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飛び出し注意くん  作者: 弘田邦友
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5

 下校の時にまた注意くんのところへ行くと『たけのこの里』のはこが山積みになっていた。

「注意くん何これ?」

「なんかふえたよな」

「注意くんいつの間に人気者になったの?」

「さぁな」

 あまりにも山積みにされているからくずれそうなところがあって、ぼくはジェンガをする時みたいにそこをおしてきれいに積み直した。

「大丈夫か?」

「うんこれでたぶん」

「そうか。――どうだった翔也くん家は」

「楽しかったよ!みんなでポケモンやったり、ユーチューブでポケカの動画見たりしたんだ!あとね、ちょっとエロいのも見たよ」

「おい」

 ぼくは「エロい」と言うのがはずかしかったから注意くんの顔にかなり寄ってからひそひそ声で言った。その時、注意くんの体のボロボロさがすごく気になった。

「ねぇ注意くん」

「ん?どうした」

「今度さ、絵の具もってくるよ」

「なんだ?風景でもかくのか?ここらへんわりと殺風景だけど」

「ちがうよ。注意くんにぬりたくるの」

「その言い方だと親切なのか嫌がらせなのか分かりづれーぞ」

「親切だよ!」

「あーそうかいそうかい。でも絵の具って言ってもおれはペンキでかかれてるからなぁ。わたるがもってるのって水性か油性の絵の具だろ?」

「ちがうの?」

「ちょっとな。あと量も足りねぇだろ?」

「うーん。じゃあ今度夏休みの自由研究のお買い物するからその時ペンキも買ってくる」

「本当にいいのか?」

「いいよ!ベタベタぬりたくるの楽しそうじゃん!」

「やっぱり嫌がらせが目的だろ?変な色ぬったら殺すからな」

「急にちゃんと殺意」

 家に帰るともう夜ご飯ができていた。チンジャーロースを食べながらママに「友達と使うからペンキも買っていい?」って聞いたらO Kをもらえた。テレビの天気予報でかっこいいおにいさんが台風が近づいているから気をつけてくださいって言っていた。

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