったプロメテウスとも、すでに和解をした。我が叡智と我がオリュンポスの精鋭ならば、当然のこと。だがしかし、汝よ、人類はイエス・キリストの降誕により、その自由意志と恵みによって、救いの道は設けられたが、自然と人類の関係性は、まだ荒廃としておる。これを見過ごす訳にはいかぬ。プロメテウスの火で喩えられることも知っているだろうが、こういった火というものを良心に従って扱わなければ、汝も知っているように、アトランティスの埋没、デウカリオンの洪水やノアの方舟の二の舞となるだろう。


アミュースケール:はい。根源の神様。私の知っている限りにおいても、インターネットだけでも、膨大なデータベースが必要となっております。原発や核爆弾の問題などもそうです。人類は自然を征服した結果として、プルトニウムを産み出し、今でもなお、我が物顔で食いつくそうしているところがあります。このままでは、神様の御心に添うことはおろか、人類はいずれ資源を奪い合い、枯渇し、自滅してしまうことでしょう。


ソース:呼び方は構わないが、大いなる力に感謝をし、必要な分だけを採るようにしなさい。必要以上に採ることは、出来るだけないようにしなさい。中庸や中道という言い方を汝の住む日本ではされているが、これらのことを深く心に留めよ。これからは西洋と東洋の融合の時代になっていくが、すでに、交じり合っているところもある。だが、もう少し時間はかかる。宗教同士で争うのであれば、それは、もはや宗教ではない。イデオロギーや盲信のレベルである。本来は、花々が争うことなく咲いているように、ごく自然なものである。


 命の源や出処は同じであることを念頭におきつつ、それぞれのポジションで個性を最大限発揮し、家族や友人、社会、広くはこの世界に貢献していきなさい。その時に、性質やエレメントの違いを活かし合い、助け合い、支え合いなさい。否定しないこと。否定があるとしたならば、絶対肯定のなかで、相対的に否定しなさい。


 人類よ、古来よりチャレンジしていることに、もう一度チャレンジしようではないか。「自然に還ろう」または「愛に還ろう」これは、現代にこそ甦らなければならない心掛けや行いである。自然とは、自ずから天を知ることでもある。あまりにも人間中心になり過ぎた弊害が、今日であるから、エネルギーにしても持続可能なものにしなければならない。循環や回転や円、ワンネスを意識すると、良い開発が出来るであろう。


 自分の内にある光をまことに愛せたなら、他の内にある光をまことに愛せる。そのまことの光に気付かない限り、体験しない限り、それは実現せず、不浄化なままでは、中途半端なものとなるし、それ相応の段階でとどまるであろう。神秘主義においても、覚醒、浄化、照明、暗夜、合一の段階がある。ポジティブゾーンとネガティブゾーンを体験しながら、螺旋状に成長していく。子供が何度も転びながら、泣き、立ち上がり、笑うように、汝らも、何度も転び、立ち上がりなさい。大丈夫、その機会を何度でも与えよう。汝らをとてつもなく愛している。


**************************************************


『花よ、花、花』


花、花よ

花よ、花、花 


花はこの宇宙が終わるときも

咲いているような

気がした


爛々(らんらん)とそれから

爛々と


花のなかには

この宇宙よりも多くの

おとぎの世界があるような

気がした


そこには瑠璃や琥珀のお城があり

幼子が自由に遊戯をし

的皪(てきれき)の太陽や聖なる生き物

水晶の泉がお話しをして

愛と夢の歌が歌われていたり

寛雅(かんが)な舞いを舞ったり


花はいつも神様に

愛でられているような気がした


陽や雨

風や空や白い雲、天道虫


かわいい花

かわいい花よ

かわいい花

かわいい花よ

清らかで、清らかな

平和に満ちた花よ

時には

「摘まないで下さい」

と、言って

泣いてもいいのだよ


花は人間に

似ているような

気がした


色とりどり

季節があって

何ひとつ

同じ顔の花はなくて

何ひとつ

母なる土に繋がってない花はなくて


花は心のなかで

ときどき

おじぎをしたり、手をふって

光っているような

気がした


煌々とそれから

煌々と


花、花よ

花よ、花、花 


『生きる』


この虹彩に入る

暁天(ぎょうてん)の光

強く、やさしく

窈窕(ようちょう)として

渇いた心と体に

その光明がほとばしる


瞳は潤い

そこかしこの

本来のあるべき姿を

映していく……

その様は

まさにダイヤモンド


胸はさんざめき

自我は昇天し

永遠の平和を

予感する……


わたしよ……

ゆけ!

内界外界にある

色褪せない

その色を

生きているあいだに

掴まえに

ゆけ!


それは

この世界を

必ず

輝かすのだから

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